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クライフターンの練習くらいやっておいて損は無い

 

ハヤブサで病院に行った。

ハヤブサに乗る人だって病院には行くさ。
別にバイクが300km/h出るからと、乗ってる本人が同じくらいパワフルとも限らないのだから。
スケボーに乗って行くヒップホップな病人が居るかどうかは知らないけれども、サッカーボールに乗って行くキャプテン翼に出て来そうな人も居るかどうかは知らないけれど、ハヤブサなら居るさ。
少なくともここに一人。

で、その帰り、ミラーに写る125ccスクーターがとても気に成ったのだ。
ずっと後ろを走る、125cc...恐らく125ccだろうってスクーターの事が。
100ccかも知れないけど、まぁ細かい事はさておき。

この話は、もう年々も前の有る日の事に遡る。
何年前だったのか?
季節は夏だったのか、冬だったのか?
それすらも良く覚えて無いけれど、ともかくそんなうろ覚えなある日の事に遡る。
玄関のチャイムが鳴った、あの日に遡る。

 

何か通販で注文したっけ?

と思いつつ、玄関を開けるとそこには大きな鞄を持ってスーツを着た男の姿。
何だ?
と、用件を聞くと、詳細は良く覚えて無いけれど、何らかの健康食品と健康器具の会社の人間。
主語を言うと逮捕されかねない、そんなギリギリを生きる健康食品会社の人間。
もっとも、この人の場合は薬事法って何よ?と言わんばかりに具体的なトークを披露する人だったのだが。

箒で叩き出したり、パイプ椅子でブン殴ったり、ジャイアントスイングで放り投げたり、なんて事は勿論せずに丁重にお引取り頂いたのだが、ふと疑問に思った事が有るのだ。

このガラクタ...えっと...健康なんちゃら、とやらを押し売りしに来たこの人を始め、我が家には結構その手の電話が少なく無い。
実際に押し売りに来たのはこの人とその後の何度かだけなんだけど、ポストにはその手のパンフレットが突っ込んで有ったり、その手のダイレクトメールが良く届いたり、電話は今でも週に1度くらいは掛かって来たりする。

だからふと思った訳だ。
近所に住む友人宅や、その他のご近所さん宅では一切無いと言ってるので、何かしらの個人情報が漏れてるのかも知れないと。

きっと何かしらの悪魔のリストに名前が載ってるんだろうと思う。
リスト・オブ・なんちゃら、に私の名前が載ってるんだろうと思う。
でも、何処からだろう?

 

それから月日は流れた、ある日の病院の待合室。
結構な長時間ボケーっと椅子に座ってると、隣の椅子に座ってた奥様がこんな話を始めた。

健康食品業者の人間が、後で訪問販売する為に病院から家まで尾行してくる。
と、信憑性が非常にあやふやな事を。
今となればその話の脈略、その話の前後の展開、なんでその奥様がそんな話をしたのか、については良く覚えて無いのだが、ともかくそんなような事を言ってたのだ。

通院患者に商品を売る為に、家まで尾行して何処の誰かと調べてるんだとか。
と、その奥様は語っていた。
嘘か本当かは知らない。

でも、そう言われたら有りそうな気はしないでもない。
整形に通ってる人の家に軟骨のサプリメントや、歯医者に通ってる人にデンタルケア商品をピンポイントに売るってのは、効率は高いような気はするものね。
実際、そこまでやるのか?って気はするけれど、やっぱそこまでしないよね、とも言い切れない。
それが褒められる事か否かは別として、敏腕訪問販売員なら、百戦錬磨の押し売り職人ならそれくらいやってのけても不思議では無い、かも知れない。

結局、調べようも無いのでその話の信憑性なんて皆無なんだけど、改めてそう言われるとちょっと気に成る訳だ。
何処の誰か解らない人の言う物証が皆無で信憑性の欠片も無い与太話を鵜呑みにする程に愉快な人間では無いので信じちゃいないんだけど、それでもふと気に成る事が有る。
誰か尾行しては無いだろうかと。
ヒン剝いて私のデリケートな所を露にせんと、誰かが尾行しては無いだろうかと。

だから時折、右に行く振りしながらフェイントで左に曲がってみたくも成っちゃう。
オーロラフェイントをしてみたくなってしまう。
した事ないけど。
ってか分身の術なんて使えないけどね。

まぁ、あんまりその手の事を他人に話すと、何か腫れ物に触るような扱いされそうなので誰かに喋った事は無いけれど。
私も率先して腫れ物に地獄突きするような事はしないので、具体的に何がどうとは書かないけれど。

 

幸い、今まで尾行されてるような気配は無かった。
多分だけど尾行はされてない、と思う。
だから、電車の扉が閉まる直前に車両から降りたり、急に走ったり、急に曲がったり、急にプガチョフ・コブラしたり、なんて事は無かった。
そんな必要性すら無かった。
この病院を出てからずっとミラーに写ってる125ccのスクーターに遭遇するまでは。
そこにずっと写る125ccスクーターと出合うまでは。

ずっと居るの。
病院出てから程なく、ミラーにはずっとそのスクーターが。
幹線道路に出て居なくなったと思っても、ふとミラーを見るとまたチラリとミラーに写ってるの。
ハヤブサの、とても見易いミラーにチラリと写ってるの。

気のせいだろう。
きっと気のせいだろう。
流石に本当に尾行なんてしないよね。
する訳無いじゃないか。

等と思いながらも、行けども行けどもふと気づくとミラーに写ってるそのスクーターが大いに気に成る私なのだった。

気に成るなら一旦曲がるか停まればイイじゃん。
ってか、300km/hも出るんだから125ccのスクーターなんて振り切ればイイじゃん。

って、そりゃ勿論自分でも思いはすれども、尾行されてるかもしれないごっこが何となく楽しくて、ついつい尾行されてしまった訳だ。
否、まぁ結果的にはちょっとも尾行されてなかったんだけどね。
コンビニに入ったらそのまま走り去ってどっかに消えて行ったし。
ああ、そりゃそうか。

今回の125ccスクーターは尾行者では無かった模様。
あんまり真顔で言うとfragileな扱いされそうなので口に出すのは控えておくけれど、折紙サイクロンのごとく執拗にミラーに見切れて来たこの125ccスクーターはどうやら尾行者では無かった模様。
執拗にミラーに写り込んで来たけれども尾行してる訳では無かった模様。
もっとも、ミラーに写るスクーターの見分けなんて着かないので、単に別のスクーターだった、なんてつまらない可能性も無きにしも...なんだけれども。

だが、何時本当に尾行される事態が起こるとも限らないので、クライフターンの練習くらいやっておいて損は無いかも知れないとは思う。
得するかどうかまでは私の口からは何とも言えないけれどもさ。

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