嘘だと言ってよ!ガーニー

モーターサイクルにはあまり縁の無い話。
それが空力。

 

もっとも、空気抵抗の低減~ライダー保護の観点からは歴史は古い。
カウルの有無や形状、スクリーンのちょっとした角度や高さは、VT250F以降の各メーカー、またはサードパーティー製品から豊富にラインナップされている。
レースの世界ではお椀被ってた頃に遡る程。

実際、ほんの小さなスクリーン一つでも効果は絶大。
有ると無いとじゃ随分違う。
オフ車やネイキッドからフルカウルのツアラーに乗り換えた人で、雨の高速道路で感動した人もきっと居る事だろうと思う。
全然、とは言わないけれど、走ってたら本当に濡れないものね。
オフ車で大雨に遭ったら、海に落ちた人みたいに全身がグズグズに成っちゃうものね。
それに比べて巨大なカウルはなんて有りがたいか。
まぁ、走ってれば、の話だけど。

 

ただ、空気をライダー保護以外に、もっと積極的に使おうってのは、まだまだこれからの話。
それはMotoGPとて同じ。
カウルサイドのウイング自体はノリックのYZR500はおろか、バリーシーンのRGBの頃には既に実戦投入されてるのだけど、まだまだ進化の余地は有りそう。

その進化の一つがこれ。
ブリスターカウルとか言われる、レギュレーション上こんな形に成った空力デバイス。
そこに新たに付けられたのがガーニーフラップ。
KTMのテスト機に付けられたガーニーフラップ。

上がガーニーフラップ無し、下がガーニーフラップ付き。

この『へ』の形した箱の中にちょっとだけ付いてる小さなな突起部分。
それがガーニーフラップ。

こんな具合に、既存のスポイラーやウイングにちょこっと付ける。
それがガーニーフラップ。
歴史は古く、1970年代に元F1ドライバーのダン・ガーニーさんが発明したとかどうだとか。

たかだかこれだけでダウンフォースが増えるらしい。
たかだかこれだけの事なのに凄い発明だ。
それを内緒にする為に、メカニックが手を切らないようにカバーしてるんだよ、ってお茶目な嘘を言ってたとかって伝説も有ったりするとか。

「嘘だ!ガーニーはあいつが怖くなったんで嘘をついてるんだ!」

と責められたかどうかまでは知らない。

 

後付パーツが一杯出てるのを見ても解るように、簡単に付けたり外したり出来る。
でもレギュレーション上では付けたり外したりは問題は有りそうなので、その辺のメリットはMotoGPではちょっと難しいかも。

実際にこれがKTMから実戦投入されるのかどうかは、GPが再開したら確認してみよう。
何時再開するかは知らない。

 

MOTOR CYCLE

Posted by tommy