ある、KISS魔法少女は、邪念に満ちた視線を私へと投げつけた(再)

とある国道の交差点。
信号待ちをしてる時の事。

ふと何となく横を見ると、ある、KISS魔法少女の姿が。
ん?
KISS魔法少女??
否、違う。
歩きスマホ少女だ。

中学生くらいの少女。
何を夢中に見てるのか知らないけど、ともかく熱心に歩きながらスマホを見てる少女。
恋に恋する年頃の、歩きスマホ少女。
略して魔法少女。

ちなみに進行方向は私と同じ。
私も魔法少女も進行方向は同じ。
もうちょっと書いてみれば、進行方向交差点の信号は赤だ。
私が止まってんだからそりゃ赤だ。

つまり、交差点を直交する道は青って事。
実際、車はビュンビュン走ってる。

Q.赤信号は止まれであり、青信号は進めである

良くありそうな免許の試験問題。

答えは×だ。

赤は止まれだが青は進めでは無い。
あくまで進んで良いだけの事なので、目の前に危険が有れば、迅速に止まらねば成らない。
だから魔法少女が赤信号を無視して飛び出して来ても、ドライバーは安全に停止する義務を持つ。

とは言え、とは言え、それは余りに不憫な話じゃ無いかとは思う。
普通に幹線道路走ってて、大きな信号を信号無視して歩いて来る人が居るとは想像してないもんね。
見通しの悪い住宅街ならともかく、幹線道路を何時でも止まれる最徐行って訳には行かない。

理屈の上では、ドライバーは常に危険を予見して、何時でも止まれるように体勢を整えておくのが正しいのはごもっともだ。
それはごもっともだけど、現実的には難しい。
制限速度50km/hやそこらの幹線道路を、何時如何なる時でも止まれるように走るのは難しい。

だから現実的には、赤信号なら誰も飛び出して来ないだろうと、教習所ではダメヨと言われる『だろう運転』をせざるを得ない。
幹線道路なら、赤信号で誰も交差点に入ってこない事を大前提とした『だろう運転』を。
入ってきたら、運が悪けりゃ轢いてしまう事は避けれないにせよ。
そんなアホを轢いてしまったドライバーが不憫で成らないけど。
かと言って時速5kmで走る訳にも行かないしね。

目の前の信号は赤。
だが、魔法少女はスマートフォンのディスプレイに夢中。
前を微塵も見ること無く、そして歩みを緩める気配は無い。
未だ目の前の信号は赤。

気付くかな?
どうかな?
気付くよね?
そりゃどうだろう?

だが、声を掛けた所で届くとは思えない。
スマホどころか、イヤホンまでしてるんだから、声掛けた所で魔法少女には届かない。
ダメ、私じゃ届かないの。
テレパシーが使えない事が悔やまれて成らない。

弛緩。
と言う言葉がぴったりと似合う位に、弛緩しまくって油断しまくってる無防備な状態。
今、この油断しきってる状態ならば、背後から勢い付けてイナズマレッグラリアットで倒せそうだ。
あれって、普通に蹴った方が効くんじゃないの?
と噂されるイナズマレッグラリアットですら十分倒せるだろう。
こんな緩み切って周りを微塵も警戒してない、乳の発育が良いだけのガキなんぞ一撃だ。
だが、見ず知らずの魔法少女を意味も無く倒した所でやっぱり意味は無い。
全然無いよ。
何の意味も無い。

彼女の目の前の信号はいまだ赤。
車がビュンビュコ走る幹線道路の信号は赤。
だが、そんなの一瞥もせずに、魔法少女はスマホに魔法を掛けられたかのように、ディスプレイを凝視しながらタラタラタラタラと、スローな歩みを止める事をしない。
タラタラタラタラと。

