ボルトの二面幅と標準締付けトルク

ボルトの二面幅と標準締付けトルク一覧

 

  二面幅(mm)
二面幅-小形(mm) T(N・m) T 1.8系列(N・m)
M5 8   3 5.4
M6 10   5.2 9.2
M7 11   8.4 15
M8 13 12 12.5 22
M10 16(17) 14 24.5 44
M12 18(19) 17 42 76
M14 21(22) 19 68 120

二面幅

二面幅とは、ボルトのヘッド部分の幅。
要するにレンチサイズの事。

一般的にバイクと自動車に使われるのは小形六角ボルトと呼称される、レンチサイズが一回り小さなボルトが使用される。

バイク整備において12mmや14mmのレンチを非常に良く使うと思うが、これらは小形六角ボルトに合ったサイズなので、実はバイクや自動車以外には意外な程出番はなかったりする。
バイクしか触らない人には12mmが普通なんだけど、これが実はそれ以外の場面では必ずしもそうとは言えないのだ。

実際、ホームセンターで売られている一般的な六角ボルトはM8は13mmのヘッドを持つ。
並形六角ボルトとも呼ばれる普通の六角ボルト。
物置やスチールラック等、M8ボルトは大体は13mmのレンチを使う。
工具セットに13mmが良く入ってるのはその為だね。

だが、それが普通のボルトだよとは言ってもバイクや自動車には小形が普通な訳で。
ボルト自体は適合してもそこだけレンチのサイズが変わるので、混在するとちょっと面倒な事に成ってしまう。
正体不明な中古バイクを触ってると時折13mmの頭のボルトに出くわしたりして、ちょっとうんざりした経験を持つ人も居るんじゃ無いかと思う。

 

なお、このようなフランジ付きボルトやフランジ付きナットは、通常はM8でも12mmのレンチサイズなのでバイクに使い易いかと思う。
どうせならコッチを使って欲しいなとちょっと思う。

 

締め付けトルク

上の表の締付けトルクは、T系列と呼ばれる一般的な締め付けトルク。
あくまで『一般的』なので、サービスマニュアルに記載されている締付けトルクとは異なる。
実際、同じバイクに使う同じサイズのボルトでも、使う箇所によって締付けトルクが違うのだから、デリケートな部分に関しては必ずマニュアルをご確認頂きたいなと。

T系列には、4種類が区分分けされている。

  基準T系列 0.5系列(0.5T) 1.8系列(1.8T) 2.4系列(2.4T)
強度区分 4.6~6.6   8.8~12.9 10.9~12.9
材質 SS,SU,SUS CR,CB,AB SCr,SNC,SCM SCr,SNC,SCM,
SNCM
軸応力-標準値
(N/mm2)
210 105 380 500
軸応力-
最大~最小

(N/mm2)
160~300 80~150 290~540 380~710
適用区分 一般の締め付けトルク。 できる限り、また断りのない限りこの系列を用いる。 ねじ、雌ねじ、 締め付け体に 銅、アルミ、 プラスチックなどを 用いた時、 ダイカスト 部品、 プラスチック部品。 特殊鋼を用いた強力ねじ 継ぎ手、特にボルトに付加的な動荷重のかかる場合。 特殊鋼を用いた強力ねじ継ぎ手、特にボルトに付加的な動荷重のかかる場合。(摩擦接合)
用途 一般 電子部品 車両、エンジン 建設

https://www.tohnichi.co.jp/products/download/service_file/12(PDF)

 

通常、バイクや自動車にはT1.8系列が適用される。
が、上にも書いたようにあくまで標準での話しなので、指定された正しい値をご確認を。

 

 

MOTOR CYCLE

Posted by tommy