テコは入れれば良いってものじゃない

またしてもタイヤレバー。

京都機械工具(KTC) タイヤレバー MCOL-260 全長:265mm

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タイヤレバーって名前、なんか変だと感じる人も居るかもしれない。
タイヤは解るけど、レバーって何やねんって。

ここでのレバーはLever。
Liverだと肝臓の方のレバーに成ってしまうので注意が必要だ。
で、そのレバー。
日本での感覚では、レバーと言えばブレーキレバーやドアのレバーなんかの手で操作する部品ってのが真っ先に思い浮かべるが、レバーとはそもそもテコの事。
ブレーキレバーもクラッチレバーも、てこの原理でマスターシリンダーのピストンを押したりワイヤーを引いたりしてる。
だからレバーと呼ばれる、至極真っ当、と言うかそのまんまな理由がそこに有る。

タイヤレバーも同様。
テコの原理を使ってタイヤを引っ張り出す道具なので、タイヤレバーと呼ばれる訳だ。
すっごい力持ちなら指で引っ張り出せるかも知れないけれど、普通はバイクのタイヤを腕力で引っぺがす事なんて無理なので、この社会にとても役に立つてこの原理を使って、タイヤを引きはがしてる。
アルキメデスさんに有難うと伝えたい。

ちなみにこのタイヤレバーって工具。
海の向こうではTire Ironって呼ばれる事が多い。
タイヤ+鉄だなんて良く解らない表現では有るけれど、言わんとする事は解らないでも無いか。
タイヤ+テコの方が理に適った呼び方だとは思うんだけどね。
でもこのTire Ironに呼び名が統一されてる訳では無く、アメリカのネットショップでもTire Leverの名前で売られてたりもするのがちょっとややこしい。
さらには車のホイールを外すレンチの事もTire  Ironって呼ぶ場合が有るので、その適当かつ大雑把なアメリカンスタイルはとてもややこしい。

 

ただ注意したいのは、テコの原理を乱用するとホイールが凹んでしまうよって事。
セローのタイヤくらいなら、そこそこ適当に腕力だけでどうにか成るけれど、180くらいに成れば腕力頼りのタイヤ交換は何かと具合が悪い。
かなりの腕力が必要となるし、何より前述したようにホイールが凹んでしまう可能性も有る。

タイヤレバー突っ込んでる部分の反対側のビードを確実にホイールの中央に落としておけば、常識的な範囲内のタイヤ相手にはそれほど腕力は必要としないだから、ホイールが凹んだり有名メーカー品のタイヤレバーがヒン曲がったりな経験をお持ちの方は、タイヤレバーを見つめ直す前に己を見つめ直す必要が有るだろう。

タイヤを外すにはてこを入れなければ成らない。
それは確かにその通りなのだけど、テコの入れ方には正しいお作法ってのが存在するので、適切なテコを適切な力で入れてやる必要が有る。
人気が陰って来たからと、どんな漫画だって暗黒武道大会編へ突入すりゃイイってものじゃないのと同じ。
テコの入れ方には正しいお作法ってのが存在するので、適切なテコを適切な力で入れてやる必要が有るのだ。

 

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腕力でどうにかなるオフ車のタイヤなら、右手でタイヤレバーを突っ込んでビードを上げながら左手で反対側のビードを逆に落とし続ける、なんて事も可能なのだけど、ロード用のタイヤはきっと無理なので、↑こんなのを使うのがお勧めだ。
力任せにテコを入れたらロクな事は無いからね。
ホイールと共にメンタルも凹ませないように、十分に注意しよう。

MOTOR CYCLE

Posted by tommy