この世の偽物が全て揃う暗黒大陸よりやって来たあやふやなカーボン製品

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こんなのを買った。

STL 自転車用ハンドルバー 延長ブラケット 軽量 エクステンションマウント 取付場所を増やすフレーム 炭素繊維 アルミニウム合金  (20CM, 炭素繊維 レッド)

 

STL 自転車用ハンドルバー 延長ブラケット 軽量 エクステンションマウント 取付場所を増やすフレーム 炭素繊維 アルミニウム合金(炭素繊維 20CM レッド)

新品価格
¥1,599から
(2017/12/1 00:00時点)

これは何するモノかと言えば、自転車のハンドルに取り付けて、ライトやサイコン等を付けるスペースを拡張する為のモノ。
特にスマホを付けたいなら、有ったほうが何かと便利かと思う。

非常にあやふやな名前のタイトル。
これでも全然マシな部類だけど、ちょっと不安に成るのは確か。
ヘルメットや防弾ベストやバンジージャンプのコード程に生命に直結するモノでは無いが、少々不安な気がしないでも無い、のような気がしないでも無い気がしないでも無いのは確か。

 

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さて、問題がこの部分。
それは勿論『炭素繊維』の部分。

炭素繊維=要するにカーボンファイバーって事だね。

1201tanso

若干の違和感の有る漢字でも書かれてるように、炭素繊維=カーボンファイバーでこのパイプは作られてるのだ。
凄い。
22.2mmのカーボンパイプと、アルマイト仕上げされたアルミ製ブラケットが2つ着いてアマゾンFBA価格で1600円。
破格のお値段だ。
大陸発送ならもうちょっと安いけど、ちょっとの差なので安心のFBAが良いと思うな。

なお、仕入れ元で有ろうAliExpressで買えば、5~10ドル程度の製品。
とても安い。
ただのパイプと言っても、カーボン製品も安くなったもんだね。

 

ここで問題。

この若干あやふやなこの商品の説明=『炭素繊維』をアナタは額面どおりに受け取るだろうか?

1.カーボンパイプでこの値段はとても安いっすね

2.どうせカーボン風にプリントしてるだけだろ?

3.写真はカーボンっぽいけど、実物は全然違うのが届くんじゃ無いの?

さて、アナタの選択は?

 

何年かはともかく、それなりに長い事生きてきた私は、この世の全てを額面どおりに受け取るとは言いがたいのは実際の事。
鈴木みのるは極悪人だとは思ってないし、将軍様と言う名の国王が支配するなんちゃら民主主義人民共和国は共和国とは思ってない。
飲むだけで痩せると謳ってるサプリメント飲んでも痩せるのは思わないし、パッドをお腹に貼ってピクピクさせるだけでトップアスリートみたいな腹筋成るだなんて思わない。

神妙な顔で正直スマンかったと言われたら、ああ正直スマンかったと思ってるんだな、と額面どおりに受け取るけれども、だからと何でもかんでも誰かに言われるままに受け入れるような、何でも信じるような年頃では無い。
主義と思考をみのもんたに左右されたりはしない。

 

だから私の意見は2番。
どうせカーボン風にプリントしてるだけだろ?
これ。

ABSのパイプにカーボン模様をプリントしてるだけ。
これ。

こんなあやふやな漢字で書かれたあやふやな説明を信じる程におめでたい頭では無い。
この世の偽物が全て揃ってる暗黒大陸からやって来た、日本国内で1600円で売ってるこんなあやふやな製品が本物のカーボンで有ろう筈も無い。
んな訳ゃ無い byタモさん。

 

方法は幾つか考えられる。
この手のカーボン模様の製品に多いのは水圧転写と呼ばれる手法だけど、パイプにカーボン柄の転写をするのはちょっと難しい。
片面だけのプリントに特化した方法なので、360度全面にプリントするのは難しい。
木目ならちょっとくらい歪んでもどうって事無いのだけど、カーボンはちょっとね。

したがって、熱転写かプラモのデカールみたいな水転写が簡単なんじゃ無いかと。
ちなみに量産されているバイク用のヘルメットのグラフィックも、プリントにはこの水転写デカールを使ってる。
ベースの1色、或いは数色を塗った後で、印刷されたデカールを貼り付けてクリアを塗り重ねる手法。
当たり前だがGPライダーのホンモノヘルメットのように、量産品を職人が1個ずつマスキングして塗ってる訳では無い。
そんな事してたら1個幾らに成る事やら。

もっと簡単には、ステッカーを貼るだけでも良いかとも思う。
大規模な製造なら、パイプに直接印刷する方式も取れるかも知れない。

 

でも、まぁ上手いこと作ってるよね。
本当に違和感無く作られてて、これならホンモノと言っても差し支えないわ。
たとえ中身が繊維成分の皆無なただのABSでも、炭素繊維を、カーボンファイバーを名乗っても全然問題無いわ。

 

等と思ってた時期が私にもありました。

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実はこの中身、紛うことなくカーボンファイバーだったりする。
外側をクロス、構造体をUD(Uni Directional)と呼ばれる単指向性カーボンファイバーで作られた、紛うこと無きモノホンのカーボンパイプ。
いやぁ、驚いた。

こんなのカーボンパイプな訳無いじゃん!
と、パイプカッターでグリグリ切ったら層間剥離してしまってちょっと困ったわ。
パイプカッター一周目でこれはヤバいかもねと思ったので止めりゃ良かったんだけど。

カーボンならカーボンと最初に言ってくれたら金ノコで切ったのに。
と、最初から念押してカーボンカーボンと書いてる事実を棚に上げてちょっと八つ当たりしたい、そんな気分。

 

あ、パイプさんが悪い訳では無い。
パイプカッターなんて使った私が悪いだけで。

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サンドフレックスの32山を使ってキコキコ切ってサンドペーパーで仕上げたらこんなに綺麗な切り口に成る。
パイプさんが悪い訳ではない。
カーボンパイプにパイプカッター使った私が悪いだけで。

 

 

でもまさか本物だなんて思わなかったわ。
この世の全ての偽物が蠢く暗黒大陸から、まさかこんな本物がやって来るだなんて。
こんなあやふやな振りして本物だったなんて。
最も、ABSパイプにあれこれ思案してカーボン模様を着けるより、規模が大きくなればカーボンでパイプ作った方が結局は安くあがると言えなくもないんだけど。

 

でもやはり言わずには居れないだろう。
やはりココは言わない訳には行かないだろう。
だから言っておく。

正直、スマンかったと。
疑ってスマンかったと。

 

 

ちなみにブラケットも、中々凝った作りのアルミ製だったりする。

1201hd1

1201hd2

ネジの中にもちゃんと色が入ってるのは、これは塗装ではなくアルマイトしてるんだよって事を意味する。
これまた規模が大きくなれば塗装より安いのかも知れないけど。

いやぁ...凄いね。
パチモン扱いして本当に正直スマンかったと心の底から謝罪しておくわ。
超スマンかったと。

 

 

Bicycle

Posted by tommy