前からドン!に気をつけよう-2

ヒールアンドトゥを街中で使う機会。
それは幹線道路から左折する場合。

 

日本の幹線道路は一部の例外を除いて概ね50km/h程度が制限速度だろうと思う。
シフトは4速、場合によっては5速。
私の乗る機会の有る唯一のMT車で有る中古のインプレッサの場合、5速で走れるなら極力5速で走ってる。
残念ながら6速は付いてない。

前にも書いた事は有るけれど、私がタマに乗るそのインプレッサは、元が非常に行儀の悪い改造が成されたチンピラ改造車だった。
知性と車高がリンクしてる車。
IQは8くらい。

測るまでも無い車検非対応マフラーが付いて、やたらめったら硬い足を持った車だった。
スポーティー、なんて次元で無くてただただやたらと硬いだけ。
硬けりゃイイってもんじゃ無いんだよ、と世の男性諸氏には言っておきたい気分だ。

そんな非常にお行儀が悪い地雷を保障無し現状渡しで買ってきたのは随分前の事。
中古のジェベル200(ジャンク)くらいの値段で。
二柱リフトだなんて、そこらの民間人は持ち合わせてない設備を持つ人の助けを借りて、足をまともな奴に交換してマフラーをノーマルに戻して、と、出来る限りの更正を行った。
でも一つ手が着けれなかったのは、中途半端に剥がされたフロアアンダーコート。

ロールケージを入れようとしてたのか、それとも軽量化(笑)なのか。
何が何だか良く解らないけれど、中途半端に剥がされたアンダーコートはどうにも成らないので手は着けてない。

それが原因なのか、それとも元々そうなのか。
由緒正しく何処に出しても恥ずかしく無い真っ当なインプレッサに乗った事無いので正しい事は解らないのだけど、まぁとかく煩い車なんだよ。
ノーマルマフラーなのに、車内に響くバーバー煩いエキゾーストノート。
だから私が乗る時は出来るだけ高めのギアで回転落として走ってる。
ノーマルマフラーなので外に居る人は静か、ってか普通だけど、乗ってる人は結構やかましい。

おい、もっと回してくれよ。
オイラをブン回してくれよ。
とボンネットに寝転がってるボクサーターボはそう言いたげだけど回してやらない。
うるさいから。

 

で、話は戻ってヒールアンドトゥー。
上記したように使うのは幹線道路から左折する際。

幹線道度を流れる速度は概ね50km/h。
左折地点が近づいたらブレーキは踏まずに回転合わせだけしてシフトダウン。
左にウインカーを出してブレーキで減速。
ブレーキ踏みながらさらにもう一段シフトダウン。
ヒールアンドトゥー使うのはこの時。

シフトダウンしてからテレテレとした速度で左折。
歩行者が居たらクラッチ踏んで停止して一速に。
歩行者が居なければスロットルを踏んで加速。

まぁ左折する程度の速度なら、クラッチ踏んで速度と回転を落としてから単にシフトダウンしてやっても、或いは左折し終えてからシフトダウンしても何ら問題は無いんだろうけど、私がミニに乗ってた頃から、否、16歳でCBR250Rに乗り始めた頃からこんな乗り方してる。
シフトダウンはコーナーに入る前に、減速し切る前に終えておけ、ってのが刷り込まれてるみたいだから。
ってかそれが普通だろうけど。

 

基本的なやり方はバイクも車も一緒。
アクセルを戻しブレーキで減速しながら、クラッチ切った瞬間にシフトダウンし、その瞬間にスロットルをちょい開けして再びクラッチを繋ぐ。
それを、宇宙刑事が蒸着するくらいの一瞬の間に行う。
最近はシフトダウン側も制御してくれる、ペダル踏むだけでスムーズにシフトダウンしてくれる賢いバイクも有るけれど、まぁ基本的にはこんなお作法を使う。
これが一般的な減速時のシフトダウン。

ただ、バイクと違って2本の足でクラッチとブレーキとスロットルを操作するのが自動車。
人間はそんなに器用に成れないんだよとアムロも言ってたように、手で出来る事を足でやるのは中々難しい。
さらにシフトは一般的には慣れなきゃ直感的に解り難いHパターン。
安全な所でしっかり練習しないと意外と難しい。

ミニに乗ってた時は苦労したもんだ。
バスシフトと呼ばれる程にすっごいストロークが長く、剛性も低いから何処に入ってるか解り難いシフトと、小さな小さなペダルにえらく苦労した。
将棋の駒って程では無いものの、あの小さいペダルに。
ペダルのカバーには色々こだわったもんだ。

 

ともかく慣れないと意外と難しいヒールアンドトゥー。
だから、練習は前後に車の居ない直線で行うのが望ましい。

ってのも、上に書いたように減速中で有りながらスロットルを踏むのがお作法。
アクセルを踏んでも、通常はそのタイミングではクラッチ切ってるので回転が上がるだけなんだけど、もしタイミングがズレて、コーナー入り口の減速中にクラッチが繋がってる状態でアクセルペダルを踏んじゃったら目も当てれない。
コーナー入り口で、タイミングが狂ってブレーキとクラッチペダルから足離した状態でアクセル踏んだらえらい事に成る。
気合入れた表六甲の下りでそんな事したらもう大変。
神戸大学方面へ向けて大ジャンプしかねない大惨事だ。

ブレーキで減速しながら、クラッチ切った瞬間に左手でシフトダウンし、その瞬間にスロットルをちょい開けして再びクラッチを繋ぎながら右手でハンドル操作も行うのはかなり敷居が高い。
皿回ししながら綱渡りするくらいの複合的なスキルが求められる。

だから慣れないうちは直線で、そして失敗しても誰にも迷惑掛けない所で練習するのが望ましい。
くれぐれもいきなり峠の下りなんかで練習しないように注意しよう。
ガードレールを突き抜いて空飛ばないように注意しよう。
交差点で曲がりきれずに中央分離帯へ前からドン!しないように注意しよう。

そんな事を、先日通りかかった交差点でふと思った。
崩壊した中央分離帯を見ながらそう思った。
ヒールアンドトゥーを失敗したのか、前からドン!しちゃったのかどうかは知らないけどね。

 

CAR

Posted by tommy