その生き方は君には不向きだよと言わざるを得ない

自分は何に向いてるのだろう?

生きていれば何かしらの壁にブチ当たる事が有る。
野球部やサッカー部に入ったものの、ちょっとも芽が出なかったりとか。
英語の勉強をしまくっても全く点数が上がらなかったりとか。
そんな小さな壁から、技術職で就職したのにぜんぜん着いて行けなかったり、営業職に就いたのに人と話せなかったり、そんな割と人生設計に少なからずの影響を及ぼす壁だったり。

低い壁から高い壁まで、人生には色んな壁が立ちふさがるのだけど、その度に人はふと思ってしまう。
もしかしたら、私は目の前のこの壁を乗り越える生き方には向いてないのだろうか?
この生き方は自分には向いてないのだろうか?
と。

向き不向き、って奴は、ある程度なら努力で克服する事は出来るのだけど、それでもやっぱり根本的に努力だけではその溝を埋める事が難しい場合も多い。
身長200cm、体重130kgの人でも、努力したらフルマラソンを完走出来るのだろう。
でもだからと大きな大会で優勝したり、ましてやオリンピック選手を目指せるかと言えば、それはちょっと難しいと言わざるを得ない。
その図体の不利は、ちょっとやそっとの努力で覆すのは難しい。
アメフトやハンマー投げならその体躯を如何なく生かせるとは思うのだけど、流石にマラソンは不向きだよと言わざるを得ない。
競馬の騎手は、それ以前の問題だ。

自分の利点を生かしながら、自分の不利な点を回避するのが恐らくは最も楽な生き方なんだろうと思う。
体が小さいなら小さい体を生かした生き方を、頭が良いなら頭の良さを最大限使った生き方。
誰しもが何かしら有るものだ。
向き不向きって奴が。
その辺のバランスを欠くと、きっと壁の多い人生を歩むことと成るのだろうと思う。
石森太二や舞の海のようにフィジカルの不利を努力で埋めた人も居るけれども、身長185cmの人と比べるとその生き方の難易度は絶望的な程に高い。
余程の覚悟と意識が有ったからその溝を埋めれただけで、それが常人に出来るかと言えば、そりゃちょっと難しいよねと言わざるを得ない。

恵まれたフィジカルと遺伝子を生かした、落合福嗣くんに最も向いた生き方は結局何だったのか?
親父の道を行くのが良かったのか、それとも親戚のジャイアント落合みたいなレスラーに成るのが良かったのか、それとも....
余計なお世話、なのだが。

 

隠密御庭番衆の、落合福嗣くんが中に入ってるこの人もそんな不向きな人生を歩んでしまった人の一人。
こんな存在感の濃ゆい人、どうみても『隠密』には不向きだと思うな。
相棒のガンダムハンマーみたいなのを持ってる人と共に、どうみても人生を誤ったとしか言いようがない。
彼らにはもっと違う生き方が有っただろう。
その必要以上に濃ゆい存在感を生かす、もっと自分に向いた生き方が。
不器用でも、必死に愚直に生きる姿は美しいと言えなくも無いけれども、それでもやっぱり思うな。
やっぱ、君ら、隠密には向いてないよ、と。
蒼紫様も、もうちょい早い段階で違う道を示してやって欲しかったと思う。

 

北海道には何のバイクで行くのが一番向いてるのか?
これは、多くの北海道ツーリングライダーにとっても大きなテーマで有る。

直線路ならクルーザーか?
長距離を走るからビッグツアラーか?
高速ワインディングが最高に楽しいSSか?
林道が多く残る北海道はダートバイクがベストか?
旅と言えばアドベンチャーツアラーか?
何でも使える軽くて便利で燃費の良い250ccか?
ガソリン高騰時代はスーパーカブの時代なのか?

