椎茸なんか、全然好きじゃ無いんだからね
去年の梅雨頃だったろうか。
小さな庭に植えてる小さな花に水やってると、なんとなく顔くらいは見た事有る程度の奥さんが通りかかった。
『おはよーございます』
『おはよーございます』
挨拶を交わし、一言二言会話を交わす。
誰だっけ??
等と思いながら。
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見ると首にはミラーレス一眼。
なんかその辺をパシャパシャ撮ってるみたい。
『お花撮ってもイイですか?』
と、奥さん。
家や表札や人を撮られるのは勘弁願うけど、別に花なら断る理由は無い。
コーナンで数百円で買ってきた何の変哲も無い花なのだから。
って言うかそこら辺の家で同じのが植わってたりするし。
なんでも、この奥様、ブログをやってるみたい。
この花をブログに載せたいんだって。
うん、別にそれは構わない。
家や人や洗濯物を載せられたら困るけど、別にペンペン草の一本や二本何処に載せて貰った所で構いやしない。
なんでもこの奥さん、ブログの他にもフェイスブックもツイッターもインスタグラムもやってるらしい。
日々、何か色々とアクティブに発信されてるらしい。
それはそれは。
実際、この奥様のやってるのは結構素敵なブログ。
もやし買ったとか、そんな反応に困るブログでは無く、美しい写真が掲載されたとても素敵なブログだ。
割と人気もある様で、我が家のペンペン草も多くの方にご覧頂いた模様。
どうも有難う。
我が家のペンペンもきっと喜んでることだろう。
『ブログとかやってないんですか?』
と聞かれた私は
『ええ、特に書く事も無いですからやった事無いですね』
と答えておいた。
パンツ一丁でハリケーンミキサーがどうとか、そんな話書いてるなんてとても言えない。
尻が張り裂けてもそんな事言えない。
『そう難しく考えなくてもイイんですよ、自分の好きな事とか自由に発信すればイイんですよ』
と、この奥様からとても前向きなアドバイスを頂いたので、この際だから凄く嫌いな物を書いてみようと思う。
私がこの世で嫌いな物を3つ上げるとしたら
霊能力者とか占い師とか健康食品販売業者とかチンピラハーレーとか野菜ソムリエとかギャーギャーうるさいテレビ番組とかバカスクとか広告代理店の人間とかどこぞのアイツとか
えっと....書き出したらキリが無いくらいに、とかくこの世には嫌いな物が溢れてるのだけども、食べ物で言えば椎茸が嫌いだ。
特に生椎茸。
干ししいたけは認めるが、生椎茸は嫌いだ。
キクラゲは認めるが椎茸は認めない。
この世の食用キノコで一番嫌いだ。
とにかく椎茸は嫌いだ。
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椎茸貰った。
よりによって椎茸貰った。
近所に住んでるカタナさんから。
このカタナさん。
非常に行動的な人で、時間が取れたら西へ東へしょっちゅうツーリングに出かけるタイプの人。
で、今回は椎茸狩りに行って来たとかで、お土産の椎茸を持ってきてくれたのだ。
なんてマメで気の利く人なのだろう。
私もヨーカドーにツーリングに行った際には、カレー煎餅の一袋くらいお土産に買って来ようかと思う。
平日だったし、一人椎茸狩りかな?
流石はスズキ乗りだ。
私達に出来ないハイレベルな事を平気でやってのけるぜ
と思いきや、やっぱり違ったみたい。
知り合いのおっちゃんと二人で椎茸狩りしてきたみたい。
それはそれでどうなんだろうと思うけど。
そう言えば少し前にも、イチゴ狩りだったかで同じ事書いた気がする。
あの時も知り合いのおっちゃんとイチゴ狩りしてきたとか。
って言うか、どれだけ狩るのが好きなんだろうかと思う。
幾ら昔は狩られる側のカタナだったと言えども。
反動か?
これが狩られ続けた者の反動か。
上記したとおり椎茸が嫌いだ。
特に生椎茸。
干ししいたけは認めるが、生椎茸は嫌いだ。
この世の食用キノコで一番嫌いだ。
踏み潰したく成るくらいに嫌いだ。
胞子の段階でカビキラーぶっかけてやりたく成るくらいに嫌いだ。
そんな凄く嫌いな椎茸を貰って非常に困ったのだけども、折角買ってきてくれた物を突き返す程に無礼な人間では無いので有り難く頂いておいた。
旦那さんは椎茸だって平気で食っちまうタイプなので。
でも折角なので焼いて食べてみたら意外と美味しかったのが、ちょっと悔しかったりする。
うん、なんかちょっと悔しい気分。
軽く敗北した気分。
....やるじゃないか、椎茸。
中々ヤルじゃ無いか、椎茸。
意外と美味しい。
でもそれがちょっと悔しい。
少し複雑な心境。
アメリカの国道沿いの店で出されたステーキが意外と美味しかった時と同じ、なんかちょっと悔しい気持ち。
クロックスみたいなステーキ出され、ヤレヤレって顔しながら、”やっぱ肉は和牛よね!”って、そんな事言いたかったのに、口尖がらせて得意気に言ってやりたかったのに、意外とアメリカンビーフが美味しくてちょっと悔しかった時と同じ気持ち。
なんだろう?
ちょっと悔しい。
ただ、訳有って非常に食の細い私は、ノーカロリーでほぼ栄養の無い食品を食べる余裕は持ち合わせて無い身。
可能な限り消化吸収が良く体積比で可能な限り高カロリーな物しか食べてない私には、ノーカロリーのキノコを食するだけの余裕は無いので、程ほどにぼちぼちと食べていこうかと思う。
椎茸に対する軽い敗北感に、涙を拭きながら。
何だろう。
意外と美味しい。
あらやだ。
でも今更それを認めるのも何か凄く嫌なので
『し...椎茸なんか、全然好きじゃ無いんだからね!』
と、釘宮理恵っぽく言っておこうかと思う。
そんな事言う機会が有るのかどうかは知らないけど。
今頃に成り、幼少期より大嫌いだった筈の椎茸の美味しさに目覚めてしまった訳なんだけども
もしかしたら、他の嫌いな食べ物も食べてみたら意外と行けたり、嫌いだと思ってた人間とも話してみれば意外と上手く行くのかも知れないと、ちょっと思う。
最近では、私を見ると、狂犬のごとく歯茎をむき出しにして威嚇してくる野菜ソムリエも、話し合えば意外と分かり合えるのかも知れない。
話し合えば意外と分かり合えるかも知れない。
とさえ思えてくる程だ。
おお、それはすばらしいアイデアだ。
うん、でもやっぱ謹んで遠慮しておく。
ヘタに関わったらさらに怒りの炎に油を注ぐ事と成りそうな気がするからやっぱ止めておく。
ディスカッション
コメント一覧
野菜ソムリエはやめといて正解かと…
了解。
刺されたら困るので、焼き野菜にするのは止めておこうかと思う。