余計な事をしやがって

 

中国のCF MOTO。

創業は1989年と、日本ではNSRがペンペケ言ってた時代の、昨日や今日に出来たバイクメーカー。
2011年からKTMとの提携を開始する。
当初はKTMの輸入代理店と言う形だったが、2014年からDUKEの組み立てを請け合い、2018年より合弁企業を作りKTMの中身を持つバイクを生産する。
現在はmoto3にも参戦する(バイクはKTM)

中国製バイクと言えばこんなのを想像する人も居るかも知れないが、現在の認識ではちょい問題有るかも知れない。
未だ↑のようなジスイズアジアンバイクも多く存在するが、特にKTMの技術がドッバドバに投入されてビッシビシに突き進むCFMOTOは、これら有象無象のアジアンバイクとは大きく趣は異なる。

 

最大排気量はコレ。
KTMの799cc V2を積んだアドベンチャーツーリングバイク。
ラジアルマウントキャリパー(スペインのJ.Juan製)、ボッシュのABS、ライドバイワイヤーと、現在のスタンダードをしっかりと抑えている。
一方、モード変更(スポーツrレイン)は出来るがトラクションコントロールは付いてないらしい。
ダートも走るのに。

対抗はテネレとか、KTMの890アドベンチャー、トライアンフのタイガー850~900辺りかな。
意外と数多いミドルクラスアドベンチャー。
ヨーロッパでは人気が有る、ような雰囲気だけど実際はどうなんだろうね。
良く知らないや。

 

中国製バイク、ってだけで、ダメな所を鋭く指摘して気持ちよく成りたいって人も居るかもしれないけれど、実際このバイクは中身がKTMなのでバイクとしては十分な性能を持っている、んじゃ無いかと思う。
見たことすらないので知らないけど。

KTMはKTMで、これまたダメな所を指摘されがちなメーカーだけど、燃料ポンプなんて何処のメーカーでも壊れるし、レーシングスペックのエンジン積んでるからと近所のコンビニ行くだけで690SMC Rが壊れたりはしない。
壊れる時は壊れる。
だからとそうそう壊れる訳でも無い。
一緒と言えば一緒だよ。
違うと言えば違うのもまた然り、なのだけど。

 

通常、我ら民間人が乗るバイクは、スポーツバイクだからと筑波で1分切る性能が必要な訳でも、アドベンチャーバイクだからとサハラ砂漠を縦断出来る性能が必要な訳でも無い。
各種規制をクリアすれば、5年前のエンジンを5年前の車体に積んで、今どきのデザインを与えてやるだけで何の問題も無い訳だ。
レースではそれはちょっと困るけれど、普通に乗る分に関しては何の不都合も無いのだから。
日本では中華バイクをわざわざ買う理由なんて皆無なんだけど、アフターサービスに問題無く、バイクブランドにこだわりが強くない地域においてはこのバイクで何ら不具合なんて無いだろう。

問題点が有るとしたらお値段。
$12,990~と、現在の円安為替相場では、日本円で180~230万円くらい。
ぶっちゃけ、えらく高い。
仕様によってはアフリカツインの電サス仕様より高い。
この値段で買うか買わんかと聞かれたら即答するよ。
まぁ、どっちにしでも縁のないバイクなんだけど。

 

粗製乱造してた時代から、幾つかの中国製品は確実にシフトを変えている。
スマホでのOPPOやシャオミのように、バイクではこのCF MOTOがそれ。
より趣味性の高いスポーツバイク界においては、ホンダやヤマハ、ドゥカティやハーレーを超える事は恐らく不可能とは思うけれど、日本以外の地域では確実に選択肢の一つとして数えられる存在には成る、てか成ってる。

大きな要因は、それは勿論何度も書いてるようにKTM。
KTMが技術を提供し、合弁会社を作り、エンジンを供給してるのがその大きな要因だ。
独力だけでここまで発展したかと言えば、そりゃ勿論NO。
んな筈はない。

 

日本国内においてホンダやヤマハのシェアをCF MOTOが上回る未来はきっと来ないだろうけど、ヨーロッパでは意外と分からない。
そのうち、さりげなく混じってるかも知れない。
HONDAやYAMAHAと共に、CF MOTOの名が。

KTMの野郎、余計な事しやがって....
何時の日か、心の底からそう思う日が来るかもしれないね。
何処かの液晶メーカーのように。

MOTOR CYCLE

Posted by tommy