ツインプラグ

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ツインプラグ。
1シリンダーに2つのイグニッションを持つエンジンの事。
海外ではDual ignitionと呼ばれたりする。

メリットは燃料効率と安全性。

 

安全性ってのは、主に航空機用レシプロエンジンで挙げられる点で、仮に一つの点火系がダウンしても、もう片方が生きてればエンジンは回り続けるって事。
航空機の場合エンジン停止=墜落を意味するので、文字通りバックアップは生死を分ける重要な事なのだ。
実際、片方のプラグキャップを抜いてもゼファー1100のエンジンはそれなりに回るので、バックアップの意味合いとしては大いにアリだと言える。
中にはプラグが2本にイグニッションが3つ付いてるエンジンも有るとか。
えらく心配性な人が設計したんだろうね。

 

バイクや自動車の場合は、燃焼効率の話に集約される。
点火系のトラブルで止まったら止まったで『誰かぁーーー』って呼べば大体どうにか成る、かどうかはアレだけど。
でも、高速道路の追い越し車線等を除いて、エンジンが止まったら車が止まるだけなので、飛行機程の騒ぎには成らない。
お盆のラッシュで止まられたら迷惑この上ないけれども。
従って、バイクや自動車の場合は性能の面でツインプラグ。
単純な出力、或いは排気ガス規制や燃費の場合をも含めた性能って話で。

 

現在のバイクでは、ドゥカティ・ムルティストラダーレのテスタストレッタ DVT1260DS(水冷4バルブデスモドロミック・バリアブル・バルブタイミング)エンジンが有名。
DS=Dual Spark=要するにスパークプラグが2つ有るよってエンジンの事だ。

 

国産では上でもちらっと書いたけれどゼファー1100もツインプラグ。
こちらは空冷2バルブエンジン。

~1100時代のムルティストラーダも同じく、傾向的にラージボアの2バルブエンジンで多い。
ツインプラグ化の代名詞とも言えるZ1000Rにしても然り。
特に2バルブ用の真ん中モッコリハイコンプピストンを入れるとプラグが1本だと燃焼効率が悪いとか何とかって話し。
もっとも、現行ムルティストラダーレやアルファロメオツインスパークは16バルブだったりするので、一概には言えないか。

 

 

邪魔臭い話はともかく、4気筒のツインプラグのエンジンは8つもプラグが必要なので中々に大変だって事だ。
最近良く見かけるロングリーチでも二極でも無い極普通のスパークプラグなら8本買っても3000円ちょいで済むけれど、お馴染みのイリジウム、まして1個3500円位するイリジウムレーシングならかなり大変。
スパークプラグ交換だけでちょっと胃が痛く成っちゃう。

 

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これで1台分。
中々に不経済だ。

 

まぁ8本も有ったら大変だよね。
オレのは2本しか無いから安く着くけど。

そう語ってたのは、以前に書いたRGΓに乗る人。
Vでは無い、パンパラパラ2ガンマに乗る人。

2ストのプラグ選びには諸説有って、2ストでもイリジウムが良いって人も居れば、2ストにはVXが最高だって人も居れば、普通のプラグがベストだって人も居る。
2ストには中心電極が太い方が良いとかって、嘘か本当か良く解らない説が有ったりして。
真偽は良く知らない。
ちなみに3XVに乗ってた当時の私は普通のプラグ派。
安いし。

 

言えるのは、カブった2ストのプラグはウェスで拭いてもライターで炙っても結局は戻らないって事。
特に出先で手ひどくカブったプラグはどうにも成らないので、スペアを携帯してカブったらさっさと交換するのが一番正しい。
ちょい遠出するなら、そう邪魔にも成らないので4つ持っておきたい所。
聖子ちゃん世代の2ストならなお更。
B’z世代のウルトラソウルな2ストならそれ程ギリギリチョップでも無いんだけど。
流石に90年代の最終世代の2ストは、80年代或いはそれ以前の2ストとは別モノだね。
パラ2とは違うのだよ、パラ2とは。
聖子ちゃんとは違うのだよ、聖子ちゃんとは。

でも、聖子ちゃん世代ならまだしも、花の中三トリオ世代の2ストなら、あんまり無理しない事をお勧めしたい。
もはやスペアプラグってレベルじゃ無いのだから。
色々アレなので労わってあげて欲しい。

 

調子の良い2ストならそれなりに持つのだが、やっぱりどの道短命な事に違いは無い。
2ストのプラグが短命なのは仕方ない。

そう考えたら、ある意味ツインプラグのゼファー1100の方が2年トータルすればプラグ代はお得かも。
このご時勢にパラパラ言ってる2スト乗ってる人に比べれば、ツインプラグのゼファー1100の方が。
まぁ、キャブ付いてる2バルブ空冷直4ってのも、どの道やっぱりこのご時勢にってバイクなのかも知れないけれど。

 

 

MOTOR CYCLE

Posted by tommy