ホリゾンタルなんて嫌いだ
[adsense]
バイク整備でとても嫌な作業が有る。
それは一部バイクの直4ホリゾンタルキャブレターの取り外しと取り付け。
一部バイク、と言うかゼファー1100のキャブの取り外しと取り付け。
本当に嫌い。
直4ホリゾンタルと言えば、過去にはCBやスズキの油冷も触った事は有るのだけど、それらは別にどうって事も無くすんなりと抜ける。
ダウンドラフト程に簡単ではないけれど、それ程苦労もせずに。
だが、ゼファー1100は私の中ではトップクラスに抜き難いキャブとして記憶に刻まれている。
ZXR1200も結構しんどかった記憶は有るが、私の中ではゼファー1100が一番嫌な思い出として刻まれている。
ゼファー750は簡単だったけど、1100は本当に苦労した。
まさに悪夢。
って、まぁそんな大袈裟な話でも無いけれど、晩年のスロットルポジションセンサーにキャブヒーターにと、電線が一杯付いてたキャブはもっと大変だったろうなと思う。
ゼファーに限らずキャブの末期って電線だらけだったものね。
まぁ、死ぬ直前はチューブと電線だらけに成るのは何だって一緒だから仕方ないか。
...えっと....
以前、ゼファーを良く知るその筋の人に聞いた事が有る。
別にバイクに詳しいセンパイでは無く、もっと由緒正しくゼファーについて正しくご存知なその筋の方に。
あのキャブはどうやったらすんなり抜けるのかと。
基本どおりにあっちこっち緩めて後ろに押しても殆どキャブを抜くスペースの無いあのバイクから、どうやったらすんなり抜けるのかと。
私はどうすれば力任せな無理矢理仕事から脱却出来るのかと。
その筋の方はかくかく語りき。
基本どおりにあっちこっち緩めて後ろに押しながら引っこ抜いたらすんなり抜けるよと。
組むときは、後ろに押しながら押し込んでやればすんなり入るよと。
まぁ結局は無理矢理しかないのねと、そんな残酷なお知らせ。
あらやだ。
[adsense]
私の旦那さんも含めて、周囲には過去にゼファー1100に乗ってた人が居た。
今はもう居ないけれど。
皆様ノーマルボックスの時には色々と苦労してたみたいで、あれこれと知恵使ってたみたい。
どうすればすんなりと組めるのかと。
まぁその行き着く先はFCR+パワーフィルターなんだけど。
で、最近久しぶりにちょっとだけ触る機会が有ったので、前から気に成ってたインレットパイプ後付け方を試してみた。
見ての通り、キャブを突っ込んでからインレットパイプを後で組み立てる方法。
これならキャブはすんなりと入れれる。
電線だらけのキャブでも、無理矢理突っ込んで断線させるような事も無い。
ただ、ご想像通り、キャブを付けた後でインレットパイプのボルトを締めるって中々にやり難い。
そこが大いに問題だ。
まぁでも、長い六角や首の短い六角やボールポイントを駆使したら、2番の下側がちょっとやり難いだけで後は意外とボルトは締めれる。
普段高校2年生サッカー部員のお弁当みたいに隙間無くギッチギチに詰まってる自動車のエンジンルームを触ってる人からしたら、この程度ならレンチが入るだけ全然楽勝ってレベルだろう。
バイクしか触ってない私には、ちょっと指先が筋肉痛に成ってしまうけれど。
試した結果、この方法で組めるには組める。
ただ、ちょっと邪魔臭いので普通に無理矢理突っ込んでやった方が結局は簡単かも知れない。
そんな結論。
きっと次からはこんな事はしないと思う。
ん、二度目は成さそうだ。
一方、エアクリーナーボックス側のゴムパイプを後で付けるって方法も有るらしい。
写真には写ってないけれど、キャブとエアクリーナーボックスとはゴムのパイプで繋がっている。
このゴムパイプはボックス側には差し込んでるだけなので、キャブが付いる状態でも手で引っ張ってやれば抜く事は可能。
同様に、キャブをエンジン側に組んでからゴムパイプを挿す事も可能なんだとか。
聞いた話によると。
試した事は無い。
ゼファー750みたいにエアクリーナーボックスに手が入ってゴムパイプが後ろから抜ける構造なら簡単だったのだけど、ゼファー1100は残念ながら前側エアクリーナーボックスに手が入らないので、外側から無理矢理突っ込むしか仕方ない。
結局無理矢理か。
エアクリーナーボックスがせめて後1cmでも下がってくれたら話は簡単なんだけどね。
でも1cmがどうにも成らずに唇を噛み締めるのが世の常。
キャブの取り付けからタンスの裏に落ちた鍵からパンチラまで、1cmがままならずに涙を飲むのが世の常って奴だ。
重ね重ね、後1cmでも下がればなぁ...って思うけれど、そんな事言っても仕方ないので諦めるしか手は成さそうだ。
だから次の機会が有れば、ゴムパイプ後付け方を試してみようと思う。
そんな機会は、きっと無いような気はするけれど。
出来ればここはあんまり触りたくないから。
だって、ホリゾンタルなんて嫌いだから。