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嗚呼カムリ様

 

何となく、とあるSNSをブラブラと俳諧してたら見つけた昔の知り合いの姿。

名前もあまり覚えて無い
顔も殆ど覚えて無い
そんな、ただの昔のお知り合い。

ただハッキリと覚えてるのは、とても妙な車に乗ってたって事。
覚えてるのはそれだけ。

何度か書いた事有ると思うけれども、ミニに乗ってた頃、良く一緒に遊んでた人たちが居た。
スーパーセブンな人が居たり、ジュリアJrな人が居たり、ライレーが居たりベレGが居たり
まぁ何しろ、そんな環境に悪そうでちょっと奇妙な車に乗ってた人が色々居たのだ。
ちなみにそのスーパーセブンに乗ってた人が後の我が旦那さんに成る人だったりする。

その人が乗ってたのもそんな妙な車。
何て車かは割愛しておくけれども、シビックやかっこインテグラで無いのは確かだ。
とても妙な車。

SNSにアップロードされたその車の写真。
私が、あ!っと気付いたのはその写真が故。
顔や名前や尻の穴を公開されても彼とは気付かなかったと思うけどこの車の写真にはピン!と来たんだ。
あ、この妙な車の人はもしや!
と。

長い長い月日を経てもなお、アナタはまだその車に乗ってるのね。
愛なのか惰性なのか意地なのかヤケクソなのか知らないけど。
ともかくその妙な車一筋な生き様に、大きな賞賛の気持ちをモニターにぶつけてみた私なのだ。
今更特に交流なんかしないけど。

お友達リストみたいのを見ると、当たり前だけどみんな知らない人。
そりゃそうさ。
長い年月を経てるのだから、人間関係が総入れ替えしてても何の不思議も無い。

と、思いきや、なんか見覚えの有る顔が一人。
あ、こいつは!!

 

スーパーセブンな人が居たり、ジュリアJrな人が居たり、ライレーが居たりベレGが居たり
そんな環境に悪そうな車が色々居た集まりの中、異彩を放つ車が一台。
それはカムリ。
お父さんから借りたトヨタのカムリだ。
異彩を放つ、凄く普通の車。
その名はカムリ。

なんでカムリやねん
って、誰しもが思い、私も思い、みんなも思い、そしてお日様は笑ったりするんだけども、同乗してどこかに行く時は実は一番人気の車だったりする。

そりゃそうだ。
セブンやエランの横なんて乗りたくない。
物好きな人にとっては、色んな物を投げ打ってでも運転したい車なのだろう。
それだけの価値は有るし、色んな物を投げ打ってでも所有するに値する車なのは確かだ。

だが正直、真夏や真冬、或いは梅雨時なんかにセブンに同乗するのは遠慮したい。
自分が好き好んで運転する分には構わないが、隣には乗りたく無いのが正直な所だ。
セブンって、特に幌付けたらえらい体勢で乗り込むハメに成ってしまうんだ。
ミニスカなんかでデートした日にゃ、お嫁に行けないようなえらい格好に成ってしまう。

だからカムリ。
そこそこ広くて、乗り心地良くて、静かで、そして何よりエアコンが効く。
周囲のどの車にも持ち得ない、そんな圧倒的パフォーマンスを誇るカムリ。
凄いや。
パパのカムリ、すごいや。
普通って、凄く大事な事なんだと学ばせて頂いた。

 

ただこのカムリ、そんじょそこらの普通のカムリとは違う。
実はシートはレザーに替えられてたのだ。

レザーと言っても合皮だけども、中々に上質な合皮を使ってたようで、質感は上々。
しかもパパの手作りってんだから、大した物だ。
リアシートも含めて、ちゃんとミシンで縫って作ってるんだから本当に大した物だった。

犬がおしっこするから掃除しやすいように合皮に変えたんだよ。

って理由を聞かなければ、もっと良かったかも知れないけれども。
ともかく内装は中々の物だったのだ。

何の変哲も無い外見。
何の特徴も無いエンジンと足回り。
でもスーパーセブンとは比べようも無い快適性と静粛性。
ラバーコーンのミニとは比べるまでも無い乗り心地。
高速道路を走っても何の不安も無い圧倒的に高い信頼性。
そしてパパの日曜大工で作ったとは思えない出来栄えのレザーの内装。

革カムリ様
と、畏敬の念を込め、皆から慕われているのだった。
ああ、革カムリ様。

なんとなくウロウロしてたSNSの中、偶然見つけた昔の知り合いの姿。
そのお友達リストの中に、見つけた革カムリ様。
リンクを辿ると、どうやら革カムリ様は海外にお住まいの模様。
何やってんだか知らないけど、どうやら海外に移住してるみたい。

何気なく読み進めてみると、そこには何気ない日常の姿。
革カムリ様の日常の姿。
家族を持ち、平穏に楽しく暮らしてる日常の姿。

人生、無事平穏が何よりだ。
良かったね。
革カムリ様、本当に良かった。

と思いつつページを進めてみると、車でちょいと出かけたゼって記事。
記事に貼られた写真は、日本製の中型セダンで出掛けようとしてる姿。

は!!これはカムリ!!!

長い長い月日を経てもなお、革カムリ様はやはり革カムリ様なのね。
革かどうかは知らないけど、ともかくやっぱりカムリ様なのね。
ともかくそのカムリっぱなしの生き様に、大きな賞賛の気持ちをモニターにぶつけてみた私なのだ。
ビガーパンツでもお贈りしたい気分だ。

ともかく、カムリ様はこれからもカムリっぱなしな人生を歩んで欲しいなと切に願うばかりだ。
一皮なんてむけなくても構わない。
カムリ様はカムリ様のままで素晴らしいのだから。

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