サウザーとサウザーが出合ったら

 

人はお互いに半歩ずつ退けばトラブルは起こらない。

私は、と言うか国籍問わず人類の多くはそう考えてるだろうと思う。
人類だけで無く、猪だろうと渡り鳥からカブトムシまで、そんな生き方を選択している。
獣や昆虫だからと、四六時中喧嘩しまくってる訳では無いのだから。
皆様ちょっとずつ退いて、無用なトラブルは起こさないように生きている。

勿論私もそうだし、私の周囲の人も、そして電車に乗っても街を歩いても大体は皆様そんな生き方をしている。
お互い半歩ずつ退いた理性的な生き方をしている。
互いにちょっとずつ退いてトラブルは起こさないように生きている。

だが、決して退かない人が居るのもまた確かな事。

わざとぶつかってくる嫌がらせが趣味な人とか、ぶつかる事を生きる糧としてる当たり屋とか、自分のテリトリーを死守する鮎みたいな人とか、何も考えてない血の巡りの悪い人とか、まぁ色々とパターンは有るけれど、プライドに掛けて決して退かない人ってのも居る。
退いたら負けって感じで。
聖帝のプライドに賭けて退いたら負けって感じで。

横綱とかデモリション・ダービーの人ならそれが大いに推奨される。
互いに正面から突っ込む事が大いに推奨される。
さらりと身をかわしちゃブーイングが起こるだろう。

でも、多くの人と共に暮らす社会でその生き方は望ましくは無い。
無人島で一人で住んでるなら、行く手を遮る椰子の木を薙ぎ払いながら進んで頂いて結構なのだが、そうでは無いならやはりお互いちょっとずつ退いた生き方を心がけたい。

退かない生き方って楽だとは思う。
確かにその生き方は楽だとは思うな。
特に見ただけでモーゼのように周囲が割れていくような危険な外見の人ならなお更に生きてて楽だとは思う。
ラッシュ時の電車でも、混み合う都会の交差点でも、周囲は皆避けてくれるのだから。
マッドマックスの敵みたいな格好してたらみんな避けてくれるからきっと楽だろう。

もっとも、イカれた外見してるとメリットも幾つか有るけれどデメリットもまた多い。
その辺を計算すると同時に、デメリットを受け入れる心構えもまた必要だろう。
マッドマックスの敵みたいな格好で周囲を威嚇しながら、外見で人を判断するな!と勝手な事は言わないように注意頂きたい。
そら勝手な言い草ですわ。

1222michi

 

こんな道を走っていた。
ってか、ここを走っていた。

これは兵庫県の武庫川沿いの土手の上の道。
まぁ良く有る、そう広く無いセンターラインがイエローの道。
日本中に沢山有るかと思う。

この道を私はランドクルーザーで走っていた。
勿論私の車では無い。
こんな車、我が家の車庫にはパッツンパッツン。
す、すごく大きいです。

見ての通り道路の幅はそんなに広く無い。
ランクルで走ったらちょっとドキドキするレベル。

この道路幅では左をバイクですり抜けするのはちょっと難しい。
従って、時折現れる行儀の悪いバイクはイエローのセンターライン上をすり抜けていく。

黄色の実線は『追い越しの為のはみだし禁止』を意味する。

つまり、追い越しの為に黄色の線をはみ出しちゃダメな訳で、はみ出さないで追い越す分には問題は無い。
四輪車は物理的に不可能だけど、二輪車同士ならそれも可能だろう。

問題は線上はOKなのかNGなのかって事。
イエローラインをはみ出さずに、ライン上で追い越したらOKなのかい?って事。
...どうなんだろうね。
それについてはまた機会が有れば。

 

この日は、私の向かう北向きも、そして対向する南行きもそこそこの渋滞。
大した渋滞では無いけれど、ちょっと動いてちょっと止まって、って感じの、リッターバイクなら左手の握力を削り取られる展開。
流れたり滞ったりって具合。

流れが滞ったタイミングで、前方からバイクが一台やって来た。
コッチ車線もアッチ車線も渋滞してるのにバイクが一台やって来た。
イエローラインの上を走ってバイクに乗った少年がやって来た。
原チャリに乗った少年がやって来た。

とその時、右側ミラーにキラリと光るライトが目に入った。
それは背後から迫り来るバイク。
今度は背後より原チャリに乗った少年がやって来た。
イエローラインの上を走って原チャリに乗った少年がやって来た。

前から後ろから原チャリに乗った少年。
お互いがイエローライン上。
右も左も車が詰まってるので前にしか進めない状態。
黄線上のサウザー。

もはや前にしか進めない。
もはや何処にも退けやしない。

私の願いとしては、私の目の前で二人のサウザーがエンカウントしない事。
ただそれだけ。
ただでさえほぼ車線をパンパンに使ってるランクル。
ボディビルダーのTシャツみたいにパッツンパッツンなランクル。
エブリィワゴンなら避けようも有るけれど、ランクルじゃちょっと無理。
ってかあんまり左に寄ったら土手から落ちてしまうわ。

だから願った。
お見合いは私の後ろでやってくれと。
サウザーとサウザーのお見合いは、サウザー両家のお見合いは私の後ろでやってくれないかと。
若い人同士にお任せするから後ろでやっててくれないかと。

幸いな事に、私の直前でのエンカウントは回避された。
一瞬、前から原チャリに乗った少年が早く私の横を通り過ぎた。

ああ、良かった良かった。
自賠責すら入ってるのかどうかも怪しい原チャリ少年サウザー。
ぶつけられなくて良かったわ。

Wサウザーのエンカウントを無事に回避出来た事にほっと胸を撫で下ろした。
背後から盛大に轟くクラクションの音を聞きながら、タイミング良く回避出来た事に胸を撫で下ろしたのだった。

数十秒後、何食わぬ顔して背後からイエローライン上を原チャリに乗った少年がすり抜けて行った。
ちょっとクラクションは鳴らされたみたいだけど、まぁ特に何事も無く切り抜けたんだろうね。
性懲りも無くイエローラインの上を走ってんだから。

人はお互いに半歩ずつ退けばトラブルは起こらない。

今回の二人のサウザーも、普段はちょっとずつ退いて生きてるかも知れない。
何処の誰か知らないのだから、普段はどう生きてるのなんか知らないけれど。

だが物理的に退くに退けない状況ってのも起こりえるので、最善策はそう成らないように事前に退いておく事なんだろ。
まぁつまり大人しく列に並んで待ってなさいってこった。
道は狭いんだから。

何はともかく、退くに退けない二人の原チャリ少年サウザーが目の前でバッティングしなくて良かったと思う。
ランクルで轢かなくて本当に良かったと思う。

ブログランキング・にほんブログ村へ  
blogrank

本日の小噺をお気に召して頂けましたらならば、↑の2つの小さなボタンをクリックして頂くと明日への希望に成ります。
本日の小噺がお気に召されないならば、叱咤激励の意味を込めて↑の2つの小さなボタンをクリックして頂くと明日への励みに成ります。
結局の所、要するにクリックしてってくれたらそれだけでとても幸せなのです。
どうか宜しゅうに。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする