ダウンジャケットを洗おう

関東以南にお住まいの方は、そろそろダウンジャケットも仕舞う頃合いだと思う。
仕舞う前には、やっぱり綺麗に洗濯したいのが当然な気持ちだろう。

ダウンジャケットって家で洗えるのか?
検索したら幾らでも出てくるように、よほど特殊なモノでない限り通常はダウンジャケットは家で洗える。
特にアウトドアブランドの数万円クラスのダウンジャケットで洗えない物は無いと思うな。
中にはダウンジャケットは洗わないよって人も居るかも知れないけれど、私の場合はシーズン終わりには綺麗に洗濯してしまいたいな、とは思う。
皮脂汚れなんかが着いたままクローゼットに仕舞ってたら秋にはキノコが生えてきそうなので、個人的には服を仕舞う前には綺麗に洗ってやりたい。

ただ、自分で洗濯するのは相応のリスクは有るので、カナダグースなんかの10万円オーバーのダウンジャケットは自分でやらない方がイイとは思う。
あくまで、何年かで世代交代させるお求めやすい価格帯のダウンジャケットって事でご理解を。

今回は、結構長い事着てるジャックウルフスキンのダウンジャケット。
デュベティカを家で洗う勇気は無いが、これなら自分で出来る。

 

必要な物

1.洗剤
2.バスタブ
3.洗面器
4.大型洗濯ネット
5.洗濯機

 

1.洗剤

ダウンジャケットに取って中身のダウンやスモールフェザーの品質保全はとても重要と成る。
一般的にタンパク質は酸性には強くアルカリ性には弱いので、ケラチンと言うタンパク質で出来ている羽毛のダメージを減らすには、一般的な弱アルカリ性の洗剤よりも中性の洗濯用洗剤を使うのが望ましい。
実際の所、普通の洗濯用洗剤で洗ったからと、ダウンがどれくらいのダメージを負うのかは良く分からないのだけど、後戻りはできないので安全策を取るのが良いかと思う。

具体的には、アクロンやエマールなんかの衣料用中性洗剤、またはダウンジャケット専用洗剤を使うのが望ましい。
オキシや重曹はアルカリ性なので、使わない方が良いとは思う。

 

2.バスタブ

洗濯はバスタブにて行う。
洗濯機で回してやっても良いかも知れないが、私は安全第一にバスタで手洗い。

ダウンジャケットの厚みの倍程度のお湯を入れて、中性の洗濯洗剤を入れてそこにジャケットを漬け込む。
シャワーでは通常は沸き立つ熱湯は出ないと思うので、常識の範囲内の温度のお湯なら問題は無い。
ダウンジャケットは水に浮いてくるので、手で押さえながら全体がお湯を含むように沈める。
この時、ギュっと絞ったり、無理に力を加えたり、なんてのは禁止。
あくまで上から押さえて沈めてお湯を染み込ませるだけ。

 

3.洗面器

洗剤を溶かしたお湯を洗面器で掬いながら、ダウンジャケットの上にドバドバとかけてゆく。
洗浄はこの水圧と衝撃で行い、揉み洗いとか洗濯板でゴシゴシ擦ったり、なんてのはしない。
あくまでお湯をドバドバとひたすら掛け続けるだけ。
お湯を掛けてるだけでも見る見る間にお湯が汚く成ってくるので、こんな洗い方でも綺麗に成るもんだよ。

電車通勤や通学で使ってる程度なら汚れも大した事は無いが、ダウンジャケットをバイクに乗る際に使ってる人は、ちょっと引いてしまうくらいにお湯がえらい色に成って驚く事だろう。
一度これを経験したら、ダウンジャケットを洗わないなんて選択は無くなると思うな。

この洗面器でお湯をドバドバ掛ける洗い方は、羽毛を守ると共にナイロンの生地へのダメージを最小限に抑える意味合いも強い。
ナイロン生地が破れたら悲惨な事に成るので、中身の羽毛は勿論大事だけどシェルも破らないように十分な配慮が必要なのだ。
くれぐれもゴシゴシしないように。

 

4.大型洗濯ネット

洗剤入りのお湯がバスタブに残ってる状態で、お湯の上にジャケットを浮かべながら洗濯ネットへとジャケットを入れる。
要するに、水を飽和状態まで含んだジャケットを持ち上げないって事。
水を完全に含んだダウンジャケットはハンパな重さじゃないので、下手したら生地が裂けてえらい事に成っちゃう。
出来る限り生地に負担を掛けないように、慎重に洗濯ネットへと入れてやろう。
洗濯ネットへ入れてやれば、あとは持ち上げても裂ける心配は無い。

 

5.洗濯機

バスタブのお湯を抜き、シャワーでダウンジャケットの洗剤を流してやる。
ダウンジャケットは洗濯ネットに入れたまま。
この時も手で押したり揉んだり、ましてや絞ったりはしない。
あくまでシャワーをかけてやるだけ。

洗剤が大体洗い流せたら、洗濯機に移して必要最小限だけ水で濯ぎ、これまた必要最低限だけ脱水する。
あまり長時間回してると、ダウンやフェザーが生地から抜けたり、縫い目から移動したりするので、洗濯機で回すのは程ほどに留めておく。
シャワーで洗剤を洗い流してやるのは、洗濯機での濯ぎ時間を最小限に抑えるのがその理由。

 

干し方

重いダウンジャケットを物干し竿に下げたら、生地が裂けたり、場合によって物干し竿が曲がってしまう事も有りえるかも知れない。
一番安全なのがスノコの上に広げて干す事。
これなら生地が裂ける心配は無い。

普通の服ならこのまま乾かしてやれば良いのだけど、ダウンジャケットの場合はこの後でダウンの偏りを直したり団子をほどく作業が必要と成る。
どんなに気を付けて洗ってもこれらは避けれないので、ある程度乾かしてやった状態でダウンのほぐし作業を行う。

ぺったんこ部分とお団子部分。
銀色の重りを置いてる部分がぺったんこ部分で、矢印の所がダウンがお団子に成ってる部分。
このお団子を丁寧に解して、ダウンの偏りを直して形を整える。
この時、完全に乾燥してると作業がしにくいので、まだ何となく湿ってるかな?ってタイミングで行う。

 

ジャケットの裏と表の両方からこのお団子羽毛をつまんで解してゆく。
1ブロックずつ、ドライヤーで乾かしながら解してやろう。
ロングコートはかなり大変だけど、腰丈程度のジャケットなら、まぁその内に終わる。

お団子が解せたらダウンの偏りを直して、後は完全乾燥。
ベランダで干しても良いし、乾燥機で回してやっても良い。
私の場合は、乾燥機で回した後に部屋の中で数日吊るしている。
内部まで完全に乾ききってない状態でクローゼットに仕舞いこんだらカビが生える可能性も有るので、これでもかってばかりに乾かしてやろう。
乾燥機でほとんど乾いたかな、ってくらいから部屋干しして、大体2日くらい。
乾いたと思っても意外な程に内部に湿気が残ってるので、可能な限り完全に干してやろう。

 

ダウンジャケット洗濯の最大のポイントは、中身の羽毛を傷めない事と生地を裂かないって事。
大体はペラペラのナイロンなので、下手したら裂いてしまう事も有りえる。
ナイロンの生地が裂けたらもう悲惨この上ないので、くれぐれも無理しないように注意しよう。

 

MOTOR CYCLE

Posted by tommy