時の流れは川のように

0203topgun

個人売買でニンジャを売った。
GPZ900Rを。

今回は、知り合い間での売買なので、トラブルも後腐れも諸問題も起きなかったのだけども
これがヤフオクなり、何かしらの手段での知らない人相手に売買すると成ると、少々の問題が起きかねない、そんなバイクだったのだ。

バイクは上記した通りGPZ900R A3。
フロント16インチにAVDS(アンチノーズダイブ)が着いて、方押し1ポッドキャリパーと言うアグレッシブなブレーキの付いた世代のGPZ900R。
リヤに130/80-18のバイアスタイヤを履いてた世代のGPZ900R。
古臭いポンコツバイク。

を、フロントフォークとスイングアームを入れ替え、リンケージ周りも何かゴソゴソして
マグホイールを履いてエンジンをOH済みなのと入れ替えてFCRとチタンサイクロンが着いてたりする。
カムもロッカーアームも交換済みなので、カムかじりも無縁なナイスなエンジン。
錆びたタンクもうす汚い外装も買い換えシートも張り替えた、とても豪華な盆栽だ。

もはや元の名残はフレームと書類くらいしかない。
もう誰もポンコツなんて言わせない。

ここで問題が一つ。
果たして、このニンジャの年式は?そして走行距離は何と表現したらイイのだろうか?
って事。

書類とフレームはA3
エンジンは何だろう?
私がやった訳じゃ無いので良く解らないけど、有名内燃機屋にボーリング/ホーニングして貰って新品ピストン入れて、カムやロッカーアームも新品を入れたエンジン。
腰下はクラッチ含めて特に触ってないと言えども、コンディションはかなり良好なエンジンだ。
それに、新しい年式のフォークを入れて、どこぞかのスイングアームを入れて、同じく新品のマグホイールまで入れたのだから
これを走行距離6万キロのA3と表現されたら、ちょっと待ってよお客さんって言いたく成る。
そこらのポンコツと一緒にするんじゃないわよ!
って言いたくも成る。
びた一文、ネジ一本すら触ってない私が言うのも大きなお世話なのだろうけども。

幸いにして今回はお知り合いの方同士の売買。
売買と言うか、予算コレくらいで気の利いた盆栽作ってくれ!
って話がそもそもだったりする。
だから走行距離がどうだとか、年式がどうしたとかってトラブルは起きないのだけども
これが知らん人同士の個人売買なら、ちょっとしたトラブルが起きるんじゃ無いかなぁ
って、思ってみたり、特に思ってみなかったりと。

バイクの走行距離は、車検証に記載された走行距離が最下限だ。
前回の車検時、40000kmで記載されたバイクは、幾ら新品のエンジンと足を入れた所で走行距離に記載変更されることは無い。
一切乗らなくても40000kmより若返る事なんて無い。
仮にフレームまで新品にしたとしても、前のフレームナンバーで打刻したら全部新品でも走行距離40000km以上の中古車となるのだ。
そこまでするモノ好きな人が居るかどうかは知らないけど。

『よし、新品エンジン入れたんだったらおじさんが15000kmに変更してあげるよ』

なんて事は起こらない。
陸運のおじさんは比較的優しい人が多いけど、残念ながらそんなサービスはしてくれない。
残念ながら時は戻らないのだよ。
どれだけ手を入れても若返ったりしないのだよ。
ああ、本当に嫌な話だ。

だから、走行距離6万キロの中古のポンコツニンジャのエンジンと足を刷新したところで、走行距離6万キロの中古のニンジャで有る事に違いは無いのだ。
ちょっと一言言いたく成るけど、それが現実だ。
残念ながら、覆しようの無い世知辛い現実なのだ。
残念ながら時は戻らないのだよ。
どれだけ手を入れても若返ったりしないのだよ。
川のように、ただ一方に流れていくだけなのだよ。
ポロロッカみたいに逆流なんかしちゃくれないのだよ。

ああ、重ね重ね本当に嫌な話だ。
ああヤダヤダ。