ルーキータイトル争い~イギリスGP

 

今回の主役はやっぱりお兄ちゃん。
エスパル兄弟での表彰台ゲットは成らなかったものの、新生アプリリア初の表彰台ゲット。
GP500時代の原田哲也やジェレミー・マクウイリアムズ時代以来、かな。
1999年~2000年とかそれくらいの頃。

ともかく、毎度毎度日曜の午前までは調子が良かったアプリリアに大きな結果をもたらした今回。
正式にファクトリーチームと成る来期以降、ビニャーレスのメンタル次第では日々縮小を続けるヤマハに取って変わる日も遠くない、かも知れない。

 

でも、個人的に一番驚いたのはリンス。
クアルタラロは足の怪我の影響は少なかったので順等。
嬉しい表彰台ゲットのエスパルお兄ちゃんも、今回はマルクミサイルの被弾を避けられ、ラブリーブラザーとのラブパワーで上位に食らい着けた事も有り、ジャックミラーを退けて表彰台をゲットしたのも有る意味順等。
開幕以来の調子を考えたら遅い位だよ。

それよりもリンス。
WUPであれだけクネクネしてたリンスが、決勝でズバっとセッティング出してスムースリンスに成れたのが大きかった。
やっぱり、他とはちょっと違うラインを通るリンスは、セッティングさえ決まればバトルには滅法強い。
恐ろしい子だ。

 

ポールのポルはタイヤかな。
ポルに限らず、アレックス・マルケスも中上君も、終盤のホンダ勢は1秒台後半~2秒台にまで落としてるので、ホンダの3台はタイヤが持たなかったみたい、な感じ。
流石に終盤まで1秒台で走れた他のライダーと戦うのはしんどいか。

 

なお、いきなりビンダーは今回も決勝で覚醒して6位フィニッシュ。
お目覚めがもうちょい早く、グリッドがもうちょい良ければ表彰台も狙えたかも知れないのに残念だ。
ちなみに、常々いきなり目覚めると書いてるけれど、ビンダーの強みは圧倒的な安定感に有る。
いきなり爆発的に速く成る訳では無いが、淡々と高値安定したグッドタイムを刻める点に有る。
ビンダーはそうそうタイムを崩さないので、終盤に他のライダーがタイムを落としたらいきなり上がって来てるように見える訳だ。
いきなり覚醒したかのように。
だからこそ思う。
土曜日に目を覚ましてよと。
お母ちゃん、もうちょい早く起こしたってやと。

 

 

MotoGP 2021ルーキータイトル

ライダー QAT DOH POR SPA FRA ITA CAT GER NED STY AUT GBR 総合
Jorge Martín 1 (15) 16 (3) 2 (14) 4 (12) 25(1) 16 (3) 64pt(10)
Enea Bastianini 6 (10) 5 (11) 7 (9) 2 (14) 6 (10) – (16) 1 (15) 4 (12) 4 (12) 35pt(18)
Luca Marini – (16) – (18) 4 (12) 1 (15) 4 (12) – (17) 4 (12) 1 (15) – (18) 2 (14) 11 (5) 1 (15) 28pt(20)
Lorenzo Savadori – (19) – (20) 2 (14) – (19) 1 (15) 1 (15) – (16) 4pt(23)

 

( )内は順位

 

さて、大して誰も興味の無いルーキータイトル争い。
スーパールーキー=ホルヘ・マルティンは、プラクティスから好調だったものの、マルクミサイルに被弾して轟沈。
上位を走る為の通過儀礼で有り、有る主の税金でも有り、避けように無い天災でも有る。
それが嫌なら、マルクのずっと前かずっと後ろを走れと言う事だ。
それがマルクの洗礼。
エスパルお兄ちゃんが被弾しなくて本当に良かった。

ルカとバスティアニーニは順調に1円玉貯金を増やす。
コツコツ積み上げ、気付けばルカ君も28ポイント。
去年のクラッチローは32ポイントだったのだから、それを抜くのも不可能じゃ無い数字だ。

サバドーリは怪我の影響で出走キャンセル。

 

期待のブリテン枠、ジェイク・ディクソンは50秒遅れの最下位フィニッシュ。
他人のバイクに始めて乗って最高峰クラスでレースしろってのが無理な話なのだけど、それでもこの結果はちょっと厳しく、1回限りでスマンかったされる事に。
BT-Sport関係者もがっくしですわ。
次戦からは、復活のモルビデリがファクトリーに乗り、ペトロナスにはドヴィさんが入る。
アプリリアの誘いを肩透かししながら、ヤマハ入りを虎視眈々と狙ってた甲斐が有ったもんだね。
もはやご隠居モードに入りつつ有るロッシさんと共に、次ぎのアラゴンでの熟パワーズの活躍に期待しよう。
まだまだ小僧には負けへんでと。

 

酔っ払いに絡まれたみたいに不可抗力なのだけど、マルティンのリタイヤはちょっと痛い。
これで、怪我による出走キャンセルを含む、12戦中で6戦のノーポイント。
仕方無いさ、仕方無いさと言っても慰めにも成らないので、来期は安定感を手に入れたい。
そう成れば、勢力図は大きく動くかも知れない。
でもまぁアレだね、
ドゥカティの未来は安泰だ。
それに比べてヤマハは....。