ライダーの為のお裁縫講座-ロックミシン編

2018年11月23日

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ライダーの為のお裁縫講座。
今回は自転車乗りの方向けの、伸び伸び生地を縫う為の第一歩、ってお話。
マスターすれば、サイクルジャージからレーサーパンツまで縫える...かも知れない。
そんな人が居るのかどうかは、そりゃまぁともかく。

 

そんな楽しいお裁縫第一弾はロックミシン編。
ニットを縫うならまずはココから。

 

1.ロックミシンとは?

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ジーンズやTシャツなんかでこんな縫い目を見かける事も有るかと思う。
このように生地の端っこが解けないように縫い抑えるのがロックミシンの用途の一点。

赤い生地の端っこでガチャガチャ縫ってるのがロックミシン。
その下側に白い糸で一本縫ってるのは、普通のミシンでの直線縫い。
一般的に地縫いと呼ぶ。

 

 

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伸縮性の有る縫い方なので、特にニットならこれが仕上がりの状態と成る事も多い。
一番上の画像の縫い方はロックとは別に地縫いしてあるが、激しく伸びる生地なら糸が切れる事も有るのでこのようにロックだけで済ます事も多い。

家庭用では存在しないが、インターロックと言って端を始末しながらチェーンステッチで縫うミシンも有る。
工業用ミシンなので一般のご家庭への導入はちょっと難しいが、後に書く予定のカバーステッチミシンを併用すればそれと同様の事は可能だ。
伸縮性を持たせながらも強度を上げるにはそんなやり方も有る。
まぁ、家庭用ミシンでも意外とどうにか成るもんだよ。
それについては第2弾でやる予定。

 

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2.ロックミシンの種類

 

家庭用ロックミシンには大きくは、1本針3本糸と2本針4本糸の2種類が有るのだが、ニット生地には2本針4本糸タイプのロックミシンを使用する。

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安いのから高いのまで色々と有るけれど、このまぁまぁ高いベビーロックのミシンは糸調子を取らなくても良いと言う優れもの。
例えばTシャツ用のスムースニットしか縫わないとか、そんな同じ生地ばかりしか使わないなら手動で糸調子を取る必要のあるミシンでも構わない。
1度セッティングを出したらそうそう変えなくても済むしね。

だが色んな生地を扱う場合はその度に微調整するのも中々面倒なので、オートマチックに機械が勝手にやってくれるこのミシンはとても便利なのだ。
本当に何も触らなくても綺麗に縫える。
って言うかそもそも糸調子の部分で触るところなんて無いんだけど。

 

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2本針4本糸ロックミシンには、大体はこのようなレバーが付いている。
これがとても重要。

これは差動送り調整用レバー。
0.6から2まで調整が可能。
N(ニュートラル)を基準に、下に合わせれば生地は伸び、上に上げれば生地は縮む。

これは良く伸びるニット生地を扱う際の必須の機能で、Nのまま調整しないと確実に生地は伸びてしまう。
ワカメみたいにビロビロに伸びてしまうので、ニットソーイングには必要不可欠な機能だ。

 

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下が1.5、上がNでロックした場合の生地の状態。
大して伸びないスムースニットだが、それでも送り調整の差は歴然。
これがシャツ一枚のサイズに成ると、目も当てられない差に成ってしまう。
もうビロビロですわ。
ビロビロ。

1本針3本糸ロックミシンはこの機能が付いていないので、Yシャツ等の伸びの極僅かな生地の末端処理には使えるが、良く伸びるニットにはちょっと難しい。
ワカメちゃん状態不可避な1本針3本糸ロックミシンではちょっと難しい。
それに1本針3本糸ロックミシンは縫製の強度が弱いので、直線縫いでの地縫いは必須と成る。
やっぱりニットで使うロックミシンは4本糸に限るね。

 

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ロックミシンは生地の端を切り揃えながら縫ってゆく。
どう言う動きをしてるのかは良く解らないけれど、ともかく上手い事縫ってくれる。
同じことを手でやれと言われたら困っちゃう。

 

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3.ロックミシンで使用する糸

 

今回使用した糸は4本の中で3本がスパン糸、残り1本がウーリー。

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ルーパー糸の片方だけをウーリーにしてるので、生地のグリーン側と赤側とでは見た目がちょっと違う。
赤い方がスパンでグリーンの方がウーリー。

Tシャツのような生地なら4本ともスパンを使うのが一般的だけど、レーサーパンツやジョギング用のタイツなんかのかなりビヨンビヨンに伸びる生地なら伸びやすいウーリーを使うのもアリ。

 

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ウーリーってこんなふわふわした糸。
工業用の糸なら一口にウーリーと言っても良く伸びるタイプから余り伸びないタイプまで色々と有るのだけど、まぁ大体こんな糸だって事に違いは無い。

 

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糸自体に存在感が有るので、こんなステッチにも使われる。
なお、ロックミシンっぽい縫い目だけどこれはロックミシンでは無く、フラットシームって縫い方。
ややこしくてごめんね。

 

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スパン糸って、まぁ要するに普通のミシン糸。
左側の糸がそれ。
ロックには#90の細い糸が一般的だけど、強度を持たせたいなら#60もアリ。
それ以上太いのは、家庭用ロックミシンではちょっと難しいかもね。
右側はレジロンと呼ばれる、ニット用の縫製糸。
ちょっと伸びるので地縫いには良く使われる。
ロックには余り使わない。

 

なお糸については今回はウーリーを使ってるけれど、基本的には4本ともスパンを使うのが一般的。
でも生地の伸びによっては、針糸をレジロン、ルーパーを2本ともウーリーなんて言う最強コンボでキメる場合も有るとか無いとか。
その辺は、スパンを基本にあれこれ研究頂ければ良いかと。
まぁ大体は#90のスパンで行ける。

なお、直線縫いミシンで地縫いせずに仕上げるなら、針糸は#60のスパンかレジロンがお勧め。
ロックミシンで良く使う#90はちょい細過ぎるので、強度が必要な箇所はそれなりに強めが良いかと思う。

なお、ベビーロックの糸取物語は、糸が変わろうが生地が変わろうが構わないで縫っちまうミシンなんだぜ。
ウホッ!

 

Tシャツや、さらにそれ以上に伸びる生地を縫うには、この2本針4本糸ロックミシンが無いとちょっと難しい。
13万円もするミシン買う事考えたらTシャツなんて一杯買えてしまうんだけど、まぁそれはそれとして、伸びる生地を縫ってやろうとお考えの方は、取り合えずこれらの2本針4本糸ロックミシンを買っておこう。
1本針3本糸ロックミシンはきっと後悔するので、何が有っても絶対にニットなんて縫わないんだ!と頑なに心に決めてる人以外は、ちょい頑張って4本糸を買おう。
2本針4本糸ロックミシンなら、針と糸を1本ずつ外してモードを切り替えたら1本針3本糸ロックミシン仕様へと変更出来るが、逆はスマンかったなので素直に2本針4本糸ロックミシンを買っておこう。
それが幸せへの近道だ。
ちょい高いけどね。

 

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Posted by tommy