金と免許と背が有るだけではバイクには乗れない
[adsense]
ブガッティのヴェイロンだろうと、ラ・フェラーリだろうと、或いは日野レンジャーだろうとも。
大体の車は金と該当免許が有れば乗る事は可能だ。
資格を持ちそれなりに練習なり研修なりを積めばBagger 288にだって乗れる。
どうと言う事は無いさ。
↑Bagger 288は普段使いにはちょっと大きすぎる気もするけど。
ただ、バイクの場合、金と資格があれば何だって乗れる訳では無い。
金だけではどうにも成らない、最低限求められる手足の長さが必要だ。
車でも、シートに尻が入らないとか、天井に頭がつかえるとか、そんな極端な体型なら乗れない車も有るだろうけど、ある程度は調整可能なのでバイクよりはまだ自由度は高い。
勿論、それらを調整する事が可能なバイクは沢山存在する。
アメリカンなら、シートやステップ、ハンドルの形状だって好きに選べるのでポジションは作り放題だ。
小学生くらいの体型でも、或いはビッグバンベイダーみたいな巨体であろうと、アメリカンなら乗れる。
ただ、それ以上削りようの無いペラペラのシートとセパハンの付いたバイクの場合ポジション調整はほぼ不可能なので、幾ら金と免許が有った所で乗れるとは限らない。
どれだけ金と権力が有ろうとも難しい。
残念ながら難しい。
背を伸ばしたかったレッド総帥の気持ちは良く解る。
身長165~170cm
これくらいの身長ならば、ほぼどのバイクも乗る事は可能だろう。
一部、クリップオンのセパハンカタナやGSX-R1100は、手が短いとタンクバッグのようにタンクに張り付いてしまうのでちょっと厳しい点も有るけれども、概ねそれくらいの身長ならばどんなバイクにだって乗れる。
NSR50からアフリカツインまで乗る事は可能なボディサイズだろう。
『バイク乗りたい』
と、唐突に言い出したこの方も、概ねそれくらいの身長。
免許が無いので乗れないけれども、逆に免許さえあれば身体的には乗る事に何ら支障は無い。
この人は、ガレージの近所の工場にお勤めの、50代くらいのお父さん。
原付スクーターは乗った事は有るけど、普通のバイクには乗った事は無い。
勿論免許も無い。
流石におまけ免許世代では無いので、バイクの免許は改めて取る必要は有るのだ。
齢五十にしてバイク手習い。
その事自体、誰にとやかく言われる筋合いは無い。
五十歳にしてバイク免許を取りに教習所に通う事に、誰にとやかく言われる筋合いなんて無い。
十二歳ならとやかく言われるだろうけど、五十歳ならとやかく言われる筋合いなんて無い。
実際、まだまだ体は元気に動く年だし、視力だって問題には成らないだろう。
十六歳からバイク乗ってた五十歳と、免許取ったばかりの五十歳とは比べようも無いけれども、ともかく五十歳くらいならまだまだバイクデビューは可能な年齢だ。
全然知らんおっちゃんの行動。
別に薦めもしないし止めもしない。
でも頑張って欲しいとは思う。
年齢は完全にクリアしてる。
普通二輪が十六歳、大型二輪は十八歳以上ならオッケーなのだから。
金は問題無い。
免許取るくらいの金は持ってる。
身長や体力の面でも問題無い。
趣味でハイキングしたり、市民マラソンにもたまに出てるってんだから、体力面でも何の問題も無い。
家族や周囲の障壁も無いみたい。
全然オッケーじゃ無いか。
何も問題ないじゃ無いか。
と、思ってた矢先、とても大きな問題が顔を出したのだ。
周囲も、そして本人さえも全く知らなかった、とても大きな、とてもとても大きな問題が。
それは、この人、体が壊滅的に固いって事。
世の中ここまで固い人が居るのか?ってくらいに固い。
股関節が本当に凄まじく固い。
昔のガンプラでももうちょっと稼動域が広かったんじゃないかって位に。
背も足の長さも十分なのに、股関節の動きが尋常じゃなく悪い。
ポリキャップ組み間違えたんじゃないかってくらいに。
思えばこの方、自転車はママチャリ、バイクはスクーター、そして普段は自動車。
足を振り上げるなんて経験は皆無な人生。
まぁ普通はそうだと思う。
スポーツサイクルや格闘技でもやってないかぎり、足なんてそうそう上げないかと思う。
訳も無く蛍光灯の紐をハイキックする人は別として。
だからご本人も知らなかったみたいだ。
自分がここまで股関節の固い人間だった事を。
現状、セローは勿論の事CBR250Rすら跨げないくらい。
跨ぎ方を工夫するとか、その次元では無い。
足の上がる高さはタンデムステップをちょい越えたくらいの現状では、跨ぎ方がどうこうってレベルでは無い。
教習車のCB400SFは、シートが大きく削られてると言っても、乗る際に蹴っ飛ばしたら検定どころじゃないので大きな問題だ。
何か嫌な事でも有ったのかと気を使われる恐れが有る。
まさか身長と年齢と金以外にもバイクに乗る為の条件が有ったとは。
と言う訳で、現在せっせとストレッチと足上げ体操に励んで、来るべき教習所デビューへ向けて頑張ってるお父さんなのだった。
齢五十から、どこまで股関節が柔らかくなるかは解らないけど、せめてCB400SFが跨げる程度にはどうにかと。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません