髪の毛一本で人生は変わる-前編

現在の狙撃の記録は約3500mだそうで。
3500mと言われてもピンと来ないかも知れないけれど、例えば私の住む兵庫県ならば本州と淡路島の間の明石海峡。
一番狭い所で3.6kmほどなので、おおよそそれに近い距離を当てた事に成る。
凄いね。
肉眼ではビルくらいしか見えないような距離で人間に当てるんだから、そこまで飛ばせる弾も凄いけれど、当てれる人も尋常じゃない。

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3.6km先を狙撃すると成ると、手元のほんの小さな、コンマ数ミリ程度の差が、最終的には大きな差と成ってしまう。
手元ではたかだか髪の毛一本程度の差でも、スパンが長く成れば成る程に随分と大きな差と成ってしまう。
これは何においても同じ事。
その程度のちょっとした差が、後に大きな差と成って表れてしまう事も珍しくは無い。
流石に本当に髪の毛が一本多いか少ないかで人生が変わる事は無いにしても。
せいぜいオバQの歌が微妙に変わる程度の事だからさ。

例えば1日2時間ゲームしてる人は、1時間30分に短縮してその30分で数学や英語を勉強してたら、1年間で150時間以上もの勉強時間の差と成って表れる。
150時間余分に勉強したからと点数が上がるかどうかは解らないけれども、ともかくたかだか毎日30分でも1年経ったら結構な差と成るんだよって話だ。
そんな事、中学生の頃に理解しておきたかったな、と思うばかりだよ。

 

ほんのちょっとした事で、物語も、運命も、歴史も、何もかもが大きく変わってしまう、事が有る。
浅野長矩が松の廊下でブチ切れ無ければその後の赤穂浪士の物語が作られる事は無かっただろうし、ミネバ・ザビが親父の血を色濃く引いてたらバナージ君とリディ少尉さんの人生は幾らか違った物と成ってた事だろう。
ミネバが親父の血を引く、ってのは小さな事かどうかはアレとして。
個人的にはガルマの血を引いてんじゃ無いかと思うんだけどね。

 

友人の一人が結婚した。
ここをご覧の皆様からしたらどうでも良い話なんだけども、彼を良く知っている私としてはとても喜ばしい出来事。
良かったねと、ちょっと目頭が熱く成るのを感じてしまう程に。

爺さんがおじさんに殺されて、そのおじさんはおばさんに殺されて、そのおばさんは旧知の変な仮面付けた赤いおじさんに殺されて、親父はビグ・ザムごと天パの人に殺されて、な具合の激動の人生を歩んできた訳でも無いのだが、それでもリストラからの転職と言う、ちょっとしんどい目に遭ったのはその人に取っての激動期と言える。
パナソニックだってANAだって大規模なリストラは行われるのだから、マクロ的にはリストラなんて何処にでも良くある小さな出来事の一つでは有ろうけれど、それでもその人に取ってはとても大きな人生の転換点だろう。

彼が転職先に選んだのは、主にセンサーを作ったり超能力者を養成したりしてる大阪に有る大手優良企業、キーエンス。
製品自体はオムロンやオプテクスエフェーとの劇的な違いを個別に説明するのは中々に困難だけど、営業の超能力に関しては遥かに高い次元にあるのは確かだろう。
たまに、頭の中をスキャンしてるんじゃないかって人も居るものね。
もしかしたら本当に顧客の頭の中をスキャンする装置を開発してるのかも知れない。

ともあれ、そんな超能力少年おじさんへの道を突き進もうと考えた彼は、とりあえずどんなもんかと車で本社を見に行く事にしてみた。
別にいきなり会社訪問して面接してくれと無茶な事を言いに行った訳では無いのだけど。
そんなお金が尽きたバックパッカーみたいな事言われたら、流石の超能力養成所の人たちも驚くわ。

 

後編へ続く

 

CAR

Posted by tommy