上級者向け!バイクカスタマイズ
[adsense]
オートバイカスタマイズ。
ある人はマフラー交換
ある人はハンドルやステップなんかのポジション変更
ある人は足回りから
ある人は外装の交換やリペイント
それが適法ならば、それが法的にクリアされてるならば自由だ。
R1-Mを黄緑に塗るのも自由だ。
MV AGUSTAのF4 RCを黄緑に塗るのだって自由だ。
『パーツ替えてみたんだけど解る?』
V-Maxが入るかも知れないので、ちょいと片付けようかとガレージに顔を出すと、そんな台詞を口走る人が一人。
一念発起してバイクのパーツ交換してみたんだと、そんな事を言う人が一人。
彼の名はコブラ。
文字通り、コブラに乗るからコブラ君。
ちなみに過去には、グースとかウルフとかにも乗ってた妙ちくりんなセンスの人。
一時期結成してたスズキアニマル軍団の主要メンバーだ。
ちなみに私もウルフ持ってたので何故か入らされてた。
嫌だと言ってるのに無理やり。
ちなみに、ハヤブサを頂点に、ウルフとグースとコブラに乗る人達で結成された、スズキのアニマルネームを持つバイクのグループ。
エイっぽいからRFも可。
グループと言っても3人しか居らず発展性は全く見込めないので、その後スズキの冠は取れてアニマル軍団と名称変更される。
結局自分一人しかメンバーに成らなかったコブラ界ほどではないものの、スズキアニマル軍団もやはりメンバーなんてそうそう集まらない。
だからスズキの冠を外して、広くアニマルバイクを集ったのだ。
その頃私はすでにウルフはばら売りして手元からは無くなってたのでアニマル軍団からは離脱してたのだが、セローに乗ってたのでまたもや引っ張り込まれる。
重ね重ね嫌だと言ってるのに無理やり。
そんな彼も、今やアニマルバイクなんて乗ってない。
もうアニマル軍団なんて存在しないのだから。
だって結局メンバーなんて集まらないから仕方無い。
ブラックバードが増えただけで、モンキー一族もホーク乗りも周りに居ない。
ましてやサンダーキャットなんか居る筈もないのだから、発展性が無いのは大して変わらないのだから。
スズキのGSF1200。
見た目はパっとしないが、猛烈なパワーを叩きだす超絶ネイキッド。
Z1000やFZ-1なんかの所謂ストリートファイターは別として、クラシックスタイルのネイキッドとしてはエンジンと足のスペックはかなりのハイレベルなバイク。
見た目はパっとしないけど凄いバイクだ。
阪急電車みたいな色してるけど、バイクの性能は本当に凄まじい。
凄いバイクだ。
見た目はパっとしないけど。
それが彼の愛車。
スズキの呪縛からは逃れられないようだ。
そんなGSF1200と言う、いまいち返答に困るバイクに乗ってる彼がパーツ交換したと、なんか嬉しそうに語ってるのだ。
『解るかなぁ?シロートに解るかなぁ?』
と、口尖がらせながら嬉しそうに。
色は変わって無い。
ゼファーほどじゃないけど阪急沿線にマッチする色してる。
小豆色してる。
マフラーはノーマル。
ボテっとしたアルミサイレンサーのノーマル。
この頃、こんな太いサイレンサーが流行ってたので、これはこれでイイと思う。
キャブもノーマル。
コブラ君にTMR-MJNなんて組む金無い。
勿論、フォークもリヤショックもノーマル。
ホイールもノーマル。
タイヤは変わってるけど、随分前に履き替えたタイヤだ。
ピストン?カムシャフト?バルブ?
まさかね。
『これよ、これ』
ちょっと得意気に彼は指差しながら言った。
『ウインカー換えたんだよ、ウインカー』
『ウインカー?』
『そう、ウインカー』
『...........』
『GSX-R750RKって知ってるか?』
『TT-F1のホロモゲモデルだっけ?』
『ああそうだ、そのRKのウインカーを付けたんだよ、解らんか?』
『....解るかぁ!んなもん!!』
マフラー替えて喜んでるのはただのガキだ。
色変えて喜んでるのはリセールを考えて無いただのバカだ。
大人のカスタムは、さりげなさが最大のポイントだ。
ノーマルの持つスタイルを崩さない、さりげないパーツチェンジが大人のカスタムだ。
これがバイク上級者のさりげないカスタマイズだ。
スズキがRC-30、そしてOW-01に勝つべく生み出したスペシャルなホロモゲーションモデル=GSX-R750RKのウインカーが装着されたGSF1200。
誰も解らない、スズキの人でも解らない、って言うか同じ部品と違うのか?ってウインカーが付けられたGSF1200。
GSF1200カスタム。
いっそ、GSF1200RKと呼んでやりたい。
『で、速くなったの?』
と聞いてみた。
『否、ウインカーじゃ変わらんよ、殆ど変わらんよ』
と、彼は答える。
....ほ、殆ど、だと??
バイク上級者への道は高く険しい。
私はまだ当面、その域には達せようも無いと力一杯思った。
随分昔に、ポリエステルのペレットを作る工場に見学に行った時に
『ああ、このペレットがポリエステル繊維に成って女性用のパンツに成るんだな』
と、ペレット見ながら興奮してた変態上級者も居た。
ペレットの行く先を濃密に想像して興奮してた変態上級者も居た。
何処の誰とも言わんけど、そんなド変態も居たな。
思う。
何の世界においても、上級者への道は高く険しいモノなんだと。
そう、しみじみ思う。
特にたどり着きたく無いとも思うけど。
なお、実際には立ちゴケして壊したから適当なウインカーを買ったらたまたまGSX-R750RKの物だっただけの話。
なんて事は身も蓋も無いので黙っとこうと思う。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません