コタツの電気不安症

まだETCなんてのが無かった頃の頃。
ある日、何処かの高速道路を走ってると、一つの事が猛烈に頭を駆け巡った。

財布、持ってきたっけ?

って事。

以前にも何度か書いた事は有るけれど、今も当時も基本的に財布の収納箇所は右尻ポッケと決まっている。
基本的にはね。
尻の形が財布を受け入れるように進化してるからスッポリ収納できるから。
左ポッケでは受け付けないので、私の財布は右ポッケ。
基本的にはね。
基本的には、ってのは、そりゃ勿論あらゆる事に例外が有るから。

例えば長財布を使う場合。
例えば尻ポッケの着いてないパンツを履いてる時。
例えば特に理由も無く何となく。

まぁ理由はあれこれ有るけれど、基本的には尻の右ポッケに入れてるけれど、絶対何が何でも100%って訳では無い。
高速道路を走ってる時に、財布持ってきたっけ??とか思ったこの日も極稀に有る非右尻ポッケ日。
履いてた革パンにポケットが着いてなかったとかって理由だったと思う。
何となく。

実は私、一度気に成り出すと結構その不安が尽きないタイプだったりする。
コタツの電気とかアイロンのスイッチとか玄関の鍵とか。
火事を出したり、空き巣に入られたり、流し忘れたトイレによる異臭騒ぎを巻き起こした経験は幸いにも無いのだけど、一度気に成るとどうにも気に成ってしまう。

この前ちょっとした荷物を知り合い宅へと送った時もそう。
神戸の日本酒や漬物なんかと一緒に、三田で買った手作りジャムなんかを送ったのだけど、その時もまたコタツの電気不安症が顔を出した。
箱詰めして、テープで梱包して、上下指定のシールを貼る際にコタツの電気不安症が顔を出した。
あれ?どっちが上だったっけ??って。

液体の入った瓶を入れる為横長のダンボールを縦に使ったので、テープを止めたらどっちが上だったか解らなく成っちゃったんだね。
まぁ最初に解るように印を着けておくなり、後からなら色々と思う事はあれども、そんなん閉めちゃったんだから仕方ないじゃ無いか。
テープ貼っちゃったんだから。

まぁ多分こっちが上だろう。
きっとコッチが上だった筈だわ。

と、上下指定シールを勘で貼り付けるようなタイプでは無いので、さっき貼ったばかりのテープをカットして開封した。
全く、何やってんだかとブツブツ言いながら。

そんな感じで、何時もの位置に財布が無かった私は、高速道路上で頭をフル回転して記憶を探った。
何処に入れたっけ?
ってか、何処かに入れたっけ?
等と。
ETCが有る今ならまだしも、降りる時に現金払いな時代は財布が無きゃちょっと困っちゃう。

頭をフル回転させて、シートに積んだバッグや背中に背負ってるバックパックに入れたんだと記憶がよみがえったとしても、高速道路を走りながらそれを確認するのは困難。
流石に高速走りながら背中の鞄の中を探すのは私にはちょっと難しい。
中間圏から成層圏へ落ちてる最中にマニュアル読んでガンダムの股ぐらをゴソゴソ出来るニュータイプじゃないのだから。
認めたくは無いけれど、人はそんなに便利に成れないもんだよ。

時は流れてつい先日の事。
この日私は髪を切りに行っていた。
何時ものように、何時もの程度、高校生の頃から殆ど変わって無い何時もの髪形。
何の変哲も無い髪型。

これまた過去に何度か有ったのだが、髪切ってる最中に思う事が、頭を過ぎる事が有る。
それは勿論、本日のお話の流れ通りに財布の事。
宇宙の起源についてだとか、そんな急展開はしないよ。

何度か経験有るんだけど、髪を切られながら頭を過ぎる事が有る。
財布、持ってきたっけ??
って。

この日も、そんな事を考えていた。
オバQ状態で鏡の前に座ったまま、そんな事を考えていた。
毛が3本って訳でもないけどオバQ状態でそんな事を考えてた。
毛が3本なら髪なんて切らないよ。
そんな勿体無い事。

ともかくそんな事を考えてたのだ。
さっきコンビニでコーヒー買った際、財布を車の小物入れにポイって入れたまま忘れてるんじゃ無いか?
って。

見てくれのみに拘った私の車には便利な小物入れって殆ど無いのだけど、この日に乗ってたインプイレッサにはちゃんと小物入れが装備されてる。
その便利機能が仇と成ったか。
ク....

すみません、財布入ってるか確認したいのでそこの鞄取って下さい。

と、中々言えない。
オバQ形態の状態でそんな事は。
それが言えたら全て解決、コタツの電気不安症なんて吹き飛ぶんだけど、これが中々言い出せない。

まぁ大丈夫。
前もこんな事が有ったけど大丈夫だよ。
きっと。

私は、髪をカットする美容師の言葉に生返事しながらまぁきっと鞄の中に入ってるさ。
と、湧き上がるコタツの電気不安症を鎮めるのだった。
なんまんだぶなんまんだぶと、天狗を静める村のお婆ぁの心境で。

なお、その30分後。

すみません、財布を車に忘れたので取ってきます。

と、そんな無様な光景がレジ前で見られたかどうかは、皆様には知らなくても良い情報だよ。

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