ハーメルンの笛吹きは他府県ナンバーを引きつれ迷宮へと消える

この日私は、大阪東部のとある所を走っていた。
なにわナンバーの車に乗って。
横に乗ってただけなんだけど。

普段、西か東しか無い、スーパーマリオのようなシンプルな地形に住んでる私。
幹線道路と言われる道なんて大体は3本。
山手幹線、国道2号線、国道43号線。
概ねこの3本を、西に行くか東に行くかって、その程度のシンプル極まりない道。
それが兵庫県南部阪神地域。
南は海だし、北は六甲が有るので西か東にしか行かない。
簡単なもんだ。

だが、これが尼崎以東と成ると話は大きく変わってくる。
マップは一気に広がり、ドンキーコングよりもさらに複雑なマップを形成する。
GTAって程では無いにせよ。
あんなに荒ぶってもないし。

で、大阪。
一口に大阪市とその周辺地域と言っても、中央部と箕面や千里などの北部、海側の西部、そして南部と東部。
それぞれに街と道は空気感が異なる。
何処がどうとは特に書かないけれど。

今回は大阪の東部地域。
ほぼ右か左かしか選択肢の無い阪神地域の人間からすると、まさに迷宮とも言える非常にややこしい地域だ。
ナビが無きゃ自分の居場所さえも見失ってしまう。
ナビ無しじゃ何処にも行けない。
ナビが有っても訳解らないよ。
そんな所。

マップを見れば何処に通じてるのかってのは解るし、どう通れば良いのかってのも解る。
でもどの道が普通に通れるのか?
ってのは、これはナビにもよる話。
通常は道幅を把握してあまりに厳しい道は自動的に避けてくれるのだけど、その辺の判断は特段の設定をしない限りはナビ次第。
仮免許練習中でも余裕な道しか案内しない安全ナビから、とにかく行け、行けば解るさなアントンナビまで様々。
流石に普通のカーナビは、Google Mapの徒歩モード程にスパルタンな道をナビしたりはしないだろうけど、それでも知らない街のクラシックな作りの住宅街では、余りにナビを妄信するのは危険かも知れない。
Google Mapの徒歩モード程では無いにせよ。
一度信じて背丈2mほどの雑草に埋まった河川敷の道を行け!って指示されて以来、GoogleMapの徒歩モードは妄信しない事に決めてるよ。

大阪東部のとある幹線道路。
やたらめったら渋滞中。
GooglMapも真っ赤っか。

そんな時はショートカット。
ナビの画面を見たら何処を通れば何処に抜けれるか?
なんてのは一目瞭然なんだけど、前述したようにここは迷宮。
一本路地に入ると、下手すれば立ち往生する可能性が非常に高い、狭くてややこしい道が広がってる。
地図上では行けそうだけど、本当にすんなり行けるかどうかは解らない。
それはナビだけでは、地図だけでは判断しづらい、ちょっと危険な罠。

だが、ハンドルを握ってるのもここらに数十年住んでる人。
迷う事無くややこしそうなエリアへとハンドルを切った。
前の車、さらにその前の車、さらにさらにその前の車に続いてハンドルを切った。
さらにはバックミラーに映る、やらた目に鮮やかな色の車を引き連れて。

ここらを良く走る人にはご存知な道なんだろう。
それほどに狭すぎず、比較的走り易く、それでいて渋滞を有る程度回避出来る、このナイスなルートをご存知なんだろう。
近道はもっと他にきっと色々有るんだろうけど、幾ら近道だからと家と家の間なんて誰も出来るだけ走りたく無いので、おのずと皆様の選択は似てくるんだろうと思うな。
ちなみに私はもう既にここが何処だか解らない。

抜け道を通り過ぎるとまた渋滞。
運転手はまたもや同じく抜け道へとハンドルを切った。
またしても前の車に続いてハンドルを切った。

ここもまぁまぁメジャーな抜け道。
少なくとも車道なのでまだ安心の抜け道。

やっぱり皆様考えてる事は同じだ。
ミラーを見ると、後ろは未だに色鮮やかな車。
何だってそんなド派手な色の車を買ったんだろうと、余計なお世話を思いながらも、その賑やかな車を引き連れて走った。
考えてる事はみんな同じなんだねと思いながら。

抜け道を通り過ぎるとまた渋滞。
至る所で渋滞だらけのこの辺り。
ちょっとくらい抜け道を通った所で、結局はまた渋滞にハマるので大した違いは無いのかも知れないけれど、ちょっとでも動いてるってのは精神的にはイイもんだよ。
家で寝てるか職安に居るかって、結果は大して変わらなくてもちょっとでも動いてるってのはイイもんだよ。
精神的にはね。
結果は大して変わらなくとも。

だが、動いてると確実に、たとえ少しずつでもゴールへと近づく。
人生の目標も、就職活動も、そして目的地の友人宅へも。

道路は相変わらずの渋滞模様。
私の乗る車は左にウインカーを出し、路地へと車を突入させた。
先ほどまでの抜け道とはレベルの違う迷宮へと。

家と家の間を通るけれどまぁ仕方無いよね。
ここを通らなきゃ目的地には行けないんだから。
出来るなら、私はこんな道は通りたくない。

そろそろと、最徐行で車を走らせた。
バックミラーに映る、やたらと派手な車を引き連れて。
何故だか未だに着いてくる派手な車を引き連れて。

ミラーを見ると他県ナンバー。
勿論、何処の誰だか知らないので、他県から来た人なのか、それとも単に他県のナンバーが付いてるだけなのかは知らない。
そんな事は知らないんだけど、迷宮の奥地、目的地に到着した私達を遠巻きに見ながら止まってる、そのやたらと派手な他県ナンバーの車には、一つの答えしか思い浮かばない。
あれ?
もしかして、抜け道通ってると勘違いさせちゃった??
って。

でもそんな事を言われても困ってしまう訳で。
勝手についてきたのに、何処にも抜けれないじゃないかと責められても困ってしまう訳でね。

まぁ、別にアナタを罠にハーメルン気は無かったのでスマンかったな、って事でどうかお一つ。

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