レンタル自転車のお話

最近、て訳でも無いのだけど、神戸でレンタサイクルを良く見かける。
神戸コミュニティサイクルと呼ばれる、赤いレンタル自転車。
運営はサイカパーキング。

https://www.kobelin.jp

 

神戸各地のポートに駐輪されているこれら自転車を、スマホ一つで借りてどこへも行けて、また何処かのポートに返却すれば良いってシステム。
料金は、最初の60分が100円。
その後、30分ごとに100円で、最大1000円。
もしくは1日乗り放題で800円。
どっちが得かは、使い方次第だ。

 

このタイプの都市型レンタサイクルが便利なのは、借りた所以外で返却してもオッケーだって事。

この神戸シティサイクルの場合、東西はHAT神戸の兵庫県立美術館からハーバーランド、南北はメリケンパークから北野と、ほぼ神戸中心部の全てをカバーしてる。
だから、兵庫県立美術館で借りて北野で返すとか、新幹線を新神戸で降りてレンタル自転車でハーバーランドへ行く、なんて事も十分に可能だ。
これが、田舎の観光地のレンタルサイクルみたいに、借りた所で返さなきゃ成らないなら大変なのだけど、行った先で返せるのは有りがたい。
兵庫県立美術館で借りて北野まで行って、また兵庫県立美術館に返しに行くなんてうんざりだからね。
まぁ帰りは下り坂だと言っても、道半ばな現実にうんざりするわ。

垂水のアウトレットや、コストコや、六甲山牧場、なんて言われたらちょっとしんどいけれど、コレだけの範囲がカバー出来たら十分だろう。
何より片道、借りた所で返さなくて良いってのが嬉しいポイントだ。
世の中が色々と落ち着いた暁には、皆様も是非とも神戸で使って頂きたいなと思う。

 

その昔に、軽井沢だったか諏訪湖の辺りだったか、ともかくその辺りに行った事が有る。
そこでこんな事が有った。

一緒だったのは、いつも遊んでる友人2名。
中古のシビックに乗り込んで高速道路をてってけ走って、軽井沢だったか諏訪湖の辺りだったか、女3人でともかくその辺りに行った。

早めに宿に着いた私達は、自転車を借りてサイクリングする事に成ったのだ。
高原リゾートのレンタ自転車と言えば、2人乗り自転車。
3人居るからドロンジョー一味みたいな3人乗りか。

と思ったら、こんなチャラい空気に支配されるリゾート地でも、2人乗り自転車すら普通は無いもんだね。
3人乗り自転車なんて、もしかしたらこの世に存在しないのかも知れない。

仕方ないので、クロスバイクとまではちょっと言えないかな?
割と軽快に走れそうな自転車を3台借りて、どこかの観光地へと、ヘーヘー言いながらペダルを回すのだった。
ん、まぁ結局何処から何処へ行ったのか、ってのは正直あんま覚えてないんだけどね。
ただ、これは覚えてる。
気づいたら、一台、自転車の色が違ってた事は。

見ると、色どころかフレームもちょっと違う。
ディレイラーも着いてないし、ハンドルも違うし、フレームも違うってか全く別物じゃんか。
気づいたら全然違うのに乗ってるの。
何故気づかん??

多分、少し前に立ち寄ったソフトクリーム屋で、かぎ掛けずに自転車を停めてて、同じくかぎ着けずに停めてた別の人の自転車を乗って来ちゃったのだろう。
何をやってんだか。

宿かレンタサイクルショップだと思われる、電話番号の明記されたステッカーが貼られてたので、そこへ電話。
自転車を取り間違えてて、気づいたらそちらの自転車を乗っちゃってたのですが....と。

『解りました、では住所を言うので持ってきてください』
との事。
....いやぁ、まいったな。

 

まぁとりあえず帰ろう。
私と友人達は、再びペダルをせっせこ回して宿へと向かうのだった。

せっせとペダルを回し、いくつものコーナーを抜け、先の見えないきっつい坂を登りきると、目の前には見覚えの有る建物、そして見覚えの有る四隅が剥げた中古のポンコツシビックの姿。
ああ、やっと着いた。
ほっとしたその瞬間、私達を発見した宿のおじさんが建物からこんにちわ。

『ああ、お疲れ様、でも自転車間違えたでしょ』
と、開口一番そんな事。

なんで知ってるの?
と思ったら、ソフトクリーム屋で自転車泥棒騒ぎが有ったのだとか。
良く調べると、もしかしたらさっきまでそこに居た3人組が間違えて乗ってったんじゃ無いかって結論に。
で、ぽつんと放置されたままの自転車に貼られたステッカーに書かれた番号に連絡したら、特徴が一致したのでやっぱあの女子大学生風の3人組みが間違えたんだねと。
で、この宿のおじさんが置き去りにされた自転車を車で引き取りに行ってくれたらしい。

ああ、それはそれは、ご迷惑お掛けして申し訳ありません。
ただただ詫びいるばかり。

 

いや、それにしても良かった。
自転車失くした、って成ったら弁償しなきゃ成らないからね。

『あ、これはどうしたら良いですか??』
間違えてパクってきた自転車を指差し、さっき元の持ち主に持って来いよって言われた事なんて知らない振りする友人の一人。
ありとあらゆる都合の悪い事を堂々と知らん振り出来るのが、彼女の特技の一つだ。

『ああ、僕が後で運んでおくから心配しなくて大丈夫ですよ』
なんてやさしい宿のおじさん。
重ね重ね本当に申し訳有りません。
ただただ詫びいる私達なのだった。

 

ちなみに、上記した神戸コミュニティサイクルは、スマホや交通系ICカードで認証するから他人の自転車を勝手に乗ってってしまう事は無いらしい。
まぁ見分け着かないものね。
でもその辺は上手いこと作ってるみたいだ。

良かった良かった。

 

Bicycle

Posted by tommy