だからクラクションを鳴らしてみた。
パパパ!!!っと。

クラクションを鳴らして良い場合は

①左右の見通しのきかない交差点
②見通しのきかない道路の曲がり角、又は見通しのきかない上り坂の頂上で道路標識等により指定された場所
③山地部の道路その他曲折が多い道路について道路標識等で指定された区間における①②に該当する場合
④危険を防止するためやむを得ないとき

だそうだ。

ちなみに私は、車で鳴らした経験って殆ど無い。
バイクなら、車検前のテストと車検のライン前で鳴らすけど、それ以外は無い。
ってか、普通は無い。

この場合、上記の1~4のどれにも当てはまらないので、私に非が有ると考えても差し支え無いだろう。
見通しは良いし、警笛鳴らせの標識も無いし、私には何の危険も迫ってないし。
魔法少女が目の前で踏み殺されたら食事が喉を通らない恐れは有るけど、直接の危険は特に無い。

ただ、前途有る若者。
幾ら乳の発育優先で脳に栄養が回ってなさそうなガキでも、前途有る若者で有る事に違いは無い。
トラックがバンバン走ってる交差点に突っ込もうとしてるのを黙って見てるのは、やはり人としては考え物だろう。

次からは気をつけなさい。
と、Yahooお説教部屋に入り浸ってるお説教職人のごとく、血まみれの女子中学生を偉そうに見下しながら説教してやるのも悪く無いけど、肉片と化してたらお説教も届かない。
肉片には、全然何も届かないよ。
ラインもWhatsAppも繋がらないよ。

と言う訳で鳴らしてみたんだよ。
パパパ!!!って。

あ、私の車のクラクションってこんな音するんだ。
と、再発見した私は、ハ!!っと気付いて車道ギリギリで止まった魔法少女の無事な姿に、ほっと胸を撫で下ろした。

すると魔法少女。
何が気に入らなかったのか、こっちを凄い顔して睨みつけてくるの。
急にクラクション鳴らされた事にカチンと来たのかどうか知らないけど、何か凄く睨みつけてくるの。
多分、今まさに踏み潰されそうに成った事なんて全然思考には無いんだろうと思う。
ただただ、横の車にいきなりクラクション鳴らされた事に腹たっただけで。
まぁ、中学2年生くらいの頃って、私立女子大学1年生の次に馬鹿な人種だから、知恵が回らないのも仕方無いっちゃ仕方無いんだけど。
獣のように衝動的に感情を露にするのも仕方無いんだけどさ。

ともかく凄い顔して睨みつけてくるの。
ファミレスに呼び出されてどこぞの宗教の勧誘を受けた時の私はこんな顔してたんだろうなぁって、昔の事を思い出される位に凄い睨みつけてくるの。
もっとも、私に勧誘を断られた上に、ちょっとだけ何か言われた勧誘人の方も、サラダバーのブロッコリーを今にも握り潰しそうな顔しながら凄い顔してたけど。
憤怒相って言葉がぴったり来るような凄い顔してたけど。

宗教に浸ってる人間がそんなに発狂しなくてもイイのにね。
ちょっと何か言われただけでそんなに怒らなくてもね。
寛容さが足りないね。
修行が足りないね。
まだまだだね。

悪かったな、魔法少女よ。
そりゃ、機嫌よくスマホ見ながら歩いてる時にクラクション鳴らされたら驚くしカチンとも来るわな。
悪かった。
次からはフライングクロスチョップで沈めてやろうと思うわ。
と、ガキの癖に乳ばっかり育ちやがってと、ブツブツ言いながら私は車を走らせた。
何か理不尽にプンスカ怒ってる魔法少女の横を、車を走らせた。

でももう魔法少女には二度と出会いたくないわ。
と思いつつスーパーに寄れば、前から満タンの買い物カートを押しながら脇目も振らずに爆走してくる、あるKISS魔法おばさんの姿がそこに。

嗚呼…..どいつもこいつもどいつもこいつも
我が右足の荒ぶるイナズマの封印を解きそうな、そんな予感の、ある夏の出来事。

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