お洒落ポイントは、ロジカルのすぐ外の領域に有る

例えば就職活動中の学生の着る一切特徴の無いダークなスーツ。
例えばベストセラーなコンパクトカーやハイブリッドカー。
例えば北野の異人館に行ってハーバーランド行って、なんて神戸デート。
例えば好きな映画を聞かれて、ショーシャンクと答えてみたり。
例えば子供が出来たから5ナンバーミニバンに買い換えたり。

 

極めて正しい答え。
もう1ミリたりとも異論の挟む余地は無い、とても正しい答えだ。
でも、それがお洒落チョイスか否かと言えば、それは中々返答が難しい。

もっとも、別にチョイスがお洒落で有る必要なんてのは無い。
私は子供の頃から図書委員みたいな人が好みのタイプだったしね。
大人に成ってからは、紺色のスーツ着て黒い鞄持ってそうな人。
七三分けで有る必要は無いけれども。

 

私の好みはさておき、お洒落とはその折り目正しいロジカルなエリアから、ちょっとだけ外れた所に位置しているのも、これまた間違いでは無いかと思う。
ありきたりなダークなスーツでも、ネクタイでちょっと冒険してたり、パンツの丈や細さをちょっと工夫してみたり。
ド無難なド真ん中よりちょっと外れた所を上手く突けるのがお洒落さんなのだろうと思う。
ここ→までやるとちょっとお洒落が過ぎるので、あくまでほんの少し逸脱する程度に留めておくのが重要だろう。
それがお洒落ポイント。
そのさじ加減が重用だ。
それがセンスって奴だよ。

 

それはバイク界でも同じ。
ド真ん中を突き進むロジカルな存在のバイクって数多く有ると思う。

サーキットを早く走るのに特化したバイク。
ロングツーリングに最高のバイク。
日本の林道に使いやすいバイク。
通勤最強スクーター。

それぞれ非常にロジカルな、まさにド真ん中な存在のバイクは数多く存在する。
機能美って面で言えば、それらは非常に洗練されて美しいのだけど、所謂お洒落バイクと呼ばれる存在のバイク達は、それらロジカルなエリカから少し逸脱してる事が多い。

今時キックスターターしか無い街乗り用空冷バイク。
用事も無いのにやたらめったら太っといタイヤ履いてる、美容師が街中で良く乗ってたダートバイク。
クルーザーのエンジンでスポーツバイク作ってみたり。
そして、全てのシチュエーションで完璧なまでに中途半端なスクランブラー。

個人の好みはさておき、世間ではお洒落バイクとされてる、もしくはされてたこれらのバイク達。
はっきり言って、どれもこれもロジカルとは言いがたい。

どう考えてもセルスターターが付いてる方が便利だし、空冷エンジンは性能面や環境面では水冷には及ばない。
南極をも走った頼れるバイクだけど、そこら走るならどう考えても普通のネイキッドかスクーターの方が便利で乗り心地も良い。
300km/h出るバイクがゴロゴロしてる時代に、70年代風のレーサーバイクを気取ってもね。
そして、50年前ならともかく、今時わざわざスクランブラーってのも。
ダートもほんの少しは走れるけれど、何にしても中途半端だ。
もっと良い選択なんて幾つも有る。
街乗りにも、ツーリングにも、サーキット走行にも。
それそれベストチョイスなんて山ほど有る。
ロジカルなバイク選択は存在する。

でも、でもだよでもなんだよ。
そのロジカルのエリアからちょっとはみ出した所にお洒落ポイントが有るのだ。
お洒落ポイントは、そのロジカルのエリアからちょっとはみ出した所に有るんだよ。

 

これはちょっと過ぎてるけどね。
お洒落が過ぎる。
もはやパリコレレベルですわ。

 

ドゥカティスクランブラーを買おうかな、とか言ってた人が私の周囲に居るのだけど、その人はスクランブラーそっちのけでなんか気に成るわぁって言ってるのがこのバイク。

ベルギーのBULLITMOTORCYCLES。
これはBLUROCってモデル。
125ccのスクランブラー。

輸入代理店はオフ車乗りならお馴染みのちゃねスポーツ
本来なら先月開催予定だった大阪モーターサイクルショウでお披露目予定だったのだけど、ご存知な理由でスマンかったなって事で。

 

街中を走るならどう考えてCBR125の方が良い。
ヤマハからもMTシリーズの末弟、MT-125が出たし。
ダートを走るなら話に成らないくらいに圧倒的にXTZ125の勝ち。
余りに古いけれど、ジェベル125だってこれよりは走れる....と思う。
それがロジカルな選択だ。

でも、そんなつまらない事なんてどうでもいいさ。
このお洒落デザインの前にはそんな事どうでも。
作ってるのは中国メーカーだとしても、そんな瑣末な事なんて。

 

https://bullitmotorcycles.com/en/product-category/models/

ボルティっぽいのからルネッサっぽいのからダックスっぽい、ってかダックスまで色々有るけれど、共通してるのはどれもかなりスタイリッシュって事。
ちょっと外し、でも大きくは逸脱してない、このセンスは素晴らしい。

これなんか50cc。
しかも驚異のツインカム4バルブを積んでる、なんか凄いバイク。
3,2KW=4.3馬力しかないけど。

 

舗装路ではCBR125にもMT-125にもGSX-R125にも。
そしてダートではDR125や昔懐かしいXLR125にも敵わない、KDX125なんて相手もしてくれない。
そんなバイクだけど、デザインは本当に素晴らしい。
中身は知らない。
でも見た目は素晴らしい。

 

XSRが125化したら良い勝負出来そうだけど、ホンダとスズキは....どうだろうね。
CB125Rにスズキのジクサーに...
カワサキのW175と共に、155ccのヤマハXSRが125cc化される日を待とう。
125ccクラスのお洒落バイクの世界はこの2社の双肩に掛かってる。
出るかな?
どうだろうね。

そんなヤマハとカワサキのお洒落バイクが待てない人はちゃねスポーツのビバークまでどうぞ。
大阪に1店舗、そして新たに現神奈川に2店舗あるので、世の中が落ち着いたら行ってみよう。

https://www.chanesports.net/diary-detail/11

 

MOTOR CYCLE

Posted by tommy