嵐の中のクリス・フルーム

 

Best of Christopher Froome

現在の自転車ロードレース界において、総合系最強の選手がこの人。
最強の絶対王者クリス・フルーム。
現在、人生最大の大きな嵐の真っ只中に居る。

ちなみに総合系とは、3大ツール(フランス、イタリア、スペイン)を代表としたステージレースにおいて総合優勝を狙う選手達の事。
総合優勝ってみんな狙ってんじゃ無いの?
って思う人も居るかも知れないが、100人以上も参加するこの自転車レースにおいて、総合優勝を狙うのは限られた一部の選手だけだったりする。
最初から総合優勝は一切考えない選手が圧倒的に多い。
中には、総合でそこそこ上位に着けてたとしても、戦略上わざとゆっくり走ってあえて総合順位を落とす選手や、まだ1mmも本番を走ってない開催前に途中リタイヤを半ば公言してる選手も居る始末。

それは、チームには各選手それぞれに役割がある為。
総合優勝を狙う選手(主にエースライダー)も居れば、特定のステージでの優勝を、或いはポイント賞や山岳賞を狙う選手、それらをサポートする為に走る選手。
場合によっては脱落するのは解っておきながら、テレビに写る為だけに集団から抜け出して独走する選手や、他のレースの調整の為にサイクリングしにくるだけの選手も居たりする。

と、役割が分かれる為、みんなが総合優勝を狙ってる訳では無い。
チーム丸ごと誰も総合優勝なんて狙ってない、なんて場合も有る。
一体何しに来たんだろうって思うけど、それがそのチームの戦略なんだよ。

その点がモータースポーツや陸上競技、水泳やヨットやこの世のあらゆるレースの中でも、非常に特殊な点だと言える。
10人以下だものね、総合優勝狙って頑張って走ってるのって。
途中からは3人くらいに絞られたりするくらいに極一部。
それとて、総合優勝を狙って毎日頑張って走ってる訳じゃ無い、ってのもまた自転車レースの分かり難い所だったりする。
もっとも、山岳路を含む100~200kmの距離を毎日毎日極限までシャカリキに走れってのは無理な話なんだけどね。

 

ともかく、そんなフルームのドーピングが発覚した、とのニュースが流れたのは3日程前の事。

ブエルタのアンチ・ドーピング検査でフルームが「違反が疑われる分析報告」を通知された
2017年9月7日のブエルタ・ア・エスパーニャ第18ステージ終了後に採取されたクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)の尿サンプルから基準値を超えるサルブタモールが検出された。チームスカイとフルームは治療目的で、規定内の摂取だったと説明している。

この辺を読んで頂けたら解るのでわざわざコピペはしないけれど、このフルームって人は欧米、特にフランスやイタリアのメディアや客からは常に目の仇にされてる選手だったりするのだ。
出身だったり国籍だったりチームだったり単純に強すぎたり、或いは総合優勝だけを露骨に狙う戦略が下品だったり...
等とあれこれ理由は着けられつつ、一部のメディアからは親の仇かの勢いで敵視されるフルーム。
イタリアGPでのマルク・マルケスの比では無い。
徹底的にメタクソに叩かれるのが常。

マルケスへのブーイングなんて生易しいもんだよ。
紳士のスポーツ、サイクルロードレース絶対王者への激しい風当たりに比べりゃまだMotoGPの観客は随分マシ。

こればかりはランダもニエベもサポートし切れない。
チームが変わっても何故かフルームのアシストしてる、心の友リッチーさんとてフルームの風除けには成らない。
王者はこの爆風を一人で浴び続ける。
常人ならとっくに廃人と化してるレベルの、肉体的にも精神的にも尋常じゃ無いストレスを前に、鋼の肉体と精神を持つ流石のフルームとてちょっとくらい生え際がアレするのもアレな話だ。
ともかく多くの人間から敵視されてきた人なので、過去には常にドーピングしてると噂を流され、時にはホイールにモーター仕込んでるとか言われ、さらにチームのPCがハッキングされてフルームのデータを流出させられたり、なんて事も有る。

こんな事も有ったりして。
http://www.afpbb.com/articles/-/3054901

だから多くの人は、この第一報を聞いた時は、毎度お馴染みのフランスかイタリアから飛んできた嫌がらせだろうと思ったかも知れない。
私もそう思ったので特に気にせずスルーしてたのだけど、でもどうやら今回ばかりは....
どうだろう?
まだ何とも言えない所。

ただ言えるのは、一部の欧米メディアはとても嬉しそうだって事。
米軍機が事故を起こした時の何処かの新聞のように。

プロロードレーサーとして始めて優勝したのはツアー・オブ・ジャパン、つまり日本で開催されたレースだったりするフルーム。
当時のチームはコニカ・ミノルタ。
だからどうしたって話なんだけど。

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ともかく、日本とも馴染みは深く、恒例の埼玉にも毎年コスプレさせられたりとえらい扱いされながらも楽しそうに日本に来てくれる人なので、この逆風を跳ね除けて何食わぬ顔して夏のフランスに出てくる事を願いたいなと。

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