備蓄の甲斐は有った

このご時勢にFCRのセッティングしてた人が、無事に終わったと暢気な事を。
それは何よりだ。
何よりなこった。

 

今時のバイクでは当たり前のパワーコマンダーVは、概ね6万円くらい。
マフラーを変えたらこれでセッティング出してやればドッカンパワーが搾り出せる....かも知れないので、意外とお得。
本当に搾り出せるかどうかは別として。
バイクによるし。

一方、キャブの場合はFCRかTMRに変更する事から始まる。
別に普通に走る分には普通のキャブ、要するにCVKで構わないんだけど、右手とスロットルバルブ(スライドバルブ)が直結したような、あの官能感は負圧キャブではちょっと得られない。
と言うかCVKでそうそうセッティングは出せるのかどうなのか。
やっぱ素直に新品のFCRを入れるのが良さそうだ。
新品のね。

20万円近く支払って新品のFCRを購入して頑張って取り付ける。
スロットルパイプからケーブルも時に交換が必要。
セッティングはそこから始まるのだ。
始まるまでが大変だ。

 

触る所は、一般的にはスクリューとジェットとニードル。
細かい事は書かないけれど、まぁともかく突き詰めるのは大変だって事。
そして、お金もまぁまぁ掛かってしまうよねって事だ。

ちなみにジェットは概ね300円くらい。
メインジェットを幾つか、スロージェットはもう少しラインナップが欲しい。
JB POWERの車種別キットならこれだけ有れば十分だけど、他車流用や正体不明なFCRを入れるなら、必要と成るジェットの数はかなりの数に成ってしまう。

ジェットと共に重要なのがジェットニードル。
要するに針。

基本全開なドラッグレースに使うならまぁまぁ大体で良いかも知れないけれど、スロットルを開け閉めしながらワインディングを気持ちよく走るなら、ジェットニードルのセッティングはちょっと外せない。
とても重要。
これが1本650円もする。
3種類x4気筒分揃えたら7800円。
合計で14000円程と、ちょっとセッティングパーツを揃えただけで中々の額に膨らんでしまう。
まぁまぁ大変。
これが車種別キットを買った時でも必要に成るかもねって、ジェットとジェットニードルのコスト。
気にしない人はストックのまま年中走っても良いのだろうけど、気になる人は最低これくらいは用意したい。

でもそこはFCR。
幸いにして、過去にそこそこの数のFCRのセッティングをしてきたので、ジェット類は十分に備蓄されている。
色んな人がせっせと買い揃えたジェットが豊富に備蓄されてるので、余程極端なセッティング以外は試し放題。
整理整頓を厳守して、使った分だけ後で補充してくれてたらそれで問題無い。

まぁFCR組んでたのは大体はニンジャだったので、ニンジャに合うジェットに偏りは有るけれど、それでも備蓄が有るのと無いのとでは随分違う。
数のメリットって奴。
一人で買い揃えるのはちょっと大変だ。

一方のTMRなら、セッティングパーツとデータの備蓄はないので一人でジェット類を買いそろえなきゃ成らないので中々にしんどい。
私の周りではFCRばっかりなのはそれが理由であり、世間様でもFCR優勢なのは似たようなモノじゃないかなと。
ちゃんと合わせれたらTMRの方がパワーが出るとかって話も有るけれどね。

 

セッティングセッティングと言うけれど、この度は真に残念ながらそもそも公道で使うバイクにベストなセッティングなんて出せやしない。
朝と夕方とでセッティングを変えるようなマメな人が居ないとも言えないけれど、現実は中々に難しい。
精々は暑い時期と寒い時期。
そしてその中間。
これでも結構マメな人だと思うな。
モヤシのヒゲをきっちり掃除出来るレベルのマメな人だろうと。

