装備しないと意味がないぞと武器屋の親父が言ったから

一口にバイクの装備と言っても、車種やステージやシチュエーションによって、その内容は少々違ってくる場合も少なく無い。
PCXで近所のコンビニに行くのと、500Γで二週間の北海道ツーリングとでは、持ち物が違ってくるのは至極当然の話なのだから。

とは言えども、大体の場合は金持ってたらどうにか成る場合が多い。
レバーやオイルやスペアプラグを持ってなくても、ぶっちゃけ金が有ればどうにか成る。
予定していたスケジュールは大きく変わるのはやむを得ないが、ロードサービスが受けれる人なら大体の場合は金が有ればどうにか成るだろう。

だが、これはあくまで健康で文化的な最低限度のインフラが整った状況下においての事。
紀伊半島や長野の山奥、それもわざわざダートを走ったその奥のさらに奥地でトラブルが起こったらもう大変。
哺乳類はカモシカとイノシシとツキノワグマくらいしか目につかないような山奥では、核戦争後のモヒカンが支配する世界のように、金なんてケツ拭く紙にしか成らない。
堤真一とて助けを呼ぶのが困難な状況だ。

従って、道の駅に行く途中でパンクしても金と時間とロードサービス着きバイク保険が有ればどうにか成るのだが、カモシカが支配する野生の王国においては、自分の事は自分でやらねば成らない訳だ。
以前に同じような事を書いた事が有る
パンクのリカバリー手段が何も無いなら林道なんて行くもんじゃ無いよって。
その際に、なんか自慢げにオレはパンク修理出来ないぜ!って方からお叱りのご意見を頂いた事が有ったのだけど、個人的には思う点は多々有れど、何処のどなたか存じない方の生き方を指図する権利は持ち合わせてないので、好きにしたい人は好きにしてもらえば結構だとは思う。
私にわざわざ報告しないなら、それはフリーダム。
パンク修理の術が無く林道に分け入るのも、パンツ一丁でホオジロザメの群れの中に飛び込むのも、それはフリーダム。

ただ、まぁ個人的には、起こる可能性が高い幾つかのトラブルには備えてた方が良いとは思う。
流石にヘリコプターにサメを撃退するスプレーを積むのは難しいにしても、林道を走るならパンク修理、もしくはスペアチューブを持参するのをお勧めしたい。

だが、バイクのトラブルはパンクだけじゃ無い。
転んだらレバーは折れる可能性も有るし、ウインカーがモゲる可能性も有る。
流石にドラクエみたいに荷物満タンでバイクに乗るのは難しいが、せめてレバーくらいは持っても損は無いと思うな。
スペアのスイングアームを持て、ってのは無理が有るにしても。

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感想(6件)

モバイルジャンプスターター。

最近、私の周囲では、バイクで出かける際はこれを一個持っていくのが常と成っている。
きっかけはある日の林道。
わざわざ遠くの山奥の、わざわざ舗装されていない山の中にわざわざ分け入ったXR250。
メンバーは、XR250の彼と、他数人の物好きな人たち。
しばしの休憩後、さて帰ろうと思いスターターボタンを押した。
だが何も起こらなかった。
なんてこった。

困ったXR250の彼は仲間を呼んだ。
だが誰も現れなかった....訳では無く、流石にクリスマスの星飛雄馬みたいな深い傷を負う事は無かったのだが、だからと人が集まったからとどうなる訳でも無い。
人体には電気が流れているとは言っても、5人やそこらを集めた程度でスターターモーターが回ったりはしない。
仲間内に電気人間エレクトロや仮面ライダーストロンガーが居ればチャンスは有るが、流石にそれを求めるのは難しい。
いやぁ、困った。

MD30にはオプションのキックスターターが有るのだが、残念ながら彼のバイクにはそんな気の利いたシステムは付いていない。
とはたかだか250ccのトレールバイク。
通常なら押し掛けしたら済む。
のだが、残念ながらここは未舗装の山の中。
硬くしまったフラットダートならワンチャン有ったかも知れないが、土と木と礫が散らばる荒れ放題の山の中では、押し掛けするのは無理が有る。
山の斜面を下ってエンジン掛ける?
それはさらに取返しつかない二次災害の元に成りそうだよ。

