地獄のデスロードは生きて帰れただけで幸運と思え

国道43号線をハヤブサで走ってた。

場所は兵庫県西宮市。
甲子園球場を左手に見える、高架道路の上。

 

 

こんな道路。

ここを、前を走る車と同じ速度でテレテレと走ってると、横を一台のスクーターが追い抜いて行った。
50ccのスクーターが。

4スト化して排気ガス規制も加わって、7.2ps時代に比べてパワーダウンが著しい昨今の50ccのスクーターだけど、意外とスピードは出るもんだね。
ハヤブサをブチ抜く位の速度は出るもんだね。
意外と速い。

まぁハヤブサはハヤブサで、これはこれでまた難しいんだけどね。
このバイクを40km/hで走らせるってのは、それはそれで結構難しい。

ってのもこの道は、ご存知な方も多いかも知れないが、こんな見た目だけど40km/h制限の道路。
諸般の事情により40km/h制限路。
物理的にはハヤブサを6速全開してやる事も不可能では無いけれど、法律はそれを許してくれないのであしからずなお話だ。

ここは地域で屈指に危険な道。
油断してるとあっという間に免許が無くなる危険な道路だ。

原チャリに抜かれるハヤブサってのも存在意義が無いよねって話しなんだけども、免許が無くなるよりは遥かにマシなので基本的に車の流れで走っている。
こんな石を投げたら白バイに当たるような物騒な所で、フルスロットルしてやる程にヤケクソな人生は歩んでないのだから。
こんな地獄のデスロードで。
そう、この道は、石を投げたら白バイに当たる、地獄のデスロードなのだから。
無人、有人の取り締まりも多いが、白バイでの取り締まりも非常に多い。

だが石を投げたら白バイに当たる、とは書いたけれど、国道43号線と言ってもその白バイ密度には偏在が見られるのは確か。
何処も彼処も白バイだらけって訳では無い。
要するに、基本的に流しの白バイしか居ない回遊エリアと、重点的にグルグルと一つの所で張っている居付きエリアが居るって事だ。
鱸みたいだけど。

で、この甲子園球場の横の高架は、その幾つかある白バイ居付きエリアの中でもかなり濃厚なゾーンなのだ。
鱸で言えば夜の明暗部とか、ベイトの多いストラクチャーみたいな物。
遭遇確率は非常に高い。
高架を降りた所のポルシェ屋跡地の前で何台見た事か。
無残にも捕まってる悲劇的な姿を。

なお、石を投げたら...と書いたけれど、本当に投げて本当に当たったら大変なので、そんなヤケクソな事は試さない事を強くお勧めする。

 

かなり高確率で鱸...では無くて白い本田が居るので、ここで調子乗ったら非常に高い確率で地獄を味わう事に成る。
知らない人は仕方ないんだけど、良く知る人に取ってはこの道で調子乗るのは愚かとしか言いようは無い。
サファリパークの猛獣ゾーンで焼肉食べつつ昼寝するくらいに愚かとしか言いようは無い。
昼ごはん食べた直後に昼ごはんとして食べられても世間はおろか親戚さえも余り同情してくれないだろう。
苦笑いされるかも知れないけれど。

 

まぁともかく白い野獣がウヨウヨしてるとても恐ろしいエリア。
調子に乗ってると真っ黒に焼き過ぎたハラミのように、とても苦い青い切符を味わうハメになってしまう。
顔色と同じような色の切符を頂くハメに成るので十分な注意が必要だ。
まぁ青ならまだマシなんだけどね。
吐血のような赤切符に比べたらまだ。

 

スピード違反の点数と反則金の一覧

超過速度(一般道) 点数 反則金(二輪) 反則金(原付)
15km未満 1点 7,000円 6,000円
15~20km未満 1点 9,000円 7,000円
20~25km未満 2点 12,000円 10,000円
25~30km未満 3点 15,000円 12,000円
30~50km未満 6点
50km以上 12点
 
30km/hを超えると切符の色は赤へとクラスチェンジする。
白の警告→青の衝動と続いたトリコロール三部作は赤の絶望で完結する。
 
裁判所に呼び出されて罰金を言い渡されるのがこの絶望の赤切符クラス。
会社は休まなきゃ成らないし、罰金は高額だし、一発免停だしと大変だ。
ちなみに罰金は、50km/h未満なら概ね6万円くらい、50km/hを超えたら10万円台に乗るとかって話し。

ハヤブサはアホ程引っ張らなくても1速で50km/hオーバーなんて容易いバイクなので、こんな物騒な道で調子乗ったらエライ目に遭ってしまうので十分な注意が必要だ。
自制心を持ち、慢心せずにスロットルを適切にコントロールする必要がある。
ボケーっと走ってたら100km/hオーバーなんてあっという間なバイクは十分な注意が必要だ。

でも別にハヤブサに限った話では無く、40km/h制限の幹線道路なんて、ちょっと調子乗ったら、ちょっと油断したら、ちょっとボケーっと走ってたら、別にハヤブサで無くても免許なんて直ぐに無くなる。
NC750はもとより、セローでもジェベル125でも簡単に免許は無くなる。
エイプ100でもその限りでは無い。
別にリッターバイクだけの問題では無いので十分な注意が必要だ。

後悔先に立たずと、昔の人は良い事言ったもんだ。

サークリップをクランクケースに落としたり
カムチェーンをクランクケースに落としたり
トイレにスマホを落としたり

生きてれば失敗の一つや二つ、後悔の一つや二つは有ろうかと思う。
ソリティアしてたら貴重な休日が終わった、なんて人もきっと居るだろう。
そんな後悔と絶望の休日を過した人もきっと居る事だろう。
生きていれば後悔しても仕切れない事なんて幾らでも。

でも、免許が無くなるってのは後悔を幾ら積み上げても後悔し切れない程に大き過ぎるので、十分にお気をつけ頂きたいなと、そう願う。

 

あ、ちなみに冒頭に書いた原チャリの人は、軽快に私をブチ抜いてそのまま過ぎ去ったのでとりあえず私の知る限りは大丈夫だったみたい。
まぁ、明暗部の鱸も甲子園横の白い本田も何時でも居る訳じゃないからね。
何事も無く良かったねってなもんだ。
今も無事に走ってるのか免許無くなってるのかは知らないけど。

 

だが、言えるのはそれは単に運が良かったってだけの事。
捕まったら運が悪かったと思う人も居るかも知れないが、この場所に限れば調子乗って全開で走ったけど捕まらなかったのは運が良かったと言っても過言ではないのだ。
そんな地獄のデスロード。
春の高校野球で訪れる人も居るかも知れないけれど、ここらをバイクで走る際は皆様ご注意を。

ああ、なんまんだぶなんまんだぶ。

 

ただ最後に一つ。
ここは非常に物騒な道だけど、交通ルールを守ってると何ら恐れる事は無い事を書いておきたい。
クラクション鳴らしながら赤信号の交差点に突っ込んでくる車なんて居ないので、その点に関しちゃどうぞご安心を。

それは何処とは書かないけど、そこまでリアルデスロードでは無いのでご安心をと。

MOTOR CYCLE

Posted by tommy