バイクは冬に乗るものだ

人はわがままな生き物で、春に成れば花粉が憎くて夏が待ち遠しくなり、夏になれば冬が、そして寒い冬に成れば暑い夏が恋しくなる。
コタツに首まで潜りながら、早く暖かく成らないかと。
まぁ要するに、人ってのはわがままな生き物だって事。

 

ここをご覧の皆様はバイクに乗ってる方が多いと思う。
なんせバイクブログなのだから。
そりゃそうさ。

エアコンの効いた自動車とは異なり、気象状況に大きく影響を受けるのが我らバイク乗り。
21世紀も20年近く経とうとしてる未だ、バイクにエアコンは装備されてないのが実情だ。
ガラス張りの家に住み卵型の自動車に乗って銀色のピチピチの服着てる筈の21世紀で有るにも関わらず。

でも、グリップヒーターにシートヒーター、新聞配達っぽくないハンドルカバーに加え、高機能なウエアのお陰で冬のライディングは圧倒的に改善されてるのは確かな事では有る。
年々フィジカル面でもメンタル面でも衰退の一途を辿る私でも、真冬に未だにバイクに乗れるのはそれらのお陰と言えなくもない。
流石に雪がちらつく京都でも、真冬にジャケット一枚で用事もないのにバイクに乗ってたあの頃のテンションは生まれてくれやしないけれど。

 

バイクは夏に乗るものか、それとも冬に乗るものか。

夏の北海道が良いとか、秋口の箱根が良いとか、冬の沖縄が良いとか、それはまぁごもっともなんだけど、東京大阪名古屋などの、夏はえらく蒸し暑くて冬は積雪こそほぼない物のまぁまぁ寒い地域にお住まいの多くの方に取っては、夏か冬かの二者選択では多くの人は冬と答えるだろうと思う。
多分。
スクーターしか乗らない人はそうでは無いかも知れないけれど、少なくともリッターバイクで蒸し暑い夏を経験した人ならきっと冬の方が良いと言うんじゃないかと。
チーズ蒸しパンに成りそうな、夏のビッグバイクを経験した人なら、きっと冬の方がイイとお考えでは無いかと思う。
特に根拠のない私の想像なのだけども。

 

冬のメリットは多い。
ライダーの熱中症防止以外にも、バイクの調子が冬の方が良いって、そんなメリット。

今時は真冬だろうと雨続きの梅雨時だろうと標高の高いビーナスラインで有ろうと、特に何も考える必要は無い。
流石にセロー250ならパワーダウンを感じるかも知れないけれど、リッターバイクなら何ら感じることすら無い。
勿論、ライダー側で何か手を入れてやる必要なんて何も無い。
もはやチョーク(スターター)なんて古文書の世界の言葉と成ったのだから。

でも、そうでは無い、私を含めて未だにキャブ積んでるバイクにお乗りの方は、夏と冬とのコンディションの違いを結構敏感に感じ取る人も少なく無いんじゃ無いかと思う。
特に吸気系を変更してたら、外気温の差によるコンディションの差をハッキリと認識出来る。
前に乗ってたゼファー1100は本当に冬が調子良かった。
夏がダメ過ぎたってだけかも知れないんだけどね。
バイクも人も、空冷1100ccで夏はちょっとね。

 

そして、冬のライディングは安全性の面においてもメリットは大きい。

先日、トランポを出動させたのは大阪の某所。
自損事故を起こした、と言うかスっ転んだ人を迎えに。

夏ごろに自転車で転んで両手を骨折すると言うロックな事をしでかした人も居たが、彼の場合はどうにか自転車乗って帰ってきて自力で病院へと行ったのだけど、今回はフロントが明後日の方を向いてるとの事で自走は断念。
ウイリーで帰るには余りに遠い距離だし。

フロントがアッチの方を向いてるバイクをトランポに乗せれるだろうか?
と、そんな懸案を抱いたりしたが、それより気になるのはライダーの方。
怪我の方は大丈夫なのか?って事。
それが大事。
フロントフォークくらい直してあげるけれど、流石に折れた腕をどうにかしてくれと言われても困っちゃう。
絆創膏くらいなら貼ってあげるけれど、それ以上はちょっとね。

でも流石は最新の冬装備。
冬装備と言っても、ユニクロのダウンジャケットなら、バードストライクを起こした人みたいに羽根だらけに成ってる所だろうけど、そこは流石のライディングジャケット。
各部のプロテクターのお陰で、ちょっとくらいのダメージならほぼ無傷。
防御力にも限度はあるけれど、ストームトゥルーパーのアーマーくらいの防御力は有る。

コミネのお陰。
全てはコミネ様のお陰。
有難う、コミネ様、有難う。
冬装備のコミネ様、有難う。

 

と言う訳で、やっぱりバイクは冬に乗るもんだ。
冬こそバイクシーズンだね。

と、思いながら、コタツに首まで潜る私だった。

MOTOR CYCLE

Posted by tommy