俺サA級でも無理だって

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随分前の事。
前にやってたブログのコメント欄だったか、或いはチャットだったか、それとも掲示板だったか?
その辺りはいまいちあやふやなのだけど、なんか全然知らない人に怒られた事が有ったのだ。

『それはお前がヘタクソなだけだろ?』

と。

お話してたお題は、膝擦るか?それとも擦らないか?って、割とどうでもイイ話。

その頃、知り合いの一人が兵庫県の真ん中辺りの何も無い所に、広い土地を持ってたのだ。
潰れたパチンコ屋の跡地を買い取ったやたらと広い真っ平な土地。
建物を撤去したら、それはかなり広い土地と成った。
随分前にはちょくちょく話し書いたり写真載せたりしてたので、大昔をご存知な方は脳みその端っこで覚えてる人も居るかも知れない。
私ですら忘れてた、穴にハマった話さえ覚えてた人が居るくらいなので、一人位は居るかも知れない。

ともかく、そんな広い土地を放っておいてもペンペン草が生えるだけなので、コンクリートの車留めなんかを撤去してミニサーキットを作ってたのだ。
線引いてコーン立てただけの簡単なコースを。
休日は良くそこでモタードごっこしてたのだ。

残念ながら、今はもう無い。
その広い土地はもっと有意義な事に使われてるので今や昔の話だ。

そんな所で遊んでた時の話をしてたら怒られたのだ。

ゼファー1100にヨシムラ組んだら、左は膝を擦るけど右は集合部分が接地するから膝なんか擦らないよ。
って話してた時に怒られた。

『それはお前がヘタクソなだけだろ?』

と。

否、無理だって。
絶対無理だって。
右にバンクさせたらステップより先にマフラーが擦るんだからそりゃ無理だって。
怪物君くらいの股下無きゃ無理だって。

ちなみに、D.O.B.A.R MONSTERなんかに出場するゼファー1100は、多くの場合は前後17インチに変更して車高を見直し、オイルパンを加工してエキパイの集合部分を車体の真ん中よりに変更する改造を行う。
レギュレーションでオイルキャッチ兼用のアンダーカウルが付いてるので良く解らないけど、通常はそんな改造が成される。

具体的には、オイルパンの出っ張りをカットして熔接、或いは加工済みオイルパンを買ってきてそれと交換し、エンジンの真下で集合するレース用エキパイへと交換する。
これで、通常は右寄りにしかレイアウト出来ないゼファー1100のエキパイをど真ん中へと取り回せるのでバンク角を大きく稼げる訳だ。
これなら普通に膝も擦れるさ。

左ばっかり曲がるコースなら特にその必要も無いのだけど、京都や西早稲田や江戸川区や成田空港の中にさえもゼファー1100で気持ちよく左曲がりに走れるサーキットは無いので残念ながらあしからず。

アメリカのバスケ選手みたいな股下の人とか?
それともインド陸軍のバイク雑技団や木下大サーカスみたいな曲乗りが出来る人とか?
そんなビックリ人間ならば不可能では無いかも知れないけれども、通常はちょっと難しい。
『それはお前がヘタクソなだけだろ?』と言われたら、何の肩書きも何の実績も無いただの民間人なのでそりゃまぁそうなんすけどねぇって答えざるを得ないけれども、でもやっぱ無理だろうなと思う。
マルケス連れてきても無理じゃ無いかなぁって思う。
そのマルケスに匹敵する俺サA級でも無理だろうなぁって思う。
バズさんの股下ならあるいは?って気もするけど。

ともかく、どう言われようとノーマルオイルパンとそれに適合したマフラーでは無理だと思う。
そして、って言うかその横から偉そうな口叩いてくるお前は誰だ?と思う。
その可愛いお口をつねっちゃうぞと。

0831lowes

アレックス・ロウス(まったりモード)
別にSBKライダーだからとこんなクラシックな乗り方してる訳では無い。
何時もはファクトリー仕様のR1で肘を擦りながら曲がるアグレッシブなライダーだ。

でも思えばちょっと前までGPレースでの本気走りでもこんな感じだったもんだ。
今見たらツーリングしてるみたいな気がするけど、ちょっと前までこれが普通だったよなぁって。
スペンサーやケニーなんて随分昔の時代では無くて、ロッシがホンダだった頃だってバンク角はこんな程度だったと思う。
ストーナーがドゥカティだった頃も、後のホンダ時代ほどは寝てなかった。

0831mark

昨今の異様に深いバンク角はロレンソが火を着けマルケスが常識としたのか?
それともタイヤがブリヂストンと成った事が、或いはタイヤのデザインが時代と共に変わったのが原因か?
それともMotoGPマシンが990ccから800ccに変更されコーナリング勝負と成ったのが発端なのか?
或いは....何だろう。

ともかく、物理的な限界点まで深くなった昨今のバンク角。
もう流石に限界。
これ以上深く成る事は無いだろう。
って言うか無理だ。
タイヤの形がもっと変わらないとこれ以上は難しい。

この深いバンク角の上に、さらに内側に体をリーンさせるのが現在主流のライディングスタイル。
これで国産車のスピードリミッターが作動する速度で、或いはそれを大きく超える速度でコーナリングするのだから、考えただけでも恐ろしい話だ。

180km/hって速いものね。
それを路面スレスレの超低空ならば、体感速度は凄いものに成るだろう。
一般的な自転車に比べて姿勢の低いリカンベントみたいに、体感速度は圧倒的に速く感じる事だろう。

二十歳くらいの頃にミニスカートでリカンベントに乗るって訳の解らない企画が有ってその時位しかリカンベントに乗った事は無いのだけど、中々にスピード感が有った事を何となく覚えてる。
なんでそんな事やったのかは良く解らないけども。
ん、さっぱり解らないや。
でも世の中、解らない事は沢山有るもんだよ、モルダー君。

目線が路面スレスレで180km/hを超える速度の光景にちょっと興味は有りつつも、出来れば体験したく無い気もする。
もっとも、私がR1でどれ程頑張った所で、それを体験するのは無理な話なんだけど。
17インチスリックを履いて気合入れたら、ノーマルのR1でも『見た感じ』はマルケスと似たようなライディングが民間人の中でもハイレベルな人なら不可能では無いだろう。
でもそれを私にやれと言われても困ってしまう。
物理的に不可能なノーマルオイルパンのゼファー1100の右コーナーで膝を擦るのに比べたら可能性はまだ有りそうだけど、殆ど測定の揺れ程度の差しか無さそうなのでどの道結局無理な話だ。
そりゃ無理だって。
俺サA級でも無理な話だ。

MOTOR CYCLE

Posted by tommy