ゼファー1100のサイドカバーを修理しよう-3

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前回も書いたけれど使う塗料はコレ。

ロックのパナロック。
二液型アクリルウレタン塗料。

塗料と硬化剤の混合比率は10:1(重量比)
さらにシンナーを加えて希釈する。

 

ただ、一口にシンナーと言ってもこれが中々にややこしい。

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一般的にはスロー/標準/クイック
この3種から選ぶのが多い。

気温の高い季節にはスロー、冬季はクイック、普通は標準。
揮発速度が違うので気温に合わせて適切に選ぶ必要が有る。

早く揮発するならそれでイイじゃんかって思うかも知れないが、揮発時間が早いと空気中の水分の凝結が起こりブラッシング(白化・カブリ)ってのが起こる。
特に高温多湿の時期は注意が必要。
中々難しいもんだ。

 

塗料(主剤+硬化剤)とシンナーとの配合比率

ソリッド塗装 100:40~60
2コートソリッド(ソリッド+クリア仕上げ)のベース、3コートパールのベース 100:70~80
メタリック、2コートパール 100:80~120

標準の希釈比率なので、人によって、或いは塗装対象によって変わってくる。
塗装面の平滑性は塗料のミストが対象に付着した後に馴染んで初めてツルっとした塗装面が得られる。
所謂、肌伸びって言われる奴。
馴染む前に溶剤が揮発してしまうとざらざらした肌に成ってしまう。
薄く塗りすぎたらザラザラした仕上がりに成るのはその為。
塗料とおっぱいは垂れる寸前が最高だ!とは多分誰も言ってないとは思うけれど、ともかく垂れる寸前で上手い事塗れたらつるつるの塗装面が得られる。

従って、標準値の上限一杯までシンナーで希釈したらより滑らかな塗装面が得られるのだが、これは垂れとのトレードオフの関係。
とても悩ましい。
テクがモノを言う所だ。

シンナーが少ないとパサパサする。
シンナーが多いと垂れやすい。

この辺りは、塗装する対象、そして何より塗装する人のテクで違ってくる。
テクだよ。
何をするにも結局テクがモノを言う。

 

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塗料一式とコンプレッサーとスプレーガン以外にも色々と必要。

ラッカーうすめ液はガン等の洗浄用。
アセトンでもガンクリーナーでも何だってイイと思う。
ペイント薄め液はダメ。

プレソルベントは塗装面の脱脂洗浄溶剤。
シリコンオフって呼び名が一般的かも。

キムワイプなんかの屑の出ないペーパーに着けて塗装前に綺麗に拭き取る。
この際、塗り伸ばし用のペーパーと拭き取り用のペーパーの2枚を使う。
一枚だけで拭いても油分を広げてるだけに過ぎないので、綺麗なペーパーで拭き取る事が重要なのだ。

プラスチック用と書かれてるのは静電気防止成分が入ってるのが特徴。
可燃物、ってか要するにガソリンなので、静電気でドカン!と行かないように、バチっと来易いプラスチックパーツの塗装にはプラスチック用プレソルベントを使おう。

 

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調色カップは色々有るけれど、今回はコレ。
ただ、洗浄が面倒くさいのでやっぱり使い捨てが使い易い。

安く上げたいならPPやポリエチレンのカップで代用は可能。
紙カップでも大体はポリエチレンでコーティングされてるので大丈夫と思う。

 

ハンディービーカーの上に乗ってるコーヒーフィルターみたいなのは、その通りフィルター。
本来はここに乗せないで、スプレーガンのカップに乗せる。
そりゃそうだ。

カップで塗料と硬化剤とシンナーを混ぜて、フィルターで漉しながらガンに移すのが一般的なルーティング。
塗料内の粒や埃を取り除く事が出来るので、やっぱり使った方が良いと思う。

 

と言う訳で、本編は次回へ続く。