42Tの誘惑と34Tの現実
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勝者には悲哀を、敗者には美学を。
~高橋秀樹
ガックリとうなだれる一人の男が居る。
座り込み、肩を落とし、目には大粒の涙を...
って程に大袈裟な話しではないけれど、ともかく敗北を来たしてガックリしてる人が一人。
敗北の相手は表六甲。
兵庫県南部では屈指の強敵、表六甲にケッチョンケッチョンにしてやられたとか。
嗚呼悔やまれる。
自分自身の登坂能力の無さに。
もっとも、この人が表六甲に敗北したのは何も今回が初めてではないのだけど。
ってか、勝った事は無い。
まぁこんな道だものね。
足腰の曲がり角を過ぎたお年なんだから、こんな曲がりくねって登りまくってる道で無茶しない方がイイと思うな。
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どこぞの何とか袋ってサイトで相談したら、練習しろとか気合で登れとか普通は11-25Tで上れるだろとか、そんな有りがたいお説教を頂くハメに成ってしまうのだけど、軟骨が不安なお年頃にはやはりメカの面でもどうにか底上げするのが良さそうだと思う。
練習も気合も根性も必要だろうけど、育ち盛りの青少年じゃ無いんだからそれだけでどうにかするのは難しい。
まぁ、そもそも表六甲なんて無茶は止めときなさいって話しなんだけど。
若くないんだから。
CS-HG500-10(10速)
現在、10S時代の105を使ってるので、この現行TiagraのCS-HG500-10が使用可能。
スプロケットのラインナップは以下の通り。
11~25T
(11-12-13-14-15-17-19-21-23-25T)
11~32T
(11-12-14-16-18-20-22-25-28-32T)
11~34T
(11-13-15-17-19-21-23-26-30-34T)
12~28T
(12-13-14-15-17-19-21-23-25-28T)
魅力的なのはやはり11~34T。
最新のアルテグラ=CS-HG800-11には11-34T(11速)が有るのだが、10速のCS-HG500-10でも34Tが選択できる。
現状の28Tからまだ2段階も変身出来るスペックだ。
だが、世の中には上には上が有る。
実はCS-HG500-10にはこんなのが有るのだ。
11~42T
(11-13-15-18-21-24-28-32-37-42T)
42Tと言う、MTBみたいなスプロケット。
ってかMTB用。
要するにDiore。
28Tからはまだ3段階もの急激なシフトダウンが可能なので、これを使えば表六甲はおろか暗峠でさえ希望は見えてくる。
フロント34Tでリアが42Tなら、表六甲登り切るまでペダルを何回転しなきゃ成らないか解らないけども、取り合えず一心不乱にエイトマンのごとくクルクル回してたら多分登り切れる、と思う。
心肺機能がついてくれば。
ただ、とても大きな問題は、リアディレイラーはMTB用のRD-M6000(GS)しか使えないって事。
フラットバー化して変速系統をMTB用に、ブレーキレバーをTiagraのフラットバー用に換えれば使えるが、それはそれでちょっと大変。
ロードバイクをフラットバー化してもポジションは出せないと思うしね。
だからこれは机上の空論にも満たない、机上の妄想レベルの話しだろう。
ロードにはやっぱ無理だ。
42Tって、坂道に敗北した人には非常に魅力有るスペックに映るギアなのだけども。
大きなギアがブイブイ誘惑してくるけれども、やっぱりコレをロードで使うのはちょっと難しそうだ。
セローの純正スプロケットと大差無い大きな歯数のギアは大いに魅力的では有るけれども、やっぱりこれは崖みたいな未舗装路を無理やり登るMTBに特化したギアだろうと思う。
道無き道を無理やり登らねばならないMTB用だろうと。
だからRD-4700(GS)でも引ける34T。
現状の一般的なロードでは最も大きなそのギアでどうにか頑張るのが現実的だろう。
それでも、チェーンとリアディレイラーは交換しなきゃ成らないので中々大変だけど。
11~34Tってのを平地でもつけっ放しなのもいまいちなぁって気もするし。
どう考えても平地ではショートケージ+11~25Tの快適さには遠く及ばないだろう。
でも現状では28Tでは六甲を登れない訳なので、背に腹はかえれないのは紛れも無い事実。
平地での11~25Tの快適さには遠く及ばなくとも、11~34Tを使うのがやっぱり現実的だろうと思う。
それでも無理なら、こんな言葉をお贈りしたい。
普通は34Tで登れるから練習して気合で登れ
と、どこぞのなんとか袋みたいな言葉をお贈りしたい。
なんちゃら袋の中の人も、それはそれで意外と正しいもんだよ。
ローラーしかしてない私が言うのもアレなんだけど。