『長靴が欲しい』
そんな事を言ってる人が居る。
20代独身女性。
クリスマスは彼とUSJで過ごし、初日の出を見に行き、そしてバレンタインにはチョコを手作りする、そんな極普通の人。
クリスマスイブの夜に泣きながらエロゲをしてるようなアブノーマルな人では無い。
いたって普通の20代独身女性。
そんな彼女が欲しい物。
それは長靴。
そう、長靴。
な．．．長靴？？
魚屋でバイトするのか？
と思ったがちょっと違うっぽい。
彼女は現在、家からちょい離れた所へ勤める社会人。
バイク通勤が許されてるようで、とあるスポーツバイクで通勤してる。
で、その通勤用に長靴が欲しいと。
要するにレイン対応ブーツが欲しいのだと。
そんなお話。
20代独身女性が最も重視する事は他人からの見た目。
コレ。
それが人生の全てとは言わないけれども、少なからずのウエイトを占める事は確かだろう。
他人からの見た目なんて気にするなんて愚かだよねと、ツイッター初心者に有り勝ちなそんな生臭い台詞も聞こえてきそうだけど、プリキュアのTシャツを着て会社には行けないように、やっぱり他人からの見た目ってのは大事な訳だ。
鉄橋みたいな色した車なんてちょっと遠慮したいものね。
幾ら運転してる時は自分で自分の車の色なんて殆ど認識出来ないとしても。
それら一切気にしない方は、別に鉄橋や軍艦みたいな色の車に乗って頂こうが、半ズボンとランニングシャツでおにぎり食べながら絵画旅行して頂こうが、コミケの紙袋持ってお見合いに行って頂こうがそりゃ結構だ。
そんな豪傑に掛ける言葉なんて私は持ち得ないのだから。
性別や国籍に関わらず、古今東西程度の差は有れ誰しも幾らかは持ってる気持ちだろうとは思う。
他人からの見た目ばかりを気にする生き方は非常にしんどいけれど、だからとそれらを全て無しにするのはこれまた非常に難しい。
これみよがしにややこしい土器作ってた縄文時代から、きっと人間の深い部分に根付いた思考であり、ある種性癖と呼んで差し支え無い、とも言える。
古今東西老若男女誰しも幾らかは思う事で有ろうが、20代の独身女性ならその思いは尚更の事。
テッカテカの真っ黒けの長靴で通勤しろって言うのは酷な話だ。
誰一人として違いの解らないまつ毛のセッティング如何でその日一日のテンションが大きく変わるお年頃。
自分さえも全く気付かない程の微妙な爪の先のカーブの形状を、ファイル片手に一晩中職人みたいにシュッコシュッコ調整してるお年頃。
水道管が破裂した人みたいな格好させるのは酷な話だろう。
そんな彼女、現在はゴアテックスのトレッキングシューズを履いてるのだが、長さも含めてもうちょい雨に強い靴が欲しいと、あれこれ思案してるのだ。
ハイカットのトレッキングシューズより、もう一段雨に強い靴をと。
そう考えたら必然的に長靴と成る訳だ。
ゴミ捨てに行くにもまつ毛が気に成る20代独身女性が外出するに耐えれる長靴をと。
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[ハンター] レインブーツ オリジナルトール HWFT1000RMA ネイビー UK 4(23cm) 新品価格 |
その選択の最右翼はやはりハンターさん。
冷静に考えたら、否、別に冷静に考えなくても、15000円のゴム長靴って正気の沙汰じゃ無い。
1500円の長靴と何が違うのかと聞かれたら言い返す言葉は無い。
特に使わないバックルと、HUNTERってロゴが入ってる以外、機能的にはぶっちゃけそこらで売ってる長靴と大差ない。
大差無いと言うか、コーナンで売ってる長靴の方が歩きやすかったりする。
洗車する人が良く履いてる派手な長靴の方がどう考えても性能は高い。
でもそこは天下のハンター様。
ただの長靴だけど、不思議とHUNTERってロゴが入ってるだけで、これ履いて通勤する事も何ならデートだって出来てしまう。
HUNTERって書いてるだけで不思議なもんだ。
LIFELEX（コーナンブランド）ではやっぱこうは行かないんだろうね。
芋掘りデートなら使えそうだけど、流石にUSJには勘弁な。