テレビ番組ならハーレーで走った後でセローに乗り換えてR1でワインディングを走ってスーパーカブで走り去る、なんて事も可能なのかも知れない。
だが残念ながら誰もサポートしてくれないのがリアル。
偶然訪れた漁港で偶然出会った優しい漁師さんが偶然お昼ご飯を作ってたりはしないので、全てを自分で選択する必要が有る。
例え10台20台とバイクを所有してようとも、自走で行くならその中の一台を選ぶ必要が有るのだ。
トラックに何台もバイク積んでいく人は別として。

 

北海道に一番向いているバイク。

きっとこれ。
ホンダの400X。

フロント19インチのタイプにアドベンチャーツアラー用の低めのブロックタイヤを履かせた400Xが、きっと北海道では全てをカバー出来る最高の選択だろうと思う。
パワーがそこそこ有るから長距離も楽だし、直線からワインディングまで不満は無いし、タイヤさえ変えてやればダートだって平気で走れる、その上さらに燃費は抜群に良い。
もはや言う事の無いバイクだ。
北海道ツーリングのベストチョイス。

だがしかし。
全てにおいて良い感じに使えるってのは、全てにおいてそれなりの使い勝手と成ってしまうのが世の常でも有る。
紺色のスーツは、仕事から結婚式から、葬式はキツいにしてもお通夜なら普通に着ていける便利な服。
生地や組み合わせによっては休日のレジャーにも着ていけるし、英国のスパイならカーチェイスはもちろん場合によって海にだって潜れる。
そんな便利な服だが、やはりそれが全ての場面でベストとは言い難い。
スーツで登山、ってのもなんか有った気がするけれど、やっぱり私は普通にモンベルのゴアテックスの方が良いと思う。

同様に、トータルで見れば400XやVストロームは確かに北海道ツーリングには非常に向いているバイクなのだけども、それでもやっぱりダートを走るならXRやWRに分があるし、長距離走るならハヤブサやZZRには敵わない。
知床横断道路はリッターSSが最高に気持ち良く、燃費は抜群に良いとは言ってもやっぱりカブ一族には敵わない。
尖がった個性のバイクってのは、他の部分が圧倒的にどうしようも無くても、ただ一点だけが抜群に優れているので、結局はどこに重きを置くかが重要なんだろう。

北海道に住んでたら気分に合わせて色々乗り換えりゃイイんだけどね。
フェリー乗ってく本州の人間には悩ましいお話な訳だ。

 

 

最近、こんなバイクを買った人が周囲に居る。

こんなバイク。
1mくらいの壁を乗り越えて、ドラム缶の上をリアタイヤ一本で止まり、岩の上へと飛び降りれるバイク。
人によってはテトラポッドの上だって行けてしまう。
NSR250やパニガーレV4が幾ら尖がった性能だと言っても、こいつには敵わない。
何でわざわざこんなのを買ったんだろうと思うのだけど、特にコンペ用ならモノによってはやたら安いので、遊び道具として買うなら今やコストコでも山積みされてるプレステ5よりもお求めやすい価格で手に入る、かもね。
そこそこ新しくてハイスペックでストリートリーガルなトライアラーは、あんまりお求めやすくは無いのが残念なお知らせなのだけども。

ただ、性能が尖がった分だけ、それ以外の日常での使い勝手はとても悪いだろうと思うだろう。
それは、そりゃそうさ。
その昔につき合いの有ったバイク屋のスタッフはやたらトライアルが好きな人が多くて、良くこんなバイクで横浜から奥多摩当たりにまで出かけてたのだが、たかだか150km程度でもそりゃもう大変。
スピードは出ないし、ガソリンは入らないし、座ったらカマキリみたいに成っちゃうし。
ガソリンに関しては、SX200に自作のビッグタンクを積んでタンクローリー代わりに使ってたのでまぁどうにか乗り切ってたのだけど、何しろ移動が大変。
素直にハイエースや軽トラに積んで行けば全てが解決するので、何でやらなかったんだろうかと今に成れば激しくそう思うばかりだ。
バイク屋だから、バイクの運搬車両は普通に持ってるってのに。
若さゆえのテンションって奴なんだろうか。

 

トライアルバイクで北海道の林道をトレッキングしたらきっと凄く楽しいと思う。
過酷な道をゆっくり走るには最高のバイクだと。

このトライアラーを買った人も、なんかそんな事を言ってるのだけども、流石に自走では行かないよね、って思ってる。
余計なお世話様なんだけど、あんま若くないのでそんな股関節に悪そうなバイクで無茶するのはお勧めしないけれど、実際に意外と夏の北海道で道外ナンバーのトライアラーが走ってたりもするので、もしかしたら.....どうだろう。

MOTOR CYCLE

Posted by tommy