セロー、破壊

ガレージに一台のバイクが運び込まれた。
正しくはエンジンだけが。
4JG型セロー225のエンジン。

(写真はDG08Jの使いまわし)

 

今年の年始頃に一台セロー225のエンジンを載せ換えたのだが、それとはまた違う人のセローのエンジン。
どうやら、出かけようとエンジンを掛けた直後にロックしたらしい。
ギギギって。

 

ちなみにこのセロー。
年始に直したセローの人のご友人がオーナー。

山の近くに所に住むセロー乗りの友人は、やっぱり山の近くに住んでて山を走る人。
兵庫県の真ん中辺りとは訳が違う、信州の山奥を走る人。
実際には、大阪だろうと兵庫県だろうと長野県や岐阜県で有ろうと、山の中を走れば何かしらリスクは着いて回るのだけど、絶望感で言えばやっぱり一桁も二桁も信州の山の中が上回るかと思う。
一人で走ってる時、山の奥でエンジンがブっ壊れた時の絶望感は信州の山の中が上回るかと。

 

エンジンが壊れたのは不幸な話だけど、山奥のさらに奥で壊れなかっただけまだ圧倒的にマシだったと言える。
カモシカくらいしか住んでないような所で立ち往生したら、さしものヒマラヤカモシカとて途方に暮れてしまうからね。
動かないヒマラヤカモシカなんて唯の粗大ごみだ。
途方に暮れてしまう。
ジビエート最終回を前にしたアニメスタッフのように、一体どうすればイイんだよと、天を仰いで絶望に飲み込まれてしまう。
シャア博士、最終回直前に成って何の伏線も無しにいきなりスペースノイド告白しちゃったよ、どうすんのコレって。
それくらいの絶望。
もはや舌を噛む力さえも枯れ果てたよ、前田殿。

 

で、セロー。
エンジン単体で送られてきたので、これが意外と面倒だったりする。

ってのも、エンジンを掛けるには色々繋が無きゃ成らないからね。
キャブにマフラーにハーネスにガソリンタンクにと。
宅配便で発送するからとオイルも抜いてるので入れなきゃ成らない。
エンジンが掛からないと、その確認をするにはちょい面倒。

ただ、クランクをソケットレンチで回そうとしても、おっしゃるとおりにガッチリロックして回らないので、今回は特にその確認も要らないのかも知れない。
確かめるまでも無く死んでらっしゃる。

でも、何だろう?
焼きついた訳でも無さそうだし....

やっぱ焼きついたか、それともバルブか、或いは.....
あれこれ考えた結果、可能性としてはもしかしてコレかも知れない。

別にセローに限った話ではないのだけど、カムチェーンガイドは日々強いストレスを受ける割にただのプラスチックだったりする。
幸いに折れた経験は無いのだけど、こんな具合に分解したら折れそうだった事は有る。

 

ここが折れたらカムチェーンが弛んでシリンダーを叩いたり、カムチェーンが絡んだり、或いはバルブタイミングが大きく狂ってピストンと衝突する、なんて事も。
最悪の場合は今回のようにガッチリとロックして、クランクを回すに回せなく成ってしまう。
単なるプラスチックの棒っきれだけど、これが折れたら大惨事だ。

かも知れない。
開けてないので解らないけど。

 

開ければ良いさ。
開ければ解るさ。

ここにアントンが居たらきっとそう言うだろうから、そのうちに開けてみようかと思う。
開けてみたら何が原因なのかは解るさ。
多分。

本来はこのエンジンをリビルトして送り返す予定だったのだけど、変な方向に話は進んでセロー250なんて豪華なバイクに買い換える事に決まったので、結局このエンジンは廃棄処分と成る事に。

実際、直す事は可能だとは思う。
最悪の場合は腰上全交換に成りそうだけど、それでも直せない事も無い。
実際、どれだけ手を入れなきゃ成らないかは開けてみなきゃ何とも言えないんだけどね。
幾ら掛かるかも含めて何とも言えない。

 

直すにせよ金属リサイクルに回すにせよ、どうせ分解しなきゃならないのでそのうちに久しぶりに開けてみようかと思う。
このビクともしないこのエンジンの中身はどうなってるのか、確かめる為にも。

まぁその内に。