ジャンプスターターケーブルなんて無い。
その状態で一つ考えられるのが、バッテリーを他のバイクのものと交換してエンジンを始動させて、エンジンが掛かったら元のバッテリーに戻してやる、と言う無茶な作戦。
これは不可能ではない、かも知れない。
感電する可能性が高いが、最後の手段としては仕方ないか。
ただ構造上、MD30がバッテリーを外してもエンジンが回るかどうかまでは知らない。

幸いにもこの日はジェベル250の前期モデルの人が同行してた。
まさに不幸中の幸い。
ってのも、MD30のバッテリーはYTX5L-BSと言う、一般的には原チャリが2ストに使うようなバッテリーが積まれている。
オフ車では、XR250とSL230、そしてジェベル/DR250の前期モデルに使われている。
同行したジェベルは前期モデルでYTX5L-BSが搭載され、さらにはキックスターターまで付いてるバッテリー上がりにも安心仕様だったのだ。

中学生が書いた小説のように都合の良い展開だったのだが、バッテリーを交換してエンジンを始動させ、無事に山を下って健康で文化的な最低限度のインフラが整った道路まで帰る事が出来た。
いやぁ、良かった良かった。
ドジェベル様と、とても都合の良い展開に感謝しよう。
ドジェベル様では無く似たようなバイクのレイドだったら、土の上で押し掛けすると言う無茶な事を強いられるハメに成ったのだから。

 

2980円で命が助かるモバイルジャンプスターター。
大きさは6インチクラスのスマホよりちょい小さいくらい。
厚みは2cmくらい、重さは250gを超えるので、流石にポケットに入れるのは無理が有る。
本体よりもクリップ部分がかさばるので、何かしらのポーチをバイクに装着して、そこに入れておくのが現実的か。

使い方は、クリップをバッテリーのプラス端子とアースに繋ぎ、Ec5コネクタを本体に繋ぐだけ。
これでスターターモーターは元気に回せる。
2980円と少しの荷物増加を許容できるなら、これだけで命が助かるのだから何ら問題は無いさ。

機能は中々に優れてて、スマホの充電やヒータージャケットやクーラージャケットへの給電が出来るUSBの出力に加えてLEDライトまで付いてる。
本体横のスイッチを長押ししたらライトオン出来る。
外装は作りこんだガンプラみたいにモールド感が溢れてるが、ただの飾りなので特に意味は無い。
放熱機能が有るとか、そんな事は特にない。
気分だよ、気分。

容量は公称12000mAh。
話半分として6000mAhは有るので、スマホ1台分をフル充電できるくらいは有る、とは思う。
ただ、スマホを充電して使い切ったら、イザって時にエンジンが掛けられない恐れが有るので、その辺は考えて使う必要が有る。
イザって時に使えなかったらシャレに成らん。
なお、250ccクラスのトレールバイクなら10回やそこらは普通にセルを回してくれるので、まぁまぁ使えると思う。

日本国内ではPSEが着いてないモバイルバッテリーは販売禁止なので、あまり怪しいのは選ばないように。
イザって時に使えなかったらシャレに成らないけど、爆発したらシャレに成らないでは済まないのでご注意を。

2980円で助かる命が有る。
どこぞの慈善団体や 公益財団法人みたいだけど、コレ一個で助かる可能性は高いので、持ってても決して損は無いと思う。
バッテリーが上がったら手も足も出ないキックスターターの無いスクーターに乗ってる人や、一部のフィジカルエリート以外には押し掛けなんて出来ない超重バイクに乗ってる人は持っても損は無いと思う。
ただ注意は。
持ってるだけじゃ意味は無いぞ!ちゃんと充電しておけ!
以上。

 

MOTOR CYCLE

Posted by tommy