マフラーのトレンドはドゥカティが作る-後編

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一時の熱病のように流行ったセンターアップなスタイル。
その熱烈な推進者だったドゥカティは、今度はマフラーの存在が見えないスタイルへと進めて行く事と成る。

ドゥカティに限らず、エンジン形式によってのデザインの制約はあれど、現在のmotoGPでのトレンドはどこのメーカーも似たような物で、ビアッジの乗ってた頃のYZRや5気等時代の211V(前バンク側)のようなエキパイの主張は見られない。
スズキもホンダの前側も、ちょろっと生えてる程度。
YZRに至ってはもう無くなったと言って過言では無い。
これが現在のトレンド。

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それは市販車とて同じで、マフラーの存在感を無くすのがトレンドと成りつつ有る。
現実的には消音性能の問題でYZRのようなマフラーは使えないけれども、最新のR1も頑張った痕跡は良く分かる。
マフラーを隠したかったんだろうなぁって事は。

バズーカ砲みたいなサイレンサーなど今や昔だ。
もはやマフラーをでかでかと主張する時代じゃ無い。
アクラポビッチも涙目だ。
折角YZRのマフラー作ったのにね。

そんなマフラー界に新たなトレンドを生み出すべく、ドゥカティが考えたのがコレ。

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SBKでチャズ・デイビスのマシンに付けられてるのが最新のデザイン。
後ろから見たら、確かに当初案の一本よりも二本出しの方がバランスは良さそう。
パニガーレのデビュー以降、紆余曲折の末に辿りついた現在のデザインがコレ。
相変わらずややこしい事するのが好きなメーカーだ。

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サイレンサーっぽいけど、ただの断熱カバーだと思う。

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↑当初発表されてた2016年モデル

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↑今回のアラゴンでデビューしたニューエキゾースト。
エキパイの取りまわしも含めて随分と変更されたのだ。

エンジン下部のサイレンサーって言うかチャンバーって言うか、ともかくそのパーツが無くなり、2本のエキゾーストはグルグルと周りながら途中で集合され、そしてシートカウルの下へと。
やたらと太いエキゾーストパイプが、きっと何か重大な意味が有るのだろう。
…のかも知れない。

エキパイの存在感をさりげなく、でもちょっと一味違って示す。
一杯お金使ってるのに宣伝効果が皆無なYZRの轍は踏まない。
ちゃんと存在感示してるのだから。

でもまだアクラはマシかも知れないけどね。
レース見てる人はアクラポビッチは知ってるだろうけど、テック3のマフラーを供給してるSAKURAなんてそもそも何やってる会社かみんな知らないんだから、宣伝効果なんて本当に皆無。
SAKURAってナニ??
多くの外国人、そして少なからずの日本人の疑問。

もっとも、宣伝以外が目的ならばその限りではないのだけども。
宣伝以外が目的ならば。
合志技研程では無くても、そもそも大して宣伝の要らない企業なのだから。

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一味違ったデザインでありながら、音量規制が厳しい市販車にもフィードバック出来るデザインでも有る。
少なくとも、パニガーレ日本仕様の後付けバズーカよりは何万倍も素晴らしいかと。

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ヨシムラパンサーを思い出す人は居ないよね。

このチョイ見せスタイルがトレンドと成るのかどうなのか。
さて今後のマフラーのトレンドは如何に。

でも現実的に、このサイズのサイレンサー付けた程度じゃ規制をクリアするのは無理だろうなぁって気がしないでも無い。

MOTOR CYCLE

Posted by tommy