一つの終焉と小さな希望のお知らせ
ちょい前にRGVΓに乗ってる人と話ししてた際に小耳に挟んだ話。
井上ボーリング、NSR以外のシリンダー再メッキ止めるってさ
って話し。
http://ibg.seesaa.net/
マジっすか?と思ったらマジだった。
日本の、特にバイク用エンジンのリビルドでは大変有名な井上ボーリング。
そこで請け負ってくれていたNSR以外のアルミシリンダーの再メッキが3月15日で出来なくなるよって事。
これはメッキ加工を行ってた工場が撤退するのが原因だとか。
アルミシリンダーの再メッキを請けている所は井上ボーリング以外にも有るのだけど、メッキ工場が直接受注してる場合以外は同じくスマンかったされる可能性も高い。
レーシングショップでも請けてくれる所は有るけれど、そこがニジカルメッキまでやってる訳では無いものね。
井上ボーリングと同じ所に発注してたら井上ボーリングと同じ結果に成るのも仕方ない。
別のメッキ工場に発注してるならば、そりゃ勿論話しは別だけど。
ちなみに、NSRは別のメッキ工場に発注してるので問題無いらしい。
流石にNSRは死守するさ。
他のバイクは....ん、まぁスマンかった。
だが、手は無い訳では無い。
井上ボーリングのアルミシリンダー再メッキは一つの終焉を迎えてしまったが、それでも2ストが生き残る希望が完全に潰えた訳では無い。
アルミシリンダーの内面を切削してアルミ製スリーブを入れると言う大手術を行えばシリンダーを再生する事は可能と成るのだ。
料金は、2ストエンジンの場合は1気筒辺りで\108,000。
RGVΓなら2気筒なのでx2、4ガン5ガンならx4のプライスなのは大変申し訳無い。
...432,00円っすか....スリーブだけで。
ただ、元々入ってた鋳鉄スリーブをアルミスリーブに入れ替える場合と、アルミシリンダーを切削してスリーブを入れる場合とでは話は随分変わってくるのでお値段も変わってくるかもね。
その辺は要確認って事で。
私は2ストのシリンダーにスリーブ入れる事は恐らく無いと思うので、答えを知りたい方は自分で確かめよう。
ともあれちょいお値段張ってしまうのは、2ストのシリンダーは掃/排気ポート、或いはさらに吸気ポートが空いてるエンジンも有るので、単に筒を突っ込めば終わり...って、まぁそんな簡単じゃないだろうけど、ともかく筒突っ込んで終わりっぽい4ストとは違ってあれこれ手間が掛かるって事だ。
吸気方式によっても違うが、2ストのシリンダースリーブはこんな感じにボコボコと穴が空いている。
掃気ポートと排気ポート、ピストンバルブなら吸気ポートも空いてるので穴だらけだ。
ちなみに↑のリプレイスシリンダースリーブでメジャーなLA LA SLEEVE製の鋳鉄シリンダースリーブは1気筒当たり$218.35。
全ての面において井上ボーリングのアルミスリーブの方が優れてるのだけど、1/4の値段で直ると考えたら中々に悩ましくも有ったりする。
まぁ金の事を考えてたら今時5ガンなんて乗れないのかも知れないけれど、シリンダースリーブ買っただけで済む事の無い5ガンだからこそ考えてしまうのかも知れない。
幾ら掛かるか解ったもんじゃ無いエンジンだからね。
まぁともかく、ガンマは我慢と誰かが言ってたように、このご時勢2ストに乗るには色んなモノを我慢しなきゃ成らないって事だ。
経済的にも、部品の少なさにも、白い煙に対する世間の白い視線も。
何かと我慢が必要だ。
でも何より、やっぱ回しすぎないように我慢するのが一番大事じゃないかな。
焼きついたら目も当てれないからあんまり回さないのが良さそうだよねと、そう思う。
と言う訳で、貴重な2ストにお乗りの方はあんまり回さないように我慢しよう。
回さずに走っても単にカブるだけの事。
カーボンが蓄積してもヘッド開けて掃除してやれば直るが、回しすぎて焼きついたら目も当てれないので要注意だ。
我慢しよう。
ここは一つぐっと我慢しよう。
涙を飲んで、ここはスロットルを我慢しよう。
明日も、明後日も、来年も再来年も走りたいならここはグっと我慢しよう。
今日よりも明日と種籾爺さんも言ってたのだからここは我慢しよう。
何もかもにヤケクソに成った人は......まぁお好きなように開けまくって頂いても結構なのだけれども。
ん、そりゃ仕方ないよね。
ヤケクソに成ったら、そりゃもう。