出羽守は二輪車文化をかく語りき
出羽守論法と呼ばれる、行儀の悪いトークテクニックが有る。
フランスでは○○なのに、それに比べて日本の文化は□□だよね
ドイツでは○○なのに、それに比べて日本の環境意識は□□だよね
フィンランドでは○○なのに、それに比べて日本の福祉は□□だよね
こんな具合に、余所の国の都合の良い点だけをピックアップして、別の国を貶める論法。
あまり行儀が良いとは言えない論法。
他所は他所、ウチはウチと、お母さんからそう躾けられなかったのだろうか?
望むままにメガドライブを買い与えられた幼少期を過ごしてきたのだろうか?
それは何とも幸せな。
最近でも、フランスでは日本みたいに浅ましい買い占めなんか起こってないよ、なんてツイートしてる人も居た。
それが事実で有れ、何かしらのフィルターが掛かった思い込みで有れ、或いは思想に駆られた義務やそんな仕事で有ろうとも、有る一点だけをピックアップして一方を持ち上げて、無関係なもう一方を貶めると、往々にして軋轢を生み噛み付かれてしまう事が有る。
それは、常に噛み付くチャンスを伺ってる噛付亀仙流の一流武道家の方々だけでなく、歯の生え変わり時期の子犬のように噛み付く対象を探してる噛付亀仙流の一流武道家の方々だけでなく、義憤に駆られた市井の人も含まれる。
普段は特に噛み付いたりしない人も、思わず条件反射的に噛み付いてしまう事も有る。
スピナーベイトを見たブラックバスのように、反射的に噛み付いてしまう事も有る。
リアクションバイト的に思わず噛め噛め波を撃ってしまう事も大いに有る。
過去の発言をわざわざサルベージしたりと、わざわざ噛み付ける点を頑張って探してきてまで噛み付いてしまう事も有ったりと、それは非常に鬱陶しいので、発言には注意した方が良さそうだ。
あえて噛み付かれる事を予定しての行動なら別だけどね。
そんな方は、そらもう思う存分歯型だらけにして頂ければ宜しいかと。
私は遠慮しとく。
その昔、仕事帰りにちょっと雑談する為、別の部署の部長と飲みに行った日の事。
私は飲んでないけど。
仕事の話もそこそこに割とどうでもイイ話をしてると、そこへ偶然、別の部署の女性社員が、給湯室のヌシと噂される女性社員がやって来て、呼んでも無いのに勝手に合流してきた。
彼女は類稀なる出羽守。
フランスではどうのこうので、それに比べて日本はあーだこーだ。
アメリカではどうのこうので、それに比べて日本はあーだこーだ。
スイスでは....スウェーデンでは....あーだこーだあーだこーだと。
都合の良い所だけをピックアップして、それに比べてまったくホントに日本はあーだのと。
グアムとサイパンくらいしか行った事無いくせに、彼女は何処で仕入れて来たか良く解らない話をテンション上げ上げで延々と繰り広げた。
お陰でこっちはテンションだだ下がり。
ではではではでは言われて、こっちのテンションは海の底。
でも一言。
たった一言。
「じゃぁ酒飲んだり、ましてや不倫してるあんたはサウジアラビアでは死刑だよ」
と言ったらブチ切れて帰った。
「ここは日本よ!」
と、凄まじく身勝手な事を言い放ってそのまま帰っちゃった。
支払いもせずに。
身勝手の極みですわ。
それ以来彼女とは一言も口をきく事無いまま私が転職してそれっきりの関係と成ったのだが、特に後悔はしてない。
酒の席の可愛い戯れだと思ってるので、思わず噛め噛め波を撃った事は特に後悔はしてない。
まぁ酒の席だしね。
飲んでないけど。
ただ、部長には金も置かずに帰ったヌシの分の支払いをさせてスマンかったとだけは思ってる。
この度の噛め噛め波暴発の件、謹んでスマンかったと申し上げる所存だよと。
ではではではではと、頭が悪いとは言わないけれど行儀の悪い論法を振りかざすのもされるのも、わざわざそれに噛み付くのも噛み付かれるのもご免被りたいので、やはり沈黙が正解なんだろう。
どっちもどっち、良い面も悪い面も有るさと、賢い振りして上から見下ろしながら、そんなつまらない事を、ホンットに力一杯つまらない事をわざわざ言ってのけるのもそれはそれで滑稽。
だから黙っておくのが賢明。
沈黙が正解なんだろう。
クラピカも言ってたし。
出羽守はバイク界でも現れる。
ヨーロッパでは○○だけど日本のバイク界は□□だよねと。
そんな形で現れる。
政治だけでない、環境だけでない、サッカーだけでもない。
バイク界にも出羽守は存在しているのだ。
出羽守からは誰も逃げれない。
逃げれやしない。
良しにせよ悪しにせよ、国や地域が違えばそれぞれ事情は異なってくる。
それはモーターサイクル界と言う、小さなくくりで有っても同じ。
二輪車の駐車場が完備されてる国もあればそうで無い国も有る。
車検の有る国も有れば無い国も有る。
ハイウエイが無料、もしくは低額な国も有ればやたらめったら高い国も有る。
レブル250とレブル500が同じ免許では乗れない国も有れば、同じ免許でニンジャ650は乗れるけれどZX-6Rには乗れない地域も有る。
セローとZZR1400の保険料が同じ国も有れば、天と地程の差な国もまた。
切り取る人の切り取り方のさじ加減一つなので、どっちがどうとかってそんなに単純な話でも無い。
良い面も有ればそうでも無い面も、すっごい悪い面もそりゃ有るさ。
この極めて当たり前で物凄くつまらない結論に自分でも本当に嫌気が差すけれど、だって当たり前な話なので仕方無いじゃ無いか。
だってだって、だってだってだもん。
上記したように、それについて、ヨーロッパではどうだの日本ではどうだのとアメリカはどうしただのと、あーだこーだと特に意見表明はしないのだけど、ただこんな事が有った。
それは私が時折訪れてる海外のバイクフォーラムでの事。
こんなバイク買った!
って、そんな書き込みが有ったのだ。
続く