侵食が止まらない-1

 

16歳、高校一年生の頃。
当時、ほんの一時バイク屋でバイトをしていた事が有る。
モトクロスやってた頃に仲良くして貰ってたお店。
バイトと言ってもバイト代は貰ってない。
CBR250R(88or89年型)を貰っただけで。

バイト代の代りにバイク貰えるなんて結構な話じゃ無いか、って思うかもしれないが、このCBRはご存知な方はご存知なアレだ。
元はSP250Fのレースに使ってた、店長が趣味でオーバーホールしてたけど途中で飽きて箱に適当に放り込んでたアレ。
ミッションまで丁寧にバラバラに分解されたアレ。
CBRを貰ったと言うか、CBRの部品を貰ったと言うか。
そんなバイク。
ってか部品。

今ならどれくらいでエンジン組めるだろう?
この所、エンジンなんて一切触ってないので何とも言えないけれど、当時はそりゃもう非常に苦労したのを良く覚えている。
なんせまだ2スト単気筒のYZ80、それも腰上しか知らなかった身。
4ストの構造は本で見て知ってはいたけど、実物見るのなんて初めてなのでそりゃもうえらい苦労したのを覚えている。
ミッションなんてサッパリ解らない。

しかも直4。
謎のカムギアトレイン。
16歳の女子高生にはちと手に余るエンジンだ。
こんなのサッパリ解らない。

 

ともかく、店の手伝い...掃除したり常連客のおじさんの雑談相手したり、なんて事しかしてなかったけど、ともかく店の雑用をしながらマニュアル片手にどうにかこうにかエンジンを組み立てたCBR250R。
それが私の公道第一号バイクと成ったのだ。

いやぁ苦労した。
エンジン組むのもそうだけど、カウルが付かなくて本当に苦労した。

その当時、私が主に使ってたのはKTCとAIGOだったかの国産工具。
これらはモトクロスを始めた中学生時代、近所の金物屋で買った工具。
記念すべきラチェット第一号がそのKTCだ。

お小遣い握り締めて金物屋にラチェットレンチを買いに行く女子中学生もそうそう居ないだろう。
同級生には多分一人も居なかったと思うな。
その金物屋のおじさんに取っても初めての経験だったみたい。

初めて行った日はお父さんのおつかいと思われてたから。
そりゃそうだ。
ラチェットレンチ買いに来る女子中学生なんて滅多に居ないからね。

いや、実はモトクロスやってまして、工具が居るんですよ。
金は無いけど工具は色々居るんですよ。
金は無いけど工具は色々居るんですよ。
金は無いけど工具は色々居るんですよ。
金は無いけど。

なんて話をしてたら、油紙に包まれた20年程眠ってたかのようなレンチセットを貰ったり、エクステンションとかプラグソケットとか色々おまけしてくれたりして、この金物屋のおじさんが私の当時のバイクライフを下支えしてくれてた、と言って過言ではなかったろうと思う。
おじさん、ありがとう。
工具が揃ったらそれっきりに成って本当にごめんなさい。
正直スマンかったと思ってる。

それにしても油紙ってのが衝撃的だった事を良く覚えている。
あんなの、刑事ドラマで犯人が拳銃持ってるシーンでしか見た事無かったからね。

ちなみに、その当時買ったKTCのラチェットは現在もまだ持ってたりする。

1221ktc

1度壊れたかと思ったのだけど、バイスに挟んでカリカリ方向に回したらまた普通に使えるように成ったので、実は壊れてなかったみたい。
使う事は無いだろうけど。
ちなみにビスが空回りするのですでに分解は不可能。
今時リペアキットも手に入らないので、分解した所でどうにも成らないんだけど。

長年使い込んだので、何処もかしこもその筋のベテランのごとくかなりユルユルには成ってるけど、あんなの民間人の使用頻度じゃ滅多に壊れないもんだ。
強トルクでは使わないラチェットレンチは特に。
全体重掛けてクラッチセンターの大きなナットを緩めたりなんかしたら壊れる可能性は高いけれど、そんな使い方したら買ったその日に壊れる可能性は高いけど、通常の真っ当な使用ではほぼ壊れる事は無い。
スピンナハンドルは首がモゲる事は有るけれど。

昔のKTCは首が弱かったんだよ↓

1221ktc2

昔のこのタイプの関節は首が弱い。
今はスナップオンなんかと同デザインに成ったので、そうそう首がモゲる事は無い、と思う。
もっとも、3/8Dr.と1/2Dr.のスピンナを適切に使い分けてたら、この旧タイプでもそうそう首ちょんぱする事は無いんだろうけどね。
工具破壊は、破壊された工具よりも破壊した使用者に非が有る場合が多いってこった。
工具を壊して怒ってる人は、素直にごめんなさいしておこう。

他に、ソケットは何度か、メガネレンチも何度か廃棄した事は有るけれど、刃物やインパクトドライバービットなんかの消耗品を除いて、実際には工具なんて殆ど寿命を迎えたなんて事は無い。
歴代のモトクロッサーに、FZR1000の5バルブエンジンを組みなおしてFZ750に積んだり、特に用事は無いけどCBR1000RRのエンジン分解したり、ゼファーを分解したり、R1を分解したり、ガンマのエンジンは10機程組んだり、セローは良く覚えてない。
って位に結構な頻度では使ってはいるけど、所詮は民間人の使用頻度。
メガネレンチが次々とズルズルに成る、なんて事はほぼ無い。
余程の錆びの塊みたいなレストアをメインとしてない限りは、工具がズルズルに成るなんてそうそう無いと思うな。
少なくとも私の使用頻度と使用状況において、工具が寿命を迎えるなんて殆ど無い。
適正な工具を適切に使ってる限りにおいては。
適正な工具を適切に使ってる限りにおいてはね。

ただ、プロの場合は話はちょっと違ってくる。
我等の使う工具と、プロが使う工具とでは事情は少々違ってくる訳だ。

と言う話は次回へ続く。

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