トランプさんとスランプさん
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トランプさんと言えば、もちろんの事この人の事。
何かと騒動の渦中に有る人で、世界を見回してもここまでアクの強い人はそうそう居ないだろう。
近代の日本の政治家では田中角栄が最もアクの強い人の一人として挙げられるだろうけど、良いか悪いかは別としてトランプさんには到底敵わない。
良いか悪いかは別として。
トランプさんよりも存在感の有る政治家が、少なくとも今現在の日本に現れる事は無いだろう。
現れたら現れたで、それはそれでまた問題が有るかも知れないけれどね。
本名はDonald John Trump。
Trumpは、切り札、奥の手、一番強い札って意味。
Donaldは、ケルト祖語で世界の支配者を意味する。
略称はドニーやドン。
ドン・ジョンソンのドンがこれに当たる。
ドン・キホーテやドン・小西はちょっと違う。
つまり、Donald Trumpとは、世界の支配者たる名前だって事だ。
日本なら、無敵幸之進勝行みたいなものなのかな。
ああ、それでも世界の支配者にはちょっと物足りないか。
味噌屋の息子だものね。
Trumpって、私の知る限りはDonald Trump Jr.くらいしか思い浮かばないので、結構珍しい名前なんだろうと思う。
もっとも、シュワンツもあのシュワンツしか知らないし、クアルタラロもあのクアルタラロしか知らないので、似たような物なのかも知れないけれど。
そんなトランプさんも珍しい名前だけど、スランプさんもかなり珍しい。
David Slumpさん。
昨年からマレリのCEOに成った人。
それがスランプさん。
マレリとは、MotoGPで使われるECUを提供する事でお馴染みのメーカー。
自動車用の制御機器からヘッドライトやディスプレイ等を作る。
元はフィアット・クライスラー・オートモービルズの自動車部品部門で有るマニエッティ・マレリを、星野一義でお馴染みのカルソニック・カンセイが買収して出来た会社。
従って、実はマレリは日本企業と成る。
未だにイタリア企業のマニエッティ・マレリ、なんて呼ばれる事も有るが、随分と前から日本企業のマレリに成ってる。
そのカルソニック・カンセイは、元々はニッサンの連結子会社だったが、ゴーンカッターで切られてアメリカの投資会社＝コールバーグ・クラビス・ロバーツ（KKR）へ売却。
西友や日立物流の買収に関わった投資会社だ。
そのKKRが主導と成って、マニエッティ・マレリを買収して出来たのがマレリと成るのだが、昨年に1兆1856億円もの莫大な負債を抱えて民事再生手続きに入る。
日本最大規模。
エアバッグ大手だったタカタはアメリカのジェイソン・ステイサムみたいな名前の会社に綺麗に食われてしまったが、マレリは約4500億円の債権放棄を確定させて、無事に消滅を乗り切った。
創業から買収から経営破綻からその復活と、中々に大規模な話なので縁遠い所での出来事のように思えるのだけど、実は埼玉県に有るマレリ本社が入るビルは以前はしまむらが使ってた旧しまむら本社ビルだったりする事実を知れば、なんだかとても身近な存在に思えてくる、かもね。
そんなマレリのCEOがスランプさん。
だから何だと言われても困ってしまうんだけど、MotoGPにとっては非常に重要な企業なので頑張って欲しいと思う。