選択

右の道を行くか左の道を行くか
金の斧を貰うか銀の斧を貰うか
大きな葛籠(つづみ)を貰うか小さな葛籠を貰うか
きびだんご一つのギャラでカチコミに行くか否か

 

人生には、小さくも大きい選択が有る。
一見小さくても、その実とても大きな差と成る選択が。

 

以前、神戸から高松へと行った際の事。
淡路島から大鳴門橋を渡り鳴門北ICで降りて昼食を取った後、再び高速に乗って高松方面と向かう筈が再び大鳴門橋を渡ってた事が有る。
あれ?
また淡路島に戻ってるよ。
なんて思った所で時はすでに遅し。
なんであの時、料金所を過ぎた分かれ道を右に行くか左に行くかを間違えたんだろうかと悔やんでも悔やみきれない、そんな大鳴門橋の苦い思い出は有るけれど、まぁその程度の事ならどうって事は無いさ。
大いに凹んだけど、まぁその程度の事。
すっごい凹んだけどさ。

高速道路の向きを間違えたり、ツタヤでこっちのジュラシック・ワールドを間違えて借りる程度ならどうと言う事も無いけれど、時に取り返しのつかない選択ミスも起こり得るので十分に注意したい。
ちょっとした選択の取違いで、人生が180度転換してしまう事も。

 

GP250チャンピオンのメランドリが翌年、箸にも棒にもかからない時代のヤマハでは無く、最強のホンダからMotoGP参戦してたらとか
ヤマハからホンダサテライトに移った1年目にランキング2位だったメランドリが、その後にレプソルホンダに入ってたらとか
ホンダからドゥカティに移ったメランドリが乗ったGP8はストーナー以外も乗れるバイクだったらとか
メランドリがカワサキの誘いに乗らなかったらとか
SBKに移ったメランドリはヤマハじゃ無くカワサキかアプリリアに乗っておけばとか
メランドリがSBKランキング2位だったのに翌年ヤマハが活動停止しなければとか
SBKに移籍してBMWでは無くカワサキかアプリリアに行ってたらとか
折角アプリリアに移れたのにアプリリアが翌年活動停止しなければとか
市販車に毛の生えた程度のバイクでMotoGPに無理やり参戦させられなければとか
SBKドゥカティファクトリーに入るのがもう少し早ければとか

大いなるインケツの星に憑りつかれたかのような、特にカワサキの件を始めとして本人に全く非の無い点の多々有るのだけど、メランドリはもう少しだけ選択が違えば、ボタンの掛け違いが無ければと思うと残念で成らない。
メランドリ自身は自分の人生をどう思ってるのかは分からないけれど、少なくとももう少し選択が違えば記録の面では大いに違ってただろうとは思うな。
ヤマハでランキング2位、BMWに移ってランキング3位だったメランドリは、当時最強のアプリリアに乗ってたらSBKのタイトルは確実に取れただろう。
MotoGPだってファクトリーの手厚いサポートが有れば最盛期のロッシに勝って王者と成る可能性も十分に有ったのだから。
選択さえ、もうちょっと....なら。

 

あの時、亀なんて助けなければ太郎は平穏な人生を歩んだだろう。
もし爆睡しなければ、うさぎさんは亀ごときに負ける事は無かっただろう。
ミネバ・ザビが父親似だったら、バナージ君は普通の人生を歩み、リディ少尉もやさぐれる事も無かっただろう。

世の中はほんの少しの事で変わる。
ほんの少しの事で、ほんの少しの選択で未来は大きく変わる。
そしてあの時、違う選択をしていれば、私が熱中症で2日寝込む事も無かっただろう。

 

つづく

MOTOR CYCLE

Posted by tommy