突き詰めていけばそれこそ無限に組み合わせが有るキャブセッティングの世界。
でも気温や気圧、或いはバイクの温度や走る場所が変わればベストセッティングも違ってくるので、大体の場合はまぁまぁ大体の所に落ち着く。
毎朝キャブを開けてセッティングして貰っても構わないんだけど、中々大変な話だからね。
日によって多少のご機嫌具合は変わるけれど、この時期はまぁ大体コレくらいかなぁって所に落ち着く。

だから、ジェットやニードル等のセッティングパーツは、有る程度までのセッティングが出せるまでは非常に数多く必要なのだけど、季節ごとの有る程度のセッティングが出せたら、そうそう沢山は必要ない。
正体不明のFCRをセッティングしようと暗中模索中にはかなりの数のメインジェットも必要に成るが、そこそこ決まればメインジェットなんて殆ど要らない。
精々前後1~2番手くらい。
そもそもリッターバイクならメインジェットなんてほぼ触らないし。

だから、折角買ったのに1回試しただけで2度と使わないジェットなんて沢山出てくる。
それが1個や2個ならまだしも、10個も20個x4気筒も有れば、それはかなりの額に。
二度と使わない、こんな小さな穴空いただけの真鍮部品に幾ら使ったんだろうかと自問してしまう程に。

でもドズルも言ってたように、戦いとは数が大事なのだ。
普段は使いもしないジェットだけど、セッティングを一から出す時にはとても役に立つ、かも知れないので、ちゃんとストックしておいて良かったと思う。
使わないからとヤフオクで売り払わなくて良かったと。

 

ちなみに、この暢気にFCRをセッティングして遊んでる人は、そこそこ有名でそこそこの大きさの企業に勤める人。
現在は事業を大幅縮小中で、少なからずの従業員は待機命令中。
この人も、どうしても出社しなければ成らない立場でも無く、かと言って自宅で出来るような仕事にも限界は有るので、基本的には何もやる事は無い。
要するに休み。
まだ当面は自宅待機中。
それでも給料は保証されてるのだから有りがたい話だ。

 

一時期、どこかの政党がいわゆる内部留保=利益剰余金を吐き出せと声高に叫んでいたけれど、内部に溜め込んだ資金はきっとこんな時に大きくモノを言うんだろう。
もっとも、利益剰余金が幾ら有った所で現預金が無きゃ中々難しいんだけど。
でもどっちにしても15日の入金が無ければ月末に支払いが出来ない、と言う、マグロのように止まったら即死するような会社ではそうは行かない。
体力が有って良かった。

あの余りにもセコい政府の現金給付にしても、あれはあれで正解なのかも知れない。
あまり難しい事は考えないポピュリズム政治を行う政府なら、一人100万円くらいバラ撒いて国民を気持ち良くさせるかも知れない。
1億人に撒いたら総額100兆円。

だが、かなりの長期戦が強いられる今回は、1回現金を撒いた程度でどうこう成るような簡単な話では無いので、先を考えて蛇口をキュっと締める今の政策は正解なのかも知れない。
まだまだ何時収束するか解らない現状、今の段階ですっからかんに成ったらエラい事だものね。

特に責任の無い立場の人は、弱者に寄り添い国民に迎合してればそれで良いのだけど、かわいそーかわいそー助けてあげてー助けてあげてーって言ってりゃそれで良いのだけど、責任のある立場の人たちは、それだけでは立ち行かないので非常に難しい。

仮に感染症それ自体は収まったとしても、この壊滅的な経済状況を元に戻すだけでどれだけのコストが掛かることやら。
だからあの余りにもセコい政府の現金給付政策は正解なのかも知れない。
やるって言うなら貰うけど。
力一杯貰っちゃうけどね。

 

ただ、企業も個人も備蓄や貯蓄にも限度は有るので、そろそろ勘弁してくださいよと力一杯思う。
そして、備蓄したジェットを使ってセッティングを出す事自体は別に構わないけれど、自宅待機の身なんだからあんまりウロウロしてないで家でじっとしてなさいと。

 

MOTOR CYCLE

Posted by tommy