理由なき行動は愚行で有る
理念なき行動は凶器、 行動なき理念は無価値で有る
と、本田宗一郎は言った。
らしい。
理念とは、基本的かつ根本的な物の考えの事。
つまり、どういうことだってばよ、と言えば、行動には思考が伴う事が必須で有り、だからと考えてるだけじゃダメだよって事だ。
レンチで社員の頭をブン殴るのは理念が有るからセーフ、なのかどうかは知らない。
ちなみに楽天グループの経営理念は
イノベーションを通じて、 人々と社会をエンパワーメントする
事だそうで。
つまり、どういうことだってばよ、と私に聞かれても困っちゃうのだけど。
知らんがな。
理念なき行動は凶器なのかどうかは解らないけれど、理由なき行動は愚行で有る事は言えるかと思う。
何の理由も無く起こした行動は、大体はロクな結果を生まない。
何の理由も無くただ調子に乗ったがばかりに、人生に余分な十字架を背負ってしまった人は数多い事は皆様もご存じだろう。
アイスケースに入った人から醤油を直飲みした人まで。
程度の差は有れど、理由も無く余計な事をしたがばかりに幾らかの十字架を背負いこんでしまう事と成る。
程度の差は有るだろうのだろうけどね。
バイトをクビに成った程度で済む人も居れば、決してその程度では済まない人も。
つい最近もお醤油をペロペロして逮捕された、ってんだから、本人は勿論だけど家族は堪ったもんじゃないよね。
法事で親戚から何を囁かれるやら。
同じ行為でも理由が有れば許される場合が有る。
例えば冷蔵庫やアイスケースに入るにしても、修理や掃除の為、って真っ当な理由が有れば通常は世間の皆様からお叱りの言葉を受ける事は無い。
正しい理由が有り、正しく常識にのっとった方法で冷蔵庫に入ったならば、それを咎める人は居ない。
醤油をボトルから直で飲む理由は中々思いつかないけれど、アイスケースや冷蔵庫に入る理由はちゃんと存在するのだから。
確信犯＝つまり、自分は正しいと思っていてもその行動が悪しき事と成る場合も有るのだが、何をするにも理由は必要だ。
行動の如何に関わらず。
何の理由も考えも無くやってるとロクな事は無い。
また或いは、特に実害は無くとも周囲からは理解されない。
新車のGTRをピンク色に塗ったり、40歳過ぎてロックンローラーとして生き行くぜと会社を辞めても、きっと周囲は理解はしてくれないと思うからね。
本人が納得してるならそれで良いじゃないかって意見も有るだろうけど、人ってのは一人で生きてる訳では無いので、あんまり極端に孤立する生き方はお勧めしないな。
ロックンローラーを目指すにしても、会社に勤めながらライブ活動を行いインディーズからメジャーを目指す、と言った周囲と折り合いを着けつつ緩斜面のクライミングを目指すべきで、いきなりガルルレコードにデモを片手に乗り込んでも流石のYAZAWAも困っちゃうよ。
それは夢グループでも同じ。
唐突に自作のデーブイデーを持って来られたら社長もあたふたしてしまうよ。
わーすごーい、とは中々言ってくれない。
行動する事は重要だが、その土台に考えと理由を持ち、周囲や世間とはある程度折り合いを着けないと、自分の思う生き方を貫く事さえも困難と成る。
車を塗り替える程度なら大した話じゃ無いんだけどさ。
家の中でテントを張る人が居るらしい。
部屋キャンプとか言うんだって。
オレなんて毎朝パンツにテント張ってるぜ！って声を大にして言いたい人も居るかも知れないけれど、今回はあんま関係無い話なので黙っててくれないかな。
そう言う事はお母さんか職場の上司にでも報告しておいて欲しいな。
私は特に求めてない。
部屋の中でテント張るって、世の中には色んな人が居るもんだと思うのだけど、その昔に私の友人の一人にもそう言えば居たな、って事をなんとなく思い出した。
私が学生の頃だったので、かれこれ．．．．ん、まぁ随分と前。
まだ部屋の中でテントを張るなんて、世間の誰も思いつきもしない時代。
流行を先取りし過ぎた感も有るけれど、それにはちゃんと理由が存在する。
それは、天井から黒い虫が降ってくると言う、とてもとてもおぞましい理由が存在するのだ。
天から降りし戦慄のブラックG。
そんなおぞましい理由を知った上でわざわざ見物に行く程にモノ好きでは無いので、実際の所はどんなもんかは定かではないのだけど、ともあれ理由は有ったのだ。
部屋の中でダンロップのツーリングテントを張って寝てる彼には、彼なりの理由は有ったのだ。
別に大雨洪水警報レベルで降ってくる訳では無いのだろうけど、上向いて寝たら天井をゴソゴソ歩いてるってんだから、それはとても恐ろしい。
ちなみにそのグラウンドゼロとも言えるG発生源＝Gスポットはアパートの真上の部屋だった。
いわゆるゴミ部屋って奴で、ともかくそこから大発生してたそうで。
黒い雨が降る部屋なんてもう無理だぜと引っ越したのだが、別に室内にブラックレインが降らない普通の部屋でも、テント張ったら冬場は意外と快適らしい。
引っ越し後も、ひと冬の間は部屋の中でテントを張ってたと、彼は語っていた。
意外と快適なんだよと。
その理由が狭さ故の暖かさなのか、それとも未だ目を瞑るとゴソゴソと蠢く光景が見えてきそうなメンタルの問題なのかは知らない。
どんな理由が有ろうとも部屋の中でテント張るなんてのは私は遠慮しておくけれど、部屋に電熱コンロしか無かった学生時代はEPIのストーブでコーヒー淹れてたので、ふと思えばまぁ似たような事やってたりもするんだけどね。
流石にシュラフとコットで寝るのは遠慮させて頂くけれど。