ストルバイト対策に重要なポイント

突如の血尿により動物病院へと運び込まれたブラックキャット先輩。

診断結果は、膀胱内で結晶化したストルバイトによる膀胱炎。
比較的若いオス猫ちゃんには良く有る事だとか。
だが、重篤化すると命に関わるので、早急なケアが必要な事態なのだ。

 

抗生物質が処方され、それを飲むと血尿は程なく沈静化。
だが、尿がアルカリ化してるのが原因なのでそれを改善する事が必要と成る。
それが前回書いた、療養食と言われる、特定疾病の改善に効果が有るフードへの切り替え。

http://www.nirinbanashi.net/blackcat/16239

だが、pHコントロール0やpHコントロール1をほいっと与えた所で、それだけで全てが解決する訳では無い。
話はそんなに簡単では無いのだ。

特定フード以外を与えない

猫ちゃんには、全て療養食だけを与えるのが大前提と成る。
一食くらい違うのを与えてみようとか、余ってるから○○を混ぜてみよう、なんてのはNGだ。
pHコントロール1を与えるならpHコントロール1だけ、ヒルズのs/dを与えるならs/dだけ。
pHコントロール0だろうとc/dだろうと、それを与えるように指示されたらひたすらそれだけを与える。
一日も早く改善させたいなら、まずはそれが大前提と成る。

だが、仮に尿検査でpHが改善したとしても、指示がない限りは療養食以外のフードを与えるのは止めた方が良い。
過去に結石が発症した経験が有るなら、改善したからと他のフードに切り替えるとまた再発する恐れがある。
その為、改善が見られたとしても、混ぜ物なしで決まった療養食だけを継続させるのが望ましい。

また、いつもの療養食以外を与えると、尿検査でpHの値が変わった場合に原因を掴み難くなってしまう。
猫ちゃんの問題なのか、与えるフードの問題なのかと解らなく成るので、余計なモノは混ぜない、与えないのが良いだろう。

勿論おやつもNG。
膀胱内でミネラルが結晶化してるのが問題なので、ミネラルの塊のような煮干やかつおぶしは厳禁。
猫にかつおぶしごはん、なんてのは20世紀の話しだ。
健康に長生きして頂く為には、食事に気を使いたい。

 

水を与える

結晶が形成されるのは、膀胱内での事。
膀胱内で尿が滞留してる間に結晶が形成される。
その膀胱内に滞留した尿がアルカリ性ならストルバイト、酸性ならシュウ酸カルシウムが析出して目に見える大きさの結晶と成って現れる。

つまりそれらの結晶が出来る前、或いは尿管をスムーズで出て行ける程度に極小さい間に速やかに排出されると、大きな被害には繋がらないと言える。
膀胱内で滞留してる時間が短いと、その分尿結石が出来るリスクを小さくする事が出来るって事だ。

方法は簡単。
水を飲ませる事。
特に水を余り飲まない猫ちゃんや、水を飲む量が減る冬季には積極的に飲ませてあげたい。

だが、俺の水は飲めんのか!と二世代程昔の課長みたいな事を言っても猫ちゃんは飲んでくれないので、水分摂取量の少ない猫ちゃんにはそれなりに工夫をする必要がある。

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これらのウェットフードを使うのが一つの手。

これなら食事しながら水分も摂取出来るので、水を余り飲まない猫ちゃんにも自然に水分を与える事が出来る。

もう一つはこんな具合に、ドライフードにお水をちょい足ししてやる事。
ただそれだけ。

グルメでデリケートな猫ちゃんは、水なんか掛けたら食べなく成るかも知れないので、様子を見ながら与える事が必要に成るが、このブラックキャット先輩のように湿ってようが構わないで食っちまう猫ちゃんならとても都合が良い。
水掛けたらオッケーなのだから。

ただ、ドライフードを湿らせると歯垢に成り易いとの話も有るので、ブラックキャット先輩の場合は1日4回の食事の内、お昼の2回だけ水のちょい入りで、朝と夜はカリカリとしてる。

 

もちろん症状によっては水を飲ませる事が必ずしもそれが正しいとは言えないけど、少なくともブラックキャット先輩の場合は非常に効果が高かった。

 

 

まとめ

1.特定の療養食しか与えない。
他のフードを混ぜるのも、おやつを与えるのもNG。
かつおぶしご飯なんて厳禁。

 

2.継続する
結晶が消えて尿のpHも改善しても、獣医師の指示が無い限りは定期的な尿検査を行い、療養食生活も続ける。
基本的に獣医師は1度ストルバイトが形成した猫ちゃんに、改善したからと何食わしてもイイよとは言わないので、一般的には療養食をずっと続ける事と成るかと思う。

 

3.水を与える
複数の水飲み場を設ける事以外に、特に水を飲む量が少ない猫ちゃんにはウェットフードを与える等の工夫が必要だ。

 

 

ともかく、獣医師さんの指示に従っておくのが最も重要。
素人や、猫に詳しいセンパイの言う事聞いてないで、獣医師の言う事を聞いておくのが最善なのは言うまでも無い。
まぁ、バイクブログで猫の話しを長々書いたけれど結局はソレですわ。
長々と文章を書き連ねた自らを全否定するかの恐ろしい結論だけど、まぁ実際は病院行って獣医師の言う事を素直に聞いておけばイイんじゃ無いのって話しだったりする。

 

獣医師の言う事が信用できない方ならセカンドオピニオン、サード....と、気が済むまで動物病院を変えればそれで良いと思う。
多分何件行っても言われる事は似たようなモノだと思うけれど、まぁそれはそれとして。