ヤマハ先生の次回作にご期待ください

少なくとも私がWGPを見始めた頃には既に陳腐化されていた言い回し。
ヤマハはパワーは無いけどハンドリングは抜群だと。

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直線は遅いけれどコーナーで勝てる
ってのがヤマハの伝統。
そんなのテレビ大阪で夜中にやってた頃から言われてる事。
レイニーが走り、小僧のロッシがビアッジと諍いを起こし、ラッキーストライクがテレビCMやってた頃には、もう既に長い事言い古された言葉だった。

それから月日は流れ、絶叫アナの千年屋 俊幸さんが定年退職するくらいに月日は流れた、21世紀に入って20年以上も経った今だに言われている。
ヤマハは遅いと。
なまら遅いと。

勿論、我々民間人からすればYZR-M1はとんでもなく速いバイクなんだけど、デスモセディチGPなんちゃらと言う圧倒的なバイクと対峙すると、どうにもこうにもスマンかったな戦いと成ってしまう。
それはまだホンダが5気筒だった頃から相対的な立ち位置は変わってないのだが、それでも大きな結果を残せてきたのは、ロッシとロレンソの存在だったり、ドゥカティがストーナーしか乗れないバイクだったって事だったり、まだマルク・マルケスが居なかったから、って理由だったり。
ただ何せよ、直線で置いて行かれる展開は、少なくともmotoGPクラスってのが始まって以降は大して状況は変わってない。
レースでは大きな結果は残してはきたが、直線で置いてかれる状況は大して変わってない。
でも昔から、遅い遅い遅い遅い遅い遅いと言われてたけど、500cc時代の終盤の頃ってそんなに遅くも無かったと思うんだけどね。
未だに、昔のGP500を見る事が有るんだけど、少なくともドゥーハン時代以降は、ヤマハは意外と速かったように思うんだけどね。
結果が出てたかどうかはアレとして。

ブレーキと電子制御の進化でドゥカティが新たなスタイル=つまり、グア!って加速してドン!!って制動して、辛抱して曲がってドカン!!と加速する、今どきのサーキットにベストマッチした新たなスタイルを確立したので、もはやヤマハに残された道は、今まで以上にライダーが身を削ってタイムを縮める以外に存在しない。
加速もブレーキも勝てないなら、ライダーが身を削るしか無いのだから。

だが、ご存じのように、そんな事言われたって身を削れるライダーなんてクアルタラロしか居ないのが現在のヤマハの惨状。
このままなら、ビニャーレスのようにメンタルまで削られてしまうのは明白なので、ヤマハはやっとこさエンジンのパワーアップに大変革を遂げようとしている。
それが皆様これまたご存じのように、F1のエンジニアを招聘してうんぬん、って奴。

発動機の名を持つヤマハが、なんでエンジンを開発出来ないんだろうかと思うんだけど、F1のエンジニアから獲得できる技術よりも、変化のキッカケで有ったりある種の理由づけって面が強いのかもね。
大きな組織は内部の人間だけでは変えるのが難しいのだから。

このままじゃダメだって事が解ってて、それを解決出来るかもしれない策が幾つか有ったとしても、舵を切るのが難しい場合が有る。
しがらみが無くてパワーの有る人間が外部からやってきたら、それが出来る可能性も有るのかもね。
って、理由なんだろうと、思う。
だって、かれこれ65年もレースやってて、F1のエンジンなんて80年代に開発してたヤマハが、今さら外から人を呼ばないとエンジンが作れない訳は無いんだから。
もし、本当に作れないのなら、そりゃ本当に困った話だ。

と言う訳で、ヤマハは来年から本気を出すので、今年はその下準備って事でお一つ。
ヤマハ先生の次回作にご期待ください。

 

ちなみにこのリアウイング。
クアルタラロが言うには、良くも悪くもないから使わないらしい。

‘My mechanics said, ‘sorry, but I hope it’s not working!’’
メカニックは上手く行かなくて良かったと言ってる。

最高速は譲れてもデザインだけは譲れないヤマハとしては、これがもし凄い効果を発揮したらえらい事に成ってた所だったので、ひとまずは良かった良かったって事で。
俺のM1がこんなに不細工なわけがない!

 

なお、現在の所、シートカウルに関しては開発は自由とされているので、新たなるデザインのカウルが投入される可能性も有るかもね。
ヤマハ先生の次回作にご期待ください。
ヤマハフアンの皆様は、効果の程はともかく少なくともあんま不細工な物は作らないでとお祈りしておこう。

MOTOR CYCLE

Posted by tommy