出羽守は二輪車文化をさらに語りき

 

 

これは、アジア圏の幾つかの地域で勝手に作られるグロムのコピー体。
グロムシスターズ。
原価にして18万円もきっと掛かってないコピーバイク。

 

グロムシスターズはアジア各地で数多く作られてる。
割とメジャーなメーカーから正体不明まで様々だけど、一番メジャーなのは多分これ。

もはやコピーの域は逸脱してる立派なバイク。
コンセプトとパッケージングが似てるだけで別物と言えるか。
明らかにこっちの方が良く出来てたりするかもね。

これは日本では月木レーシングが総代理店を勤めるタイのGPXが作ってる DEMON X 125
残念ながら月木レーシングではこのバイクは取り扱ってないけれど。
GROMのマフラーを作ってた月木レーシング的に何か思う点が有ったのか無かったのかは知らないよ。

価格は5600バーツ=19万円くらいだとか。
グロムの35万円、実売31万円に比べても随分安い。
なんか凄いね。
GPXはちょっと侮れないメーカーだ。

 

 

こんな今にもドカドカ言いそうなバイクも有ったりする、中々に闇が深いクローングロムの世界。
クローンウォーズはまだ始まったばかりだ。

 

私が一番気に成るのはコレ。
電動グロム(偽)
公式スペック2KWのインホイールモーター電動バイク。
写真で見る限り、なんかえらくまとまってる。

これで1500~1600ドル(16~17万円)なんだから凄く安い。
0.98KWのホンダのベンリィ e: II(法人向け)なんて74万円もするのだから凄く安い。
というか電動ベンリィ高いね。
驚いたわ。
五羊-本田摩托有限公司製なのにNC750と変わらない高級ベンリィ。
元取ろうと思ったら、一体どれだけ新聞配らなきゃ成らない事か。

電動はイイよ。
車に積んでも臭く無いのがとても羨ましい。
モトクロッサー積んでて悩まされる、あのガソリン臭から開放されるだけでもとても幸せだ。
ちょっと欲しいかも。
もうちょい荷物積める車に買い替えたら。
ミニベロすら載せるのがキツい今の車じゃちょっとアレだけど。

 

 

日本以外に、世界には数多くのバイクメーカーが存在する。
イタリアにもアメリカにもスペインにも。
スクーター大国の台湾を始め、インドや中国やタイや....
非常に数多くのバイクメーカーが存在する。

日本では、有る程度のバイクまでなら有る程度の手間と有る程度のコストで手に入るだろう。
急にマラグーティのX3Mモタードが欲しいとそこらのバイク屋に行っても手には入らないけれど、輸入代理店にコンタクトを取れば十分に可能だ。
今日買いに行って来週納車しろ、ってのは流石にちょっと無理は有るけれど、それは国内仕様の250ccバイクでも似たような話なので、仕方無いって言えば仕方無い。
そんなに急にバイクは用意出来ないのだから。

でも、この手のクローンバイクはこれが中々簡単に手に入らないのが現実。
意外とアマゾンやヤフオクでも怪し気なバイクは売られてたりもするけれど、それでもアメリカアマゾンに比べたらまだまだ全然。

125ccのグロムシスターズは勿論、こんな謎のモトクロッサー風250ccバイクが1700ドル程で売られてるんだから。
日本とは自由度は違う。
自由なのか無法なのかは意見が分かれる所かも知れないけれども。

 

ちなみに、上の方に載せたグロムのコピー体を買った人は、アメリカ西海岸の普通のモーターサイクルショップで買ったらしい。
ヤマハやホンダやKTMを売ってる、何処にでもある普通のモーターサイクルショップで、普通に店頭に並んでた具ロムのピーコちゃんを買ったんだってさ。

これは日本ではちょっと難しい。
そのバイクの品質がどうの、って以前に、流石に恐れ多くもホンダ様のコピー体を普通のバイクショップが取り扱うのは少々リスキーと言わざるを得ない。
例え法的にクリアされたとしても、同義的にそれはなぁ....って。
そんなヤバい事してたら、額に『H』の紋章を刻んだエージェントに何をされるかわかった物じゃ無い。

 

アメリカでは....
と、余所は余所、ウチはウチだと躾けられた私は、そんなお行儀の良くない事はあまり言いたくは無いのだけど、少なくともアメリカでは正体不明のコピーバイクが普通に売られてて、そしてそれを簡単にナンバー(ライセンスプレート)を取得出来る。
何なら自分でホンダA型エンジン搭載した自転車にだってナンバーを取得できる。

今や日本の公道でこんなの乗ったら捕まる。

 

少なくともアメリカではバイクは自由だ。
それに関しては言えそう。
それが良いかどうかは、まぁ別の話としておいて。

MOTOR CYCLE

Posted by tommy