人間は太るより痩せる方が簡単だ
唐突にダイエットに目覚めた人の付き添いで、最近は早朝に自転車に乗っている。
自転車自体は、近所のスーパーへの買い物用のママチャリから家の中でローラーを回す為の安いクロモリロードに日々乗ってるのだけど、現在早朝に乗っているのは普通のカーボンロード。
今やカーボンロードなんて私のようなただの民間人ですら普通に乗れるご時世に成ったのだが、だからとアルミやクロモリより速く成ったかと聞かれたら答えは内緒にしておこうかと思う。
もっとも、私のクロモリロードはタイヤも含めて外では乗れないようなシロモノなので、比べる対象では無かったりもするのだけども。
バイクにお乗りの方ならご存じだろう六甲山。
片山敬済や宮城光から裏六甲のウンチーニまでこの六甲山をオートバイで走る若者は昔から数多く、休憩所が閉鎖されたりと追い出し作戦は敢行されつつも、今もそれなりに走り回ってる人も残っている。
若者かどうかは言うまいて。
そんな六甲は、実は自転車でも走る人が多く、関西のヒルクライムの聖地とか言われる場合も有る。
誰が言ってるかは知らないけれど、そんな聖地を攻略するルートは、夙川か逆瀬川から上がる六甲山上道路ルートと、再度山（ふたたびさん）から上がるルートが一般的。
西側の有馬街道は交通量が多いのであんまりお勧めはしない。
表六甲はかなり強烈な勾配なので、余程足と心臓に自信の無い人以外はお勧めしないな。
ただ、山は登るよりも下る方が問題が有るので、表六甲を下るのはちょっと気を付けた方が良いと思う。
996で前転するかと思ったくらいに強烈なので十分に注意しよう。
そんな関西ヒルクライムの聖地な六甲山に登るなら、クロモリロードとカーボンロードではその圧倒的な重量差は大きく違って来る。
と思うのだけども、残念ながら平地しか走らないのであんまり縁の無い話だ。
うん、六甲なんて登ったら心臓が爆発するわ。
体は弱いので遠慮させて頂く。
私は！平地しか！走らん！！
断言する。
人間は、太るより痩せる方が簡単だと。
食べて寝てたら太るとは限らないけれども、あんまり食べずに良く動くと確実に痩せるのだから。
断然、太るより痩せる方が簡単だ。
METSとは運動強度の事。
基本的な計算は、METS数x体重＝1時間当たりの消費カロリーと成る。
体重60kgの人がMETS数9の運動を行うと、1時間当たり540Kcal消費する、って計算と成る。
基本的にはね。
自転車のMETS数はベラボーに高く、25km/h程度でもMETS10、ハードなヒルクライムはMETS16と、嘘か本当か運動強度は非常に高い。
つまりロードバイクを平地で走る場合、25km/h～30km/h程度で2時間走ると、体重60kgの人なら1000Kcal～1200Kcal消費する計算と成る訳。
体脂肪は1Kg当たりで7200Kcalとされているので、毎日朝晩1時間ずつ走ればおよそ1週間で体脂肪1Kg分のエネルギーを消費した計算と成る。
1か月で体脂肪換算で4～5kg分のカロリーを消費する事は容易い。
ただ注意したいのは、有酸素運動したら体脂肪だけが減る訳では無いって事。
ともかくガリガリに成ったらエエんや、って人は、あんまり食べずに有酸素運動をしまくればどんどん痩せて行くのだけど、筋肉を保ちながら体脂肪を減らすのはこれが中々に難しい。
有酸素運動って血糖と体脂肪だけで無く筋肉も分解してエネルギーを作るので、どんどんと筋肉が細っそりして行く。
特に上半身の筋肉量を保ちたい人は、ベンチプレスなどの無酸素運動とプロテインの摂取は必須と成る。
自転車に乗りまくってたら腕なんかはかなり細っそりしてくるので、肉を減らしたくない人はそれなりに工夫が必要だろう。
ただただ痩せたらええんや、って人は、六甲山に丸一日登ったり下ったりしてりゃイイと思うけれどね。
3000Kcalくらいは直ぐに消費するので、2日で1Kgくらい落とすのも十分に可能だ。
倒れなければ、の話。
そうでは無いなら、筋トレとタンパク質摂取をお忘れ無く。
ただ、これはあくまで理論上の話で、同じ平地を30km/hで走るにしても、私のようなそこらの民間人と、実業団～プロレベルの人とでは、当然ながら消費するカロリーは違う。
これは水泳でもジョギングでも、そしてオートバイに乗るってだけでも話は同じ。
教習所に通ってた頃は1カリキュラム消化するだけで結構クタクタに成った人も多いだろうけども、当然ながら免許を取って何年もバイクに乗ってる人が、45分やそこらでクタクタに成ったりはしない。
それと同じで、慣れたらカロリーは消費しなくなるので、何時までも計算通りとは行かない。
自転車も勿論同じ。
そもそも、その自転車自体の差も大きくて、その昔に豆腐屋が使ってたようなスーパーヘビー級自転車とカーボンロードでは話は随分と違う。
乗ってる人の差もこれまた大きく、運動に慣れ、ペダリングや体重の使い方が上手く成ると、消費カロリーはどんどんと下がって、体重はどんどん落ちなくなってくる。
毎日200km走る人と昨日や今日に始めた人とでは、消費カロリーは雲泥の差なのは言うまでもない。
また、自転車に乗り続けてると出先の食事にハマって行くのように成るので、自転車に乗る程に意外と体重が増えていく、なんて悲劇が起こる場合も。
自転車で出かけて何か食べに行くのがコンセプトならそれで良いのだけど、自転車で痩せる事が目的な人は十分に注意したい。
3時間くらい乗ってもちょっとも疲れない程にレベルを上げた人が、薄皮アンパンとかつ丼とアイスを食べて帰りにハロハロ食べてたら、きっと体重は増えるだろうから十分に注意しよう。
君はもう、ペダルをガシャガシャ言わせてがむしゃらに漕いでた人間では無いのだから。
と、そんな訳で、唐突にダイエットに目覚めた人の付き添いで、最近は早朝に自転車に乗っている。
ひたすら平地をヘコヘコと乗っている。
私は出来ればもうちょい太りたいので、電動アシスト買おうかな、なんて思いながら。