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[ソレル] SOREL Caribou NL1005-F14 051 (Shale, Stone/7) 新品価格 |
長靴では無いが、こんな選択も有る。
冷え性の強い味方、SORELのカリブー。
薄汚くてごめんね。
冬に暖かさと快適さを求めるならこれはベストな選択だ。
田植えにだって使えるゴム長靴程の絶対的な防水性は無いが、バイク通勤での雨程度なら問題は無い。
それに何より暖かい。
スノーブーツだけに本当に暖かい。
当たり前だがゴム長靴の比では無いくらいに暖かい。
クワガタでも飼えそうな位に本当に暖かい。
白癬菌を飼われてる方は、大増殖しかねないのでちょっと注意頂きたいレベル。
もうね、ホッカホカで蒸れ蒸れですわ。
だが、冬のバイクにはベストチョイスか？
と考えたら、実はこれが意外とそうだとは言い難い点も有る。
それは、靴がとてもゴツい事。
ソールもゴツければアッパーもまたゴツい。
アメリカンなら問題なく乗れるのだが、ロードスポーツならちょっとシフトがやり難いと感じる人も居るかも知れない。
ただこれは慣れの問題で、セローだろうがR1だろうが私はコレで不自由なく乗ってるので、その辺りは中々一口には言えない点では有る。
要するに人それぞれだと、そんなとても面白く無い嫌な答えに帰結してしまう。
ああ、本当に嫌な答えだ。
Dubarryと言う選択。
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Dubarry Ultima GORE-TEX – Sailing Boots(デュバリー アルティマ) [Black/Black 42/uk8] ULTIMA STR 新品価格 |
随分前、私がとある工場に勤めてた時の事。
工場の試験機器の調整やロボットの管理してた頃の事。
そこでは上記した20代独身女性のようにバイク通勤が可能だったのだ。
バイク通勤が可能と言うか、私の仕事は概ね真夜中に終わるので、電車で帰れと言われても帰れなかったりするのだけど。
通常の工場スタッフの人たちの作業が停止する頃が私の仕事時間だったのでね。
ともかく、そんな頃に履いてたのは実はこのブーツだったりする。
特に雨の日にはコレ一択。
ちなみに60000円を超えるびっくり長靴。
やだ、凄い長靴。
マリンブーツと呼ばれるジャンルのブーツ。
ヨットに乗る人が履くのが本来なのだが、バイクに乗る時にも中々にイイ感じに使える。
通勤に向いてるかと言われたら、ちょっと答えに窮してしまうけれども、バイク通勤オッケーな会社や施設ならば、十分に耐えてくれるデザインだろうと思う。
昔合コンにヤマハの真っ赤っかのジャケットにタカイの真っ赤っかのブーツ履いて来たアカレンジャーみたいな人が居たが、その人に比べれば随分とマシだろうと思う。
難点は、ソールがいまいちな所。
船に乗るには最高のソールなのだろうが、特に船に乗らない地べたに生きる私としては、ビブラムのトレッキング用ソールの方が圧倒的に履き易い。
そもそもこのブーツはバイク乗る事は想定してないので、ソールをとやかく言うのはお門違いなのはごもっとも、なのだけど。
ソールが磨り減ったので神戸の靴屋さんでビブラムに交換して、当時の私の雨の日最強ブーツとして頑張ってくれてたこのデュバリー。
四国のロングツーリングもコレで行った。
実はこう見えてゴアテックスなのでむさ苦しい見た目を裏切りとても快適なんだよ。
幸いにしてツーリングでは雨に遭わなかったので、良かったのかどうなんだかは言えないけど。
さて彼女の選択は？
ハンターさんか、ソレルか、デュバリーか、或いはそれ以外か。
彼女は如何なる選択を取るのだろうか？
ちなみに個人的には、大雨の日はコーナンの長靴履いて通勤し、職場で履きかえるのが一番良い選択だと思う。
だれもバイク乗ってる人の履いてる長靴なんぞ気にして無いので、コーナンでイイんじゃ無いのって。
動かしやすいし、防水性は勿論完璧だし、それに何より安いしね。
長靴はあれこれ使ったが、結局はそれがベストなような気がしてならない。