ＣＢＲチキンレース
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周りにCBR250Rに乗ってる人が何人か居る。
アレって意外と良く売れてるみたいだ。
で、その中の一人。
子持ちの会社員の人。
彼は今、密かに恐ろしい計画を練ってるのだ。
それは、奥さんに内緒でCBR250Rを600RRにしよう、そして行く行くは1000RRにしよう
と、そんな恐ろしい計画。
幸いにして乗ってるCBR250Rはトリコロール。
これが600RRに成った所で、多分気付かれないだろう。
あれ？ちょっと大きくなった？
って言われても、笑って誤魔化しておけば多分大丈夫だ。
600RRと1000RRは､これも殆ど解らないだろう。
アッパーカウルとか、ライトの形状とか、マフラーからフレームからスイングアームから、もう何から何まで違うバイクだけど多分大丈夫。
なぁに、解りっこ無いさ。
出来れば400も挟みたいけれども、ともかくちょっとずつ大きくしていけば多分大丈夫。
チキンレースの駒を一つずつ進めて行けばきっと勝利を手に出来るさ。
ちょっとした違いなんてものは、殆ど誤差でしか無い。
ポルトガルとスペインなんて違いが解らないだろう。
スペインとイタリアだって、何か根本的に違うか？って聞かれたらいまいち解らない。
目隠しされて田舎町に連れて行かれたら、スペインなのかイタリアなのかフランスなのかスイスなのか多分解らないだろう。
同じように、イタリアとクロアチア、クロアチアとギリシャ、ギリシャとトルコ．．．．．
違いなんて殆ど解らない。
一緒だ。
大体一緒。
兵庫県の上の方と京都の上の方が一緒なのと同じ。
隣近所なんて似たようなもんだから同じだ。
もっとも、隣近所だからこそ、武庫川のアッチとコッチで国境を作ったり、国道43号線の上と下とで長城を作ったり、或いは山手幹線の上と下とで空気が違ったりするのだけども。
ややこしい話だ。
嗚呼、厄介な話さ。
流石にポルトガルとアフガニスタンは比べたら解る。
流石に富山と鳥取は随分違う。
でも、ちょっとずつ違ってたら意外と解らない物なので、ちょっとずつチキンレースの駒を進めて行けば、きっと栄光のCBR1000RRに手が届くと思うのだ。
流石にカタナ250から1100カタナへの道程に優しくは無いけれども、黙ってりゃ解らないのできっと大丈夫だ。
等とネタ臭い話をしてたあの日からかれこれ１年。
未だ250Rな事以前に、未だに大型二輪免許教習さえ行ってない現状。
一体このチキンレースは何時発進するんだろう？
と、あまりのチキンっぷりにちょっとモヤモヤしてる。