セルがギギギと鳴いたから

こんな音がするとのセローのスターターモーターを修理してみた。
ギギギ。

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以前も一度ちょっと動きが悪かったので内部の清掃をしてみたのだが、今回はさらに調子を崩してるのでブラシ交換してやろうか、って事で。

 

始動系の不具合の場合、大前提として確認するべき事は、モーターがちょっとは動くか?、あるいは全く無反応か?、って事。
全く無反応ならスターターリレーやモーターへのケーブルとその接続が考えられるが、もっと手前のハンドルに付いてるスイッチやハーネスに問題が有る可能性も考えられる。
まずはそこから。
少しでもスターターモーターが動く、或いはカチって鳴るスターターリレーの作動音が聞こえるなら、少なくともハンドル側のスイッチ~ハーネスに問題は無いと判断出来る。

スイッチに問題が無いなら、まず疑うのは当然ながらバッテリー。
バッテリー自体が正常なら、次の容疑者はスターターリレーとハーネスが浮かぶ。
方法としては、バッテリーの+端子にジャンプケーブルを繋ぎ、もう片方をスターターモーターの電極に接触させてスターターモーターが動くかどうかの確認。
要するにスターターモーターとバッテリーを直結してやるって事。
キーはオフでも構わない。
マイナスはボディアースされてるので繋ぐ必要は無い。

これで、バッテリーに直接繋いたらモーターが動くのにスイッチ押しても作動しないなら、スターターリレーか、リレーからスターターモーターまでのケーブルや接続に問題が有る。
バッテリーに直接繋いでもモーターが動かないなら、スターターモーター自体の不具合と判断出来る。
アース不良も無い訳では無いけれども、大体はこの辺り。

 

スターターモーターの修理としては、ブラシを交換して直るか、ダメならスターターモーター丸ごと交換のどちらか。
これが基本戦略。
マグネットだけ買ってきて接着して直すとか、コイルを巻きなおすとか、なんて修理するのは現実的には難しいんじゃないかな。

 

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交換するのが左側の部品の、銅線の先に四角い金属が付いた部分X2個。
これがカーボンブラシと呼ばれる部品。
この写真ではまだ特に問題は無いが、消耗したり破損したりすると要交換と成る。

消耗したブラシがこちら↓

ちょいピンボケしてるけれども、こちらがかなり消耗したカーボンブラシ。
ワイヤーが切れて所々モケモケしてて、見るからに終わってるので要交換。

交換部品は50M-81801-M0  ブラシセツト
価格は924円。
これ以外にスターターモーターの交換部品は無いので、コイルやマグネット、或いは樹脂製のハウジングの破損が起これば残念ながら丸ごと交換と成る。

 

ブラシの交換は、片側がビス、もう片側は電極にはんだ付けで固定される。
そこそこ大物のはんだ付けと成るので、電子工作用の小さいものでは無く80W~程度のハンダコテを使おう。
適切な容量のハンダコテに、できればフラックスも併用したら簡単にくっつく筈。

goot(グット) 家庭用はんだこて 100W BN-100 日本製

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このクラスのハンダコテは一個持ってれば何かと便利なので、電子工作用しか持ってない人は安いので良いので雑に使えるゴツ目のハンダコテを一個買っておこう。

 

まとめ

始動系統に不具合が有るなら、まずはスイッチの確認。
スターターリレーが一切動作しないなら、スイッチの故障やハーネスの断線が有りえる。

スイッチ類に問題が無いならバッテリーの確認。
バッテリーが正常なら、バッテリーの+端子とスターターモーターの端子をジャンプケーブルで直結してモーターの確認。
モーターが問題無く動くなら、スターターリレーやケーブルの接続に問題が有る可能性が高い。

正常なバッテリーと直結してもモーターの動きが悪い、或いは動かないなら、スターターモーターを分解してブラシ交換。
それでも直らないなら諦めて丸ごと交換。

 

セローならまだしもハヤブサを押し掛けするのはかなりキツいので、怪しいスターターモーターはお早目に対策してやるのをお勧めしたいなって事でおひとつ。

MOTOR CYCLE

Posted by tommy