色々と考える事が多すぎたら人は逆に何も考えなく成るもんだ（後編）
[adsense]
http://car.biglobe.ne.jp/used_car/detail-pub-700116116930161024003/
ミニに乗った話。
の続き。
ド・ノーマルの1300。
色あせた黒い樹脂性のフェンダーとドアミラーがどうにも野暮ったい。
このパっとしないミニをどうにかしたいなと。
自分の車じゃ無いのにそんな事をブツブツと考えながら山道をえっちらおっちら走ってた。
そう、個人売買の売主さんの所へ車を引き取りに行き、帰りは私が自走して帰った来たって訳。
幾らミニが小さいと言っても、車を乗せれる車は持ってないので誰かが自走しなきゃ成らんのだ。
で、一番暇してる私がちょい行ってやろうって事に。
行ってやろうと言うか、今回引き取りに同行する人はAT限定なので4ＭＴのミニに乗って帰れないって言う大きな理由だったりするのだけど。
[adsense]
引渡しに際してちょっとしたトラブルが起こったので、解決するまでちょいコンビニで待機。
なんかスペアの鍵が見つからないとか何とかで。
かれこれ2時間ほどコンビニで時間を潰すハメになったものの、どうにか全て片付いたのでやれやれだぜと。
売主さんに支払いを済ませて無事に譲渡されたミニ。
お世辞にも綺麗とは言えないミニだけど、シートに座ると何とも言えない懐かしさが込上げてくる。
この軽トラのようなハンドルと言い、バスのようなシフトと言い、何もかもが懐かしい。
このパっとしないミニをどうにかしたいな。
シートはコルビューのバケットがイイな。
夏場は尻が蒸れ蒸れに成るけど。
と、自分の車じゃ無いのにそんな事をブツブツと考えながら山道をえっちらおっちら走ってた時、ふと思った事が有る。
燃料系の針がちっとも動いてないぞ、と言う事を。
あれ？
もしかして燃料計壊れてる？？
私の以前乗ってたミニでも一度経験は有るが、ミニに限らず燃料計が動かない原因は主に燃料タンク内のセンサーの不具合に有る。
燃料タンク内のセンサーのケーブルの断線がその原因。
バイクでも大体はコレ。
ただこの場合、電源をオフにした状態、つまりEを下回った位置で針は動かなくなる。
通常はそんな症状。
燃料計の真ん中辺りで針が動かないなんて事は起こらない。
フロートに穴が空いて沈没してるのか？
それともやっぱりメーター自体が故障してるのか？
でも今はそんな事はどうでも良くて、今現在本当はどれくらい燃料が入ってるか？
それが一番大事。
故障原因なんて今はどうでもイイわ。
昔、奈良の山奥でセローがリザーブに成った時の苦い記憶が蘇りつつ、私をさらに不安にさせたのはこのミニには勿論カーナビなんて着いてないって事。
ミニにカーナビっていまいち似合わないので着いてないのが当たり前なんだろうけど、今やカーナビが着いてるのが当たり前な温い生活を送ってる私としては、知らない田舎の山道を走ってると非常に不安に成る。
今居る現在地が解らないととても不安に成ってしまう、そんな今の温い私。
ガソリン残量は解らない。
今走ってる道もいまいち解らない。
でも大丈夫。
カーナビが無くてもスマホが有るじゃないか。
そんな私に追い討ちを掛ける、バッテリー残量30％の悲しいお知らせ。
何だって！！
車に乗る時はアクセサリーから取ったUSBケーブルにスマホを挿してるのが常。
大体いつもそうしてる。
でもこのミニにはUSBケーブルなんて着いてない。
って言うかシガーソケットすら着いてない。
なんてこった。
嗚呼、コンビニで数独なんてしてるんじゃ無かったわ。
あんな時間とバッテリーの無駄使いを！
どどどどうしよう。
あっちここっちも、どうしよう。
にっちもさっちもどうにもこうにも。
人はどこまで並列処理が可能なのだろうか？
一度に考えるべきことが複数ある状況において、人はどれだけの事を同時に考え、そして答えを導くことが出来るだろうか？
例えば、ツタヤにダイハード4を返しに行く途中、謎の組織に拉致されて改造人間手術される絶体絶命のピンチに陥ったとしよう。
多分そんなシチュエーションは滅多に無いと思うが、そんな絶体絶命のピンチに陥ったとしよう。
あなたは、縛り付けられた手術台の上で何を考えるだろう？
・ツタヤに返しに行かないと延長料金掛かってしまうわ
・何に改造されるんだろう？怪人シシャモ男とかだったら凄い嫌だ
・こいつダイハード4なんか借りてるわ、って思われたらどうしよう
・その他
と、色々と考えが巡ってしまうと思う。
でも結局は考えたところで状況を脱することは不可能なので、ダイハード4の何が悪いんだよ！と開き直りながら、ツタヤに延滞料金を払う怪人シシャモ男としてこの先の怪人生を生きていくしか道は無い。
色々考える事有っても、同時に色々考えられない上に、幾ら考えても答えは出ない事も多々あるので、結局はあれこれ考え込むのは無駄だって事なのだろう。
まぁ考えても道端からガソリン湧いてこないものね。
息も絶え絶えのスマホで近隣のガソリンスタンドを探しどうにか最悪の状況は脱せたのだけど、色々と考える事が多すぎたら人は逆に何も考えなく成るもんだなと、マッチョドラゴンを歌いながら山道でミニを走らせてた私はそう思う。
もうイイや、どうでもイイやって。