志々雄経済学

分相応って言葉が有る。
何においても分相応ってのが。

六畳一間のアパートに置くテレビのサイズ然り。
中学生の腕時計然り。
そしてバイク選びもまた然り。

 

分相応なバイク選び。

一つはパワーやスペック。
免許取たてで買うべきでは無いバイクってのは存在する。
分不相応なバイクは。
何買おうと自由なんだけども、でも免許取たてで流石にソレはなぁってバイクは。

 

そして車体の大きさやシート高の高さも。
これが車なら軽自動車でもSRTバイパーでもペダルまでの距離に大差は無いけれど、バイクの場合は調整の限界が、物理的な壁が存在する。
幾らKTMアドベンチャーが欲しくても、身長145cmの人なら流石にそれは不相応と言わざるを得ない。
執事のセバスチャンが停止する度に常に踏み台を用意してくれるならまだしも、そうでは無い場合は流石にそれはなぁって。

逆に、身長190cmを越える人がNSR50に乗るのもまた同じ。
木下大サーカスの熊さんじゃ無いのだから、それもちょっとね。

体とバイクのサイズには、大きいにせよ小さいにせよ、分相応、分不相応ってのが存在する。

 

もう一つ重要な事に、金額も勿論の事。
いくら超絶テクニックとダチョウのような股下が有っても、先立つものが無ければ残念ながらスマンかったな訳だ。

 

可処分所得=総所得から税金や社会保険料等を引いた所得。
要するに手取り。
だが、手取り額は同じでも生活様式によって実際に個人で消費できる金額には差異がある。

お金入れずに実家住まいしてる人と私立大学に通う子供が2人居る人では随分と違う。
場合によれば私立大学に通う子供が2人育てながら、苗字の違う子供を2人養育してるご苦労様な人も居るだろう。
そらもうスッカラカンですわ。
スッカラカン。

 

一ヶ月2万円貯金したら年間で24万円。
そんなん全然無理だわって人も、それくらい一ヶ月で楽勝よって人も居るだろうけど、とりあえずこれくらいならどうにか成るかなって金額。
一ヶ月2万円、年間24万円、ボーナス合わせてどうにか30万円。
自分の為だけの貯金。
頑張ればどうにか....どうだろう?

バイクの買い換えサイクルってどれ位だろうかと周囲を見回したら、概ね4~5年くらいが多い。
私は、かれこれ良く解らない位に型遅れのセローと型遅れのR1を所有してるけれど、新車を買った人なら2回目の車検を向かえる5年目。
中古ならこれまた2回目の車検を迎える4年目。
これ位が多いような感じ。
そんな印象。
なんとなくの話。

年間30万円、次の乗り換えまで4年間貯めたら120万円。
生活費や子供の学費、家族で使う自動車の費用を除く、自分一人で自由に使えるお金として、それだけ有ればまぁまぁ悪くない。
実家暮らしの人ならそれくらい1年有れば楽勝で貯まるんだろうけど、家族を持つとそれだけ貯めるのも大変なもんだよ。

ただ、120万円有るからと120万円のバイクを買うのは余りに愚かな事だろう。
貯金を全部使い切ったら、もしカウル割ったらガムテープで修理しなきゃ成らなく成っちゃう。
タイヤ交換はおろか、ガソリン代すらおぼつかない。
だからある程度はプールしておきたい。
だから有れば有るだけ使うのはお勧めしないな。
そんなお年玉を散財する小学生のような真似は。

 

CBR1000RR-Rが日本国内でもリリースされたニュースも久しい昨今。
今まさにCBR1000RRを購入した人が居る。
スーパーチャージャー着いた物騒なバイクを買った人に触発されたのかどうなのか、何か唐突に買っちゃった人が。
ホンダのスポーツラインにおけるフラッグシップ。
旗艦、CBR1000RRを。

 

CBR1000RRと言えば、実は私も一時期所有してた時期が有る。
あんまり乗って無かったけれど、特に用事も無いのにエンジン分解して遊んでたアレ。
今や昔の話だけど。

今回買ったのは、流石にそんな大昔の57では無く、その後継のSC59。
ベチャっとした顔でお馴染みの型。
本当はSC77が欲しかったそうだけど流石に予算オーバーと言う世知辛い現実がそこに。

 

資金は貯金した120万円。
そして乗っていた黄緑のバイクを売却した50万円。
総予算170万円。

それだけ有ればSC77にもギリギリ手が届くかな、指先くらいなら、先っちょだけならどうにかイケるかな、って具合だけど、前述したように全部使い切るのはお勧めしかねる。
バイクが新しくなったら出来ればヘルメットも新調したいし。
グローブやジャケットも新しいのが欲しいな。
場合によっちゃ、ちょっとしたコストの掛かるタイヤ交換やチェーン交換が程なく必要かも知れないしね。
全部使い切るのはお勧めしかねる。

と言う訳で、概ね100万円ちょい位でそれほど無理なく手に入れれるSC59。
これなら有る程度の資金が残せるので、装備の一新にも、何かしら不測の事態が起こった時にも対応できるだろう。
SC77は、4年後には値段下がってるのでまた改めてお小遣い貯めましょうって事で。

 

購入するバイクは全財力の60%=五分の三が適正。
それが分相応。
それが仮に何か不測の事態が起こっても有る程度対処出来る適正額。
五分の三の尋常な勘定。

200万円有るなら120万円くらい。
300万円有るならSC77も無理なく買えるねって具合。
だから170万円の全財力から100万円つぎ込むのはまぁまぁイイ線いってんじゃ無いかと思う。

ただ、昨今はバイクの値段も高く成ってる世知辛い現実が有る。
何年か前までは160万円くらいだったR1も、今や無印で200万円に乗る価格。
R1-Mなんて苦笑いしか出ない金額。
170万円の全財力の五分の三なら、高額化が甚だしい昨今のビッグバイク界隈では残念ながらちょい古いバイクしか買えないけれど、折角だから驚いておこうと思う。
折角買ったのだから、驚いてくれなきゃハリが無いしね。

 

 

今後、春のツーリングからサーキット走行ごっこまでこなす予定のSC59。
まだまだ全然戦えるSC59。
本番はまだこれから。
俺たちの戦いはこれからだ。

でもくれぐれも、その本番前にそこら走ってて爆散しない事を祈るばかりだ。
某大型甲鉄艦のように、本番前に爆散しない事を祈るばかりだよ。

 

MOTOR CYCLE

Posted